パニック障害とはどのような精神障害か?なりやすい5つの特徴も解説

突然、激しい動悸に襲われたり、電車の中で急に息苦しくなった経験はありませんか?


これらの症状は、もしかすると「パニック障害」という精神障害によるものかもしれません。

パニック障害は、何の前触れもなく突然強い不安感に襲われ

呼吸困難や動悸といった身体症状を伴う病気であり、日常生活に大きな支障をもたらします。

パニック障害とはどのような精神障害か?なりやすい5つの特徴も解説


本記事では、パニック障害の特徴、症状、原因、発症のきっかけ、放置によるリスク

さらにパニック障害になりやすい人の特徴について、詳しく解説していきます。

パニック障害とは?──不安障害のひとつ

パニック障害は、「不安障害」と呼ばれる精神疾患群の一つです。

突然、強い不安や恐怖に襲われ、身体にさまざまな不快な症状が現れます。

代表的な症状には、動悸、息切れ、めまい、冷や汗などがあり、

その際には「このまま死んでしまうかもしれない」「気が狂ってしまうかもしれない」

という強い恐怖感が生じます。

パニック発作は、特別な原因がなくても起こるのが特徴です。

しかも、発作が起こる場所やタイミングを予測できないため

常に発作への不安を抱えながら生活することになり、日常活動に大きな影響を及ぼします。

パニック障害の発生頻度

パニック障害の発生頻度は個人差が大きく、週に数回発作が起こる人もいれば

月に一度程度に落ち着く人もいます。

また、発作のたびに現れる症状も異なるため、常に不安定な状態が続く病気だといえるでしょう。

例えば、あるときは過呼吸、別のときはめまいや吐き気と

身体症状の現れ方にもばらつきがあります。

この不確実性こそが、パニック障害の大きな苦しみの一つです。

パニック障害の原因

パニック障害の明確な原因はまだ解明されていません。
しかし、以下のような要素が関与していると考えられています。

  • 遺伝的素因
  • 神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)のバランス異常
  • 強いストレス
  • 身体的疾患(甲状腺機能亢進症など)
  • トラウマ体験
  • 薬物の副作用

また、パニック発作を一度経験すると、「また発作が起きたらどうしよう」という

恐怖心が新たな発作を引き起こす「悪循環」に陥ることもあります。


さらに、電車やエレベーターなどの閉鎖空間を避ける

「広場恐怖」や、「社交不安障害」といった他の不安障害を併発することも少なくありません。

パニック障害の主な症状

パニック障害には、次の3つの代表的な症状があります。

パニック発作

突如として強い不安や恐怖が襲い、息苦しさ、発汗、吐き気などが現れます。

発作自体は数分から30分程度で治まることが多いですが

その間、極度の不安と身体的苦痛を伴うため、本人にとっては非常に深刻な体験となります。

予期不安

「また発作が起きるのではないか」という不安を常に感じ続ける状態です。

この不安のために、過去に発作を起こした場所を避けるようになり

行動範囲が徐々に狭まることもあります。

広場恐怖

発作への恐怖がさらに強まると、自宅以外の場所へ出かけること自体が困難になります。

仕事や学校に行けなくなったり

最低限の外出しかできなくなるなど、社会生活に重大な支障をきたすこともあります。

パニック障害のきっかけ

パニック障害を引き起こすきっかけには、次のようなものが挙げられます。

精神的ストレス

仕事や家庭、人間関係のストレスが長期間蓄積されると

脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ、発作を引き起こすリスクが高まります。

ニコチン・カフェインの過剰摂取

これらは交感神経を刺激し、不安感や動悸を助長するため、パニック障害の悪化につながります。


特にカフェインの取りすぎには注意が必要です。

パニック障害チェックリスト

以下のような症状に心当たりがある方は、早めに専門医の診断を受けることをおすすめします。

  • 動悸、息苦しさ、急な発汗
  • 手足の震え、寒気、息切れ
  • 胸や腹部の不快感
  • めまいやふらつき
  • 非現実感や自己喪失感
  • 自己コントロール不能への恐怖
  • 死への恐怖
  • 感覚異常、ほてり、のぼせ

※上記のリストはあくまで目安であり、自己診断ではなく

医療機関での正確な診断を受けることが重要です。

パニック障害の診断と検査

診断には、血液検査、心電図、脳波検査、MRI、CTなどを行い、身体的異常がないかを確認します。


さらに、発作の頻度や状況について問診し

身体的原因が認められなければ、パニック障害と診断されます。

パニック障害の治療方法

適切な治療を受ければ、パニック障害は回復可能な病気です。代表的な治療法を紹介します。

薬物療法

主に抗うつ薬や抗不安薬が処方されます。

副作用に注意しながら、医師の指示に従って服用を継続することが重要です。

認知行動療法

不安を引き起こす思考パターンを見直し

徐々に現実的で安心できる考え方へと変えていく心理療法です。

生活習慣の改善

十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を取り入れることで、心身の安定を図ります。

リラクゼーション法

呼吸法や筋弛緩法などを学び、身体の緊張をコントロールする技術を身につけます。

栄養療法(オーソモレキュラー療法)

不足している栄養素を適切に補給し、神経伝達物質のバランスを整えることを目指します。

TMS治療(経頭蓋磁気刺激法)

脳に磁気刺激を与えることで、不安を司る脳領域の活動を調整し、症状の緩和を目指します。

パニック障害を放置するリスク

治療を受けず放置すると、次のようなリスクがあります。

  • 免疫力の低下
  • 引きこもりや生産性の低下
  • 過食やアルコール依存のリスク
  • うつ病や強迫性障害との合併症

これらを防ぐためにも、早期の診断と治療開始が大切です。

パニック障害になりやすい人の特徴

パニック障害とはどのような精神障害か?なりやすい5つの特徴も解説

パニック障害になりやすい人には、次のような傾向があります。

完璧主義者

ミスを許せず、常に高い緊張状態を維持してしまうため、心身の負担が大きくなりやすいです。

周囲の目が気になる人

他人の評価に敏感で、人前で過剰に緊張するため、強い不安感を抱きやすくなります。

こだわりが強い人

物事が思い通りにいかない状況に強いストレスを感じ、発作を誘発しやすくなります。

感受性が強い人

環境や人間関係に敏感に反応し、ストレスを抱えやすい性格です。

うつ病歴がある人

自己肯定感の低下やストレス耐性の低下により、パニック発作を起こしやすくなります。