精神疾患セルフチェック:「不安障害とは? 目立つ特徴4つ」
日々の暮らしの中で、誰もが何かしらの「不安」を感じることがあります。しかし、その不安が過剰で、生活に支障をきたすようになった場合、「不安障害」という精神疾患の可能性が考えられます。今回は、不安障害について、その概要と代表的な特徴、さらには治療方法について詳しくご紹介します。
不安障害とは?そのイメージと誤解
「不安障害」と聞いて、多くの方は漠然としたイメージを持つかもしれません。「心配性」「神経質」「過敏」など、日常でもよく耳にする表現が連想されがちです。しかし、不安障害はこれらの性格傾向とは異なり、医学的に診断される精神疾患であり、専門的な対応や治療が求められます。
一方で、不安障害については偏見や誤解が伴うこともあります。「気が小さい」「甘えている」「大げさ」といった否定的な見方がされることもあり、本人が悩みを打ち明けにくい要因にもなっています。
近年では、うつ病と同様に「脳の不調」が関係しているという研究が進んでおり、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの不足が関係していると考えられています。そのため、治療には抗うつ薬であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が用いられることも増えてきました。
不安障害の4つの代表的な特徴
ここからは、不安障害に共通する代表的な特徴を4つの視点からご紹介します。
1.強い不安が生活に影響する
不安障害では、一般的な「不安」とは比較にならないほど強い感情が突然現れることがあります。この強い不安が、日常生活に大きな影響を及ぼすことが特徴です。
たとえば、パニック発作のように急に強い不安や動悸、息苦しさに襲われることがあります。また、慢性的に不安や緊張状態が続くタイプもあり、これは「全般性不安障害」と呼ばれます。さらに、不安からくる身体症状、いわゆる自律神経の乱れによって、めまいや胃腸の不調などが慢性化することもあります。
このような強い不安の影響により、「集中できない」「不眠が続く」「ストレスの多い場面を避けてしまう」といった問題が日常生活に現れ、結果的に引きこもりがちになるケースもあります。
2.不安障害には様々な種類がある

不安障害は一つの病名ではなく、いくつかの異なるタイプが存在します。代表的なものは以下の4つです。
これらは単独で現れることもあれば、複数が重なって出現する場合や、時間の経過とともに別の障害へと移行するケースもあります。
3.うつ病との共通点が多い
不安障害と密接な関係がある疾患のひとつに「うつ病」があります。どちらもセロトニンの分泌不足が関与しているとされ、症状や治療方法においても共通点が多く見られます。
実際に、不安障害とうつ病が同時に現れる「合併」や、どちらかの症状が落ち着いたあとにもう一方が現れる「移行」のケースは珍しくありません。たとえば、うつ病の治療中にパニック障害の症状が出現する、といった事例もあります。
このような背景から、どちらの疾患においても、脳の状態を整えるための薬物療法が重視されています。
4.治療には抗うつ薬と脱感作療法が有効

不安障害の治療には、主に以下の2つのアプローチが取られます。
不安障害の理解と対応の大切さ
不安障害は、周囲から見ると分かりにくい症状であるため、誤解されたり軽視されたりしがちです。しかし、本人にとっては日常生活に支障をきたすほど深刻な問題となっている場合が多く、早期の理解と適切な対応が非常に重要です。
特に、不安からの「回避行動」は症状を悪化させ、生活範囲を狭めてしまう要因になりやすいため、積極的な治療やサポートが求められます。
以上、「精神疾患セルフチェック:不安障害とは?目立つ特徴4つ」と題して、不安障害の概要と特徴についてご紹介しました。不安障害は一見イメージしやすい疾患に思えますが、その実態は多面的であり、個々の症状や背景に応じた丁寧な理解と支援が不可欠です。適切な知識と対応によって、より良い生活を取り戻すことが可能になります。