代表的なパーソナリティ障害3つ

代表的なパーソナリティ障害3つ特徴とは?

パーソナリティ障害とは、考え方や感情、対人関係、行動パターンに強い偏りがあり、それが長期間にわたって持続し、本人や周囲の人々に苦しみをもたらす精神的な状態です。

パーソナリティ障害は10種類に分類されますが、今回はその中でも特に目立ちやすく、生活や人間関係に強い影響を与える3つのタイプについてご紹介します。

パーソナリティ障害とは何か?

人の性格にはさまざまな傾向がありますが、その傾向が極端で柔軟性を欠き、対人関係や社会生活に支障をきたす場合、それは「パーソナリティ障害」と呼ばれます。

パーソナリティ障害は、主に以下の3つの群に分類されます。

  • A群(奇異・風変わりなタイプ):妄想的、統合失調症に似た傾向があり、人との関係を避けがちです。
  • B群(感情的・劇場型):感情や衝動のコントロールが難しく、周囲を巻き込みやすいタイプ。
  • C群(不安・恐怖を中心としたタイプ):回避傾向や依存傾向が強く、不安が主な特徴です。

中でも、B群に分類されるパーソナリティ障害は感情の激しさや人間関係の問題が目立ち、本人だけでなく周囲にも大きな影響を与えがちです。

今回は、B群に属する代表的な3つのパーソナリティ障害を取り上げ、それぞれの特徴と対策について解説します。


1. 境界性パーソナリティ障害(BPD)

境界性パーソナリティ障害は、感情の起伏が激しく、不安定な対人関係や自己像、衝動的な行動が特徴です。

主な特徴

  • 感情のコントロールが難しく、急に怒りや不安が高まる
  • 空虚感を強く感じることがある
  • 他者への過度な依存や、「見捨てられること」への強い恐怖
  • 衝動的な言動(リストカット、暴言、浪費など)
  • 自己嫌悪が強く、他者を巻き込む行動が見られる

本人への影響

感情を抑えきれずに衝動的な行動に走ってしまうことで、後悔や自己嫌悪に苦しむことがあります。

また、他者を巻き込むことで人間関係が悪化し、孤立を深めてしまうこともあります。

周囲への影響

突発的な怒りや依存によって、家族や恋人、友人などが精神的に疲弊しやすくなります。

相手の感情に振り回され、共倒れになるケースも少なくありません。

対策

  • 本人ができること:感情の起伏に気づき、不安定なときの対処法を確立する。マインドフルネスや深呼吸など、感情を落ち着かせる手法を習得する。
  • 周囲ができること:距離感と関わり方の枠組みを明確にして、巻き込まれすぎないようにする。無理な共感や介入を避け、適切な支援を心がけましょう。

2. 自己愛性パーソナリティ障害(NPD)

自己愛性パーソナリティ障害は、自分を特別な存在だと考え、他者を見下す傾向が強い障害です。

主な特徴

  • 自分は特別な存在であるという確信が強い
  • 承認や賞賛を強く求める
  • 他者の意見や感情に配慮しない
  • 礼儀を欠いたり、支配的な言動が目立つ

本人への影響

一見、自信に満ち溢れているように見えますが、実際は自己肯定感が不安定で、批判や拒絶に対して非常に敏感です。

そのため、現実とのギャップに直面したときに大きな落ち込みや怒りが生じることもあります。

周囲への影響

相手を見下したり、支配しようとするため、家族や職場などの集団全体に悪影響を及ぼすことがあります。

無理に合わせようとすると、周囲が消耗し、関係が破綻することもあります。

対策

  • 本人ができること:自分の特性と他者への影響を受け入れ、自身の偏りに気づくことが第一歩です。その上で、自己中心的な考え方や態度を少しずつ修正していく必要があります。
  • 周囲ができること:本人が自己理解に努めている場合はサポートを行い、それ以外の場合は距離を保ちつつ、孤立を避けて対応することが重要です。

3. 演技性パーソナリティ障害(HPD)

演技性パーソナリティ障害は、強い承認欲求と劇場的な振る舞いが特徴で、注目を集めるために誇張された言動をとる傾向があります。

主な特徴

  • 注目を集めたがる行動(大げさな表現、目立つ服装など)
  • 感情表現が過剰で、ドラマチックなふるまい
  • 他者からの評価に過敏
  • 対人関係が浅く、表面的になりやすい

本人への影響

承認されるために無理を重ねてしまい、結果として自分の生活や金銭的な状況が不安定になるケースもあります。

また、他者の評価に過度に依存してしまい、自尊心が揺らぎやすくなります。

周囲への影響

関わる人々が絶えず「褒める」「注目する」といった対応を求められることで疲弊します。

場合によっては、他人を巻き込む行動によりトラブルを招くこともあります。

対策

  • 本人ができること:自身の行動パターンに気づき、「目立ちたい」「承認されたい」という欲求が過剰にならないよう調整します。比較の少ない環境で生活することも有効です。
  • 周囲ができること:必要以上に巻き込まれないように、関わり方の枠組みを設定し、過度な要求があれば丁寧に断ることが重要です。

まとめ~パーソナリティ障害3つのタイプ 影響、対策

~パーソナリティ障害3つのタイプ 影響、対策~

パーソナリティ障害は誰にでも起こり得るものであり、本人も周囲も大きな苦しみを感じることがあります。

中でも、境界性、自己愛性、演技性の3つのタイプは特に影響が目立ちやすく、日常生活や対人関係に支障をきたすことがあります。

重要なのは、本人が自らの特性を受け入れ、少しずつ修正していこうとする姿勢を持つこと。

そして周囲は、無理に抱え込まず、適度な距離と枠組みを保つことで共倒れを防ぐことが大切です。

パーソナリティ障害に対する理解が広まることで、よりよい支援や共存の形が生まれることを願っています。