途中で目が覚めたらどうしたらいいですか?

途中で目が覚めたらどうしたらいい?――中途覚醒への対処法

睡眠に関するお悩みの中でも、比較的多くの方が経験するのが「途中で目が覚めてしまう」という現象です。これは「中途覚醒」と呼ばれ、誰にでも起こりうる自然なことです。しかし、中にはそこから再び眠れず、日中に大きな影響が出てしまうこともあります。

今回は、「途中で目が覚めたらどうしたらいいか?」というご質問にお答えする形で、具体的な対策と考え方をわかりやすくお伝えしていきます。

中途覚醒は珍しいことではない

夜中にふと目が覚めてしまう――このような体験は、決して特別なものではありません。トイレに起きたり、夢を見たあとに目が覚めたり、環境のちょっとした変化で目覚めることもあるでしょう。多くの場合、こうした目覚めのあとに再び眠ることができれば、さほど問題にはなりません。

しかし、なかには一度起きてしまうとそのまま眠れず、目が冴えてしまい、心身に大きな負担を感じる方もいます。こうした場合、無理に眠ろうとせず、対処の仕方を知っておくことが重要です。

中途覚醒への3つの対処の方向性

中途覚醒に悩んだとき、押さえておきたい対策は次の3つです。

  1. 起きても気にしない
  2. ベッドにこだわらない
  3. 無理なら起きてしまう

この3つの方向性を理解することで、気持ちの持ちようが変わり、再び自然な眠りに導かれやすくなります。

1. 起きても気にしない

夜中に目が覚めてしまったとき、最も大切なのは「気にしすぎないこと」です。多くの人が、中途覚醒の後にもまだ眠気が残っているものです。そのため、リラックスした状態であれば、自然と再入眠できる可能性が高いのです。

しかし、問題となるのは「焦り」や「不安」です。

「また眠れなかったらどうしよう」「明日が心配だ」と考えれば考えるほど、脳が活性化し、かえって目が冴えてしまいます。このようなプレッシャーは、睡眠の大敵です。

大切なのは、「眠れなくても大丈夫」と自分に言い聞かせること。そして、深呼吸をしたり、静かな音楽を聴いたりして、心身をリラックスさせる工夫をすることです。考えすぎをやめ、なるべく自然な状態に戻ることが再入眠への近道となります。

2. ベッドにこだわらない

再入眠できないままベッドで悶々とし続けると、かえって「ベッド=眠れない場所」というネガティブな結びつきができてしまうことがあります。これは、いわば行動と感情が結びつく「条件づけ」と呼ばれる心理現象です。

こうした悪循環を避けるためには、思い切ってベッドから一度離れてみることも有効です。眠れそうにないと感じたら、リビングなどに移動し、照明を落として静かに過ごしてみましょう。スマートフォンの使用などは控え、なるべくリラックスできること――例えば読書や深呼吸などを行うのがおすすめです。

そして再び眠気が訪れたタイミングで、ベッドに戻るようにしましょう。無理にベッドで「眠らなければ」と身構えるよりも、自然な眠気に身を任せた方が、かえってスムーズに眠れることが多いのです。

3. 無理なら割り切って起きる

さまざまな工夫をしても、どうしても眠気が戻らない場合もあります。そんなときは、思い切って起きてしまうというのもひとつの手段です。

もちろん、睡眠時間が足りなければ翌日に多少の影響は出るかもしれません。しかし、無理に眠ろうとするよりは、起きて活動することでストレスを軽減できる場合もあります。朝までの時間を軽い家事や読書などにあてるのも良いでしょう。

このように「眠れなかったことを悔やまない」「眠れない自分を責めない」という姿勢は、次の日の眠りにも良い影響を与えます。また、日中はなるべく活動的に過ごし、体を適度に動かすことで、夜の自然な眠気を引き出すことにもつながります。

受診を検討した方が良いケースとは?

中途覚醒は一時的なものも多く、上記の対策で改善することが少なくありません。しかし、以下のような状態が続くようであれば、専門の医師に相談することも考えましょう。

  • 何日も連続して中途覚醒が続いている
    一時的な不調ではなく、慢性的な不眠が疑われます。
  • 日常生活や仕事に支障が出ている
    睡眠不足による集中力の低下、イライラ、疲労感が強いなど、生活全体への影響が大きい場合は注意が必要です。
  • 他のうつ症状を伴っている
    気分が落ち込む、興味や関心がわかない、自己評価が下がるなどの症状が同時に見られる場合、うつ病などの精神的な疾患の可能性もあります。こうした症状が見られる場合は、できるだけ早めに専門医の診察を受けることが望まれます。

まとめ:中途覚醒には柔軟な対応を

夜中に目が覚めてしまうこと自体は、決して異常ではありません。多くの人が経験する自然なことです。大切なのは、そのときにどう対応するかです。

プレッシャーをかけず、リラックスを心がけること。無理に眠ろうとせず、眠気が戻るのを待つこと。そして、どうしても眠れなければ割り切って起きるという柔軟な姿勢が、中途覚醒の悪循環を断ち切る鍵となります。

自分に合った方法を見つけ、心地よい眠りを取り戻すための参考になれば幸いです。