仕事に行きたくない時の要注意サイン3つ

はじめに

月曜日の朝、目覚ましの音で目が覚めた瞬間、「ああ、仕事に行きたくないな……」と感じたことのある人は少なくないでしょう。週末のリラックスから一転、仕事モードに切り替えるのは簡単ではありません。

しかし、この「仕事に行きたくない」という感情が、時として精神的な不調の前触れであることをご存知でしょうか。とくにうつ病や適応障害などの心の病が隠れている場合、放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたすこともあります。

今回は「仕事に行きたくない」と思ったときに注意したい3つのサインについて、精神科的な視点から丁寧に解説します。

「仕事に行きたくない」は誰にでも起こる。だけど……

まず大前提として、「仕事に行きたくない」と思うのは、誰にでもある自然な感情です。特に月曜日の朝は、休日モードからのギャップも大きく、心も体も重く感じることがあるでしょう。

しかし、それが一過性のものではなく、長く続いたり、日常生活や体調に支障をきたしたりするようであれば、それは「正常なストレス反応」の範囲を超え、適応障害やうつ病の兆候である可能性があります。

人のストレス反応は大きく3段階に分かれます。

  1. 正常なストレス反応
  2. 適応障害
  3. うつ病

「仕事に行きたくない」という気持ちは、この3段階すべてに共通して見られる感情ですが、重要なのはその背後にある影響の大きさです。

正常な反応であれば、仕事が始まってしまえば自然とやる気が戻ってきたり、週の途中で調子が戻ったりします。しかし、適応障害やうつ病に至っている場合は、仕事中も気分が沈んだままだったり、プライベートの時間にも悪影響が出たりと、症状はより深刻になります。

では、どのようなサインが出ていたら、より深い不調の可能性を考えた方が良いのでしょうか。以下で、「仕事に行きたくない」と感じたときの要注意サイン3つを紹介していきます。

サイン①:朝、どうしても起きられない・遅刻が増える

最初のサインは、「朝起きるのがつらい」「布団から出られない」という症状です。

週末明けの月曜日に起きづらいのは誰にでもありますが、ここで注意すべきは、それが慢性的に続いている場合です。特に、何度も遅刻したり、目覚ましを何度鳴らしても布団から出られないほど重い状態であれば、それは適応障害やうつ病による心理的・身体的なエネルギーの枯渇を疑ったほうがよいかもしれません。

加えて、日曜の夜に眠れず、不眠傾向が出ている場合も要注意です。これは「サザエさん症候群」とも呼ばれる現象で、仕事が始まる不安が強くなり、交感神経が優位に働いて寝つけなくなってしまうことがあります。

また、「起立性低血圧」など、体の病気が関係していることもありますが、これにもストレスが深く関係していることが少なくありません。朝にどうしても動き出せない、遅刻を繰り返してしまうという状態が続く場合は、単なる疲労ではなく、心の不調のサインである可能性が高まります。

サイン②:体がだるく重く、行動に移せない

体がだるく重く、行動に移せない

2つ目のサインは、「体が重くて動けない」「全身がだるい」という感覚です。

これは精神的なストレスが身体面にあらわれた“倦怠感”であり、うつ病の代表的な症状のひとつです。特に、月曜日の朝になると顕著になる場合は、職場や仕事内容への強いストレスが関与していると考えられます。

朝起きられても、「体が鉛のように重くて、支度ができない」「駅まで歩くのがしんどい」という場合は注意が必要です。ここでも、「たまに起こる」というレベルであれば問題ありませんが、それが数週間以上続く、もしくは欠勤や早退が増えているような場合は、専門家の力を借りるタイミングかもしれません。

また、無理をして出勤しても集中力が続かない、判断力が低下しているといった自覚があるなら、心の不調が進行している可能性もあります。

サイン③:吐き気・腹痛・動悸など、身体に症状が出る

3つ目の要注意サインは、「体に症状が出ること」です。たとえば、

  • 月曜の朝に吐き気や腹痛がある
  • 出勤前になると動悸がして息苦しくなる
  • めまい耳鳴りがする

といった症状が出てくる場合、それはストレスによる自律神経の乱れが関係している可能性が高いです。

自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスで体のさまざまな機能を調整していますが、強いストレスが加わることでそのバランスが崩れ、体に様々な異変が出ます。これが「自律神経失調症」と呼ばれる状態です。

特に、体調不良が決まって月曜の朝にだけ出る場合、これは職場や通勤に対して体が「NO」を出しているサインかもしれません。

なお、こうした身体症状は人によって異なります。同じストレスでも、ある人は胃腸に、ある人は心臓や呼吸器に症状が出るなど、現れ方は千差万別です。しかし、共通して言えるのは、心と体は密接に関係しているということです。

まとめ:その不調は「甘え」ではなく「SOS」の可能性

その不調は「甘え」ではなく「SOS」の可能性

月曜朝に「仕事に行きたくない」と感じるのは、決しておかしなことではありません。しかし、その裏にある感情や体調の変化に気づかず放置すると、心の病につながることもあります。

今回ご紹介した「要注意サイン3つ」は以下の通りです。

  1. 朝起きられない・遅刻が増える
  2. 体がだるく、行動に移せない
  3. 体の不調(吐き気・動悸・腹痛など)が出る

これらのサインが出ていて、「気のせいかも」「もう少し頑張れば…」と無理をしてしまうのはとても危険です。

まずは1日ゆっくり休むこと、そして、数日経っても改善しないようであれば、心療内科やメンタルクリニックなどへの相談を検討してみてください。早めのケアは、あなたの心と体を守る大切な一歩です。

どうか、「自分のつらさ」に正直になってください。あなたが健康に働き続けるためにも、気づきと行動がとても重要です。