自閉スペクトラム症(ASD)および注意欠如・多動症(ADHD)の方々が
日常生活で直面する課題についてお話しします。
ASDの方々は他者との関わりや社会的な環境において多くの困難に直面することがあり、
視線を合わせたり、相手の表情や感情を理解することが難しいことがあります。
また、社会的なルールの理解も難しく、情報を一つひとつつなぎ合わせることが苦手です。
一方、ADHDの方々は注意力の不足や多動性・衝動的な行動が特徴で、
忘れ物が多かったり気が散りやすかったりしますが、これは特性によるものです。
しかし、ADHDの方々は豊かな発想力を持ち、新しいアイデアを生み出す能力に優れています。
集中力が高まると大きな成果を上げることもあります。
ASDとADHDの方々が日々の挑戦にどう立ち向かい、
どのような支援が有効かを詳しく見ていきます。早速始めましょう!
対人関係の困難
- 他者との関わりで視線を合わせることや相手の表情や感情を理解するのが難しい。
- ASDの方々は社会的な環境での適応やルールの理解が難しく、一つひとつの情報をつなぎ合わせることが苦手です。
- 一般的に、多くの人は会話中に相手の表情の変化から感情を読み取りますが、ASDの方々は話し相手の目や眉、口角などの位置関係を個別に処理します。
- 他者の考えを推測する際に、表情や文脈、行動を理解するのが難しいです。
- ASDの方々は他者や状況に合わせるために、一つひとつの情報をつなぎ合わせる努力を継続する必要があります。
- コミュニケーションや集団での行動では、臨機応変さや暗黙の了解が求められますが、これらは視覚的に捉えにくく、また個人によって解釈が異なる場合があります。
- こうした理解の難しさや曖昧さが、ASDの方々の社会参加を困難にし、その行動が周囲から不適切に受け取られる原因の一つとなることがあります。
こだわり
- ASDの方々は特定の物や場所、順番に固執し、興味範囲が限定されます。しかし、それによって高い熱意を持ち、一般の人以上の知識を身につけることがあります。
- 特定の物や場所にこだわることで、ASDの方々は安心感を得ることができます。一方で、新たな環境や状況に挑戦すると不安や緊張を感じ、それから離れないことがあります。
- こだわりは個人の状況や環境との相互作用によって変化します。ASDの方々は時にこだわりに執着しますが、別の興味に移り、新たなこだわりを持つこともあります。
感覚過敏と鈍麻、不器用さ
- ASDの方々は感覚の過敏さと鈍麻、制御の困難さにより身体や環境に対する感覚的な困りごとを抱えています。
- 痛みや不快感が非常に強く、耐え難い場合があります。身体が外部刺激に過剰に反応し、日常生活に支障をきたすことがあります。
- 身体の感覚を正確に把握することが難しい場合があります。また、力の加減や手先の使い方も制御しにくいことがあります。これにより、日常生活の様々な活動に困難を感じることがあります。
肯定的に理解すること
- 子どもたちの特性を理解し、肯定的な関わり方を大切にすることが重要です。
- ASDを持つ子どもたちは、理解力や表現力などの能力のバランスが特に大きく異なります。彼らの行動やコミュニケーションの障害に焦点を当てず、個々の特性を肯定的に理解しましょう。
- 子どもとの関わりが難しいとき、急いで解決しようとせず、じっくりと観察しましょう。弱点だけではなく、好みや得意なこと、長所にも注意を払い、全体像を把握することが重要です。
- 肯定的な姿勢で関わることが関係構築に繋がります。子どもは大人の姿勢や態度に敏感であり、肯定的な理解の中でより良い関係を築くことができます。彼らの特性を否定せず、個別のサポートや配慮を行うことで、信頼関係や自己肯定感の向上につながります。
二次障害が生まれない関わり
- 子どもの二次障害発生を防ぐため、基盤を整え、「具体的な目標が見える」環境を提供し、安心感をもたらす工夫が必要です。
- ASDの子どもとの関わりで懸念されるのは、うつ病などの併存症や不登校、暴言・暴力、自傷行為などの「二次障害」の発生です。
- 二次障害は過度なストレスやトラウマにさらされることで起こります。
- 子どもの好みや落ち着ける場所、信頼できる人物といった基盤を整えることが重要です。
- 「成し遂げた経験」や「挑戦して成功した機会」を重ねることが二次障害を防ぐキーポイントとなります。
- 具体的な目標が見える環境を提供し、安心感をもたらすための工夫が有益です。
- 「難しい問題について人に相談する」方法を身につけることも二次障害の防止に役立ちます。
ADHDは本人やしつけの問題ではない
- ADHDの人の行動はわざとやったり、育て方の影響を受けたりするものではありません。
- ADHDの人は受けた情報を整理し覚える能力に弱さを示し、つい忘れたり優先度の低い作業から始めてしまうことがあります。
- ADHDの人は日常生活で気が散りやすく、見落としや忘れが多い傾向があります。一方で、自分の興味があることには集中しすぎる傾向も見られます。
- ADHDの人の不注意な行動は「だらしない」「うっかりミスが多い」といった誤解を生むことがありますが、これは個人の能力ではなく、生まれつきの特徴であり、育て方の影響でもありません。
発想力豊かなアイデアマン
- ADHDの不注意な特性は困難を引き起こす一方で、個々の強みや創造性も育んでいます。
- ADHDの人はミスをしても諦めず、明るく前向きな態度を保ちます。自信を持つことで挑戦にも積極的に取り組み、成長の機会を生み出します。
- ADHDの方々は豊かな発想力を持ち、多くの情報を保持し、見かけ上は無関係に見える事柄同士を結びつける能力を持ちます。これにより、新しいアイデアや斬新な視点を生み出し、柔軟な発想力を発揮します。
すぐに行動や言葉に現れる
- ADHDの人は思ったことをすぐに行動や言葉に表し、じっとしていられないという特徴があります。
- ADHDの方々は言葉を多く使い、まとまりのない話をすることがあります。思ったことを即座に口に出すため、他の人には追いつかれないことがあります。
- ADHDの方々の特徴として、思ったことをすぐに行動に移すことが挙げられます。身体を揺らす、動き回るなどの行動が見られることがあります。
生まれつきの特性と表れ方は人による
- ADHDの特性は個人によって異なり、行動の頻度や表れ方は人によってさまざまです。生まれつきのものであり、完全になくすことはできません。
- ADHDの人の行動には、ストレスや十分な睡眠、バランスの取れた食事などの生活リズムや習慣が影響を与えることがあります。生活のリズムや習慣が整っていれば、行動に良い影響を与える可能性があります。
- ADHDの子どもに対しては、興味を持っている活動を行ったり、適切な環境が整っている場合には、行動が改善されることがあります。子どもと過ごす際には、生活環境や活動内容にも配慮することが重要です。
子どもとの関わり方
- 大人が子どもと適切に関わることで、子どもの成長と自己肯定感を促進することができます。
- 大人は子どもに様々な期待をかけます。製作活動では姿勢、道具の適切な扱い、手順の守り方が求められます。しかし、細かな要素にこだわりすぎると子どもの活動がおざなりになることがあります。特にADHDの子どもは周囲との違いに戸惑い、自己肯定感を失いがちです。
- 大人が子どもと関わる際は、楽しめる要素に焦点を当てることが重要です。椅子に座る姿勢や手順にこだわるよりも、子どもの自信や自己肯定感を高めるための関わり方に注力しましょう。
ASDとADHDの困りごとの原因
発達障害のある子どもへの支援で気をつけることについてお話ししました。