こんにちは。今回は、精神疾患セルフチェックの一環として「自律神経失調症を疑うべき3つの症状の特徴」について、詳しく解説してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
まずは「自律神経失調症」とは何かを理解することが重要です。
自律神経失調症とは、身体を自動的に調節する「自律神経」のバランスが崩れることで、さまざまな身体的症状が現れる状態を指します。頭痛やめまい、動悸、息苦しさ、吐き気、しびれなど、症状は多岐にわたりますが、検査をしても明確な異常が見つからないというのが大きな特徴です。
このような状態は、うつ病や適応障害といった精神的な不調が背景にあることも多く、単なる身体の病気とは異なります。

自律神経失調症の症状は、内科的な疾患とも似ているため、見極めが難しいことがしばしばあります。例えば、吐き気という症状一つをとっても、それが胃腸炎や逆流性食道炎、あるいは糖尿病の進行によるものである可能性もあるのです。
そのため、まずは身体の病気が存在しないかをしっかりと検査し、除外することが最も重要となります。身体的な疾患を放置すれば、命に関わるリスクもあるため、安易に「ストレスのせい」と決めつけるのは危険です。
また、たとえストレスが原因であったとしても、実際に身体的な病気が引き起こされることもあります。これは「心身症」と呼ばれ、たとえばストレスで逆流性食道炎が悪化するケースなどが該当します。
それでは、どのようなときに自律神経失調症を疑うべきなのでしょうか。ここでは、その判断材料として参考になる3つの特徴を紹介します。
多くの身体的疾患では、血液検査や画像検査などで何らかの異常が見つかることが一般的です。しかし、自律神経失調症では、こうした検査を何度繰り返しても異常が見つからないことが多いのです。
特に以下のような場合、自律神経失調症の可能性が高まります。

ただし、高額で稀な検査まで全て行うのは現実的ではありません。そのため、検査の範囲は経過や症状の特徴を見ながら、医師と相談のうえで判断することになります。
一般的な身体疾患では、症状は一定の場所に限られることが多いです。たとえば、胃の病気なら胃に、心臓の病気なら胸部に、というようにある程度決まっています。
ところが自律神経失調症では、症状が日によって異なる場所に出たり、移動したりすることがあります。今日は頭痛、明日は吐き気、その次はしびれ……といった具合です。
もちろん、糖尿病のように全身に影響を及ぼす疾患や、高齢者に見られる複数の病気の合併などによっても、症状が多部位に出ることはあります。ただし、以下のような特徴があれば、自律神経失調症の可能性がさらに高まります。

最後に、自律神経失調症ではストレスとの関連性が非常に強く見られます。たとえば、仕事のプレッシャーや人間関係の悩みが強くなったときに症状が悪化し、逆にリラックスできる環境では症状が軽減する、というケースが典型的です。
以下のような状況は、自律神経失調症を考えるうえで重要なヒントになります。
これらの症状が重なって見られる場合、うつ病や適応障害が背後にあり、それに伴う自律神経失調症である可能性が高いと言えます。
症状が出ているのが体であっても、その背景には心の問題が潜んでいることがあります。自律神経失調症は、まさに「心の不調が体に現れる」代表的な例です。
一方で、ストレスが病気を悪化させる心身症のように、実際に体の病気が存在しているケースもあります。このような場合は、基本的には身体の治療を優先しながら、必要に応じて精神面へのアプローチも並行して行うことが望ましいとされています。
今回は「自律神経失調症を疑うべき3つの症状の特徴」について解説しました。
これらの特徴がある場合、自律神経失調症の可能性があるかもしれません。しかし、何よりも大切なのはまず身体的な病気をしっかりと除外することです。
原因が分からず不安な場合は、心療内科や精神科への受診を検討してみてください。身体と心の両方に目を向けた診察が、あなたの健康回復への第一歩となるはずです。