【精神障害】障害者雇用で働くデメリットとは?求人の条件を解説

はじめに

今回は、「障害者雇用とは?」というテーマでお話ししていきます。この内容は、障害者雇用で働くことを検討している方はもちろん、現在、一般雇用と障害者雇用のどちらで働くかを迷っている方にも、ぜひ目を通していただきたい内容です。

この記事では、障害者雇用の基本的な仕組みや、働くために必要な条件、そしてメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。自分に合った働き方を考えるうえでの参考になれば幸いです。

障害者雇用とは?

障害者雇用とは、企業が障害のある方のために特別な採用枠を設け、雇用機会を提供する制度です。この制度は、健常者とは別の枠で採用が行われるため、障害のある方にとっては、自分の特性に合った働き方がしやすい仕組みとなっています。

この制度は、一定以上の規模の企業に対して、障害者を一定の割合で雇用することを法律で義務づけています。2021年(令和3年)現在、企業は全従業員のうち2.3%以上を障害者として雇用しなければならないと定められています。

障害者雇用の大きな特徴は、「合理的配慮」を受けることができる点です。合理的配慮とは、障害のある方が仕事を円滑に行えるよう、職場環境や業務内容に対して必要なサポートを企業が提供することです。たとえば、作業工程を細分化したり、静かな作業スペースを提供したりといった配慮が挙げられます。こうした取り組みによって、障害のある方も安心して働ける環境が整えられています。

障害者雇用で働くための条件

障害者雇用で働くための条件

障害者雇用の枠で働くには、基本的に次の2つの条件を満たしている必要があります。

1. 障害者手帳の所持

障害者雇用で働くためには、身体障害者手帳、療育手帳、または精神保健福祉手帳のいずれかを所持していることが求められます。診断は受けているものの、手帳を取得していない方は、原則として障害者雇用の対象にはなりません。したがって、障害者雇用を希望する場合は、まずは手帳の取得を検討しましょう。

2. 週20時間以上の労働が可能であること

もう一つの条件は、「週20時間以上の勤務が可能であること」です。これは、企業が法定雇用率を満たす際に、20時間以上勤務する障害者のみをカウント対象としているためです。週20時間未満の勤務も受け入れてくれる企業はありますが、制度上の観点から、20時間以上働ける人材がより重宝されやすいというのが実情です。

ただし、段階的に労働時間を増やしていくといった柔軟な対応をしてくれる企業も存在します。そのため、自分の体調や希望に合わせて、面接時などに相談してみるのもよいでしょう。

障害者雇用のメリット

障害者雇用には、主に次のようなメリットがあります。

1. 合理的配慮が受けられる

最大のメリットは、やはり「合理的配慮を受けられる」点です。自分の障害特性に合った配慮を受けることで、働きやすさが大きく向上します。職場の理解がある環境であれば、安心して業務に取り組むことができます。

2. 業務内容が比較的シンプル

障害者雇用では、比較的難易度が低めの業務が多く用意されていることが多いため、仕事に慣れやすいという利点があります。職場復帰や初めての就労にあたっては、精神的な負担を減らすことにもつながります。

3. 就労支援サービスの利用が可能

障害者雇用を選択することで、「就労移行支援」や「定着支援」といった福祉サービスを活用することができます。これらのサービスは、就職前の準備から、就職後の職場定着までを継続的にサポートしてくれるため、長期的な働き方を支えてくれる存在となります。

障害者雇用のデメリット

一方で、障害者雇用には次のような課題やデメリットも存在します。

1. 求人の職種に偏りがある

障害者雇用で募集されている職種は限られており、事務補助や軽作業といった業務に偏っている傾向があります。自分が希望する仕事が必ずしも障害者雇用枠で募集されているとは限らないため、希望職種とのマッチングが難しいこともあります。

2. 求人が少ない地域もある

都市部では比較的多くの求人がありますが、地方では障害者雇用に積極的な企業が少ない傾向があります。そのため、就職を考える際には、居住地や通勤可能エリアも重要なポイントとなります。

3. 賃金が一般雇用より低い傾向にある

統計的には、障害者雇用の平均賃金は一般雇用よりも低い傾向があります。ただし、高度なスキルが必要な職種であれば、障害者雇用であっても高待遇となる場合もあります。また、「障害年金」との併用によって、生活の安定を図ることも可能です。

自分に合った働き方を考える

自分に合った働き方を考える

障害者雇用と一般雇用、どちらにもメリットとデメリットがあります。大切なのは、「自分にとって何が一番大事か」を見極めることです。たとえば、給与を重視したい方にとっては一般雇用の方が適しているかもしれませんが、安定して長く働き続けることを重視するのであれば、障害者雇用の方が合っている可能性もあります。

職場に定着できない背景には、「想像と現実のギャップ」があることが少なくありません。そうしたミスマッチを防ぐためにも、「実習」を受けることを強くおすすめします。実際の業務を体験することで、自分に合っているかどうかを事前に確認でき、企業とのミスマッチを防ぐことができます。

実習の機会がなかなか得られない場合には、就労移行支援事業所などを通じてサポートを受けるのも良い方法です。

おわりに

障害者雇用は、自分らしく働くための一つの有力な選択肢です。しかし、その良し悪しを一概に判断することはできません。大切なのは、自分の状況、体調、価値観に合った働き方を見つけることです。

「安定して働きたい」「周囲の理解がある環境で働きたい」といった希望がある方にとって、障害者雇用は非常に心強い制度です。ぜひ、自分の人生にとって最も良い選択をするために、制度を正しく理解し、納得のいく形で進んでいきましょう。