発達障害がある人は、一般の人の感覚とすこし違うところがあります。

まず、時間管理の難しさについてが、挙げられます。発達障害のある人は、朝起きるのが苦手だったり、身支度に時間がかかったりすることがあります。これは、時間の感覚が他の人よりもつかみにくいからです。その結果、学校や仕事に遅れてしまうこともあります。
次に、衝動性の問題があります。例えば、必要以上に物を買ってしまい、あとでお金に困ることがあります。また、目の前にスマホやパソコンがあると、すぐにSNSやゲームをしたくなるなど、他の大事なことができなくなってしまうこともあります。
感覚過敏も大きな問題です。発達障害のある人は、音や光にとても敏感で、他の人が気にならないような小さな音や光でも、とても疲れてしまうことがあります。このような感覚の違いが、日々の生活を困難にしています。
不注意の問題もよくあります。物をなくしてしまったり、大事な手続きを忘れてしまったりすることが多いです。また、学校や仕事での返事が遅れてしまうこともあり、それがトラブルの原因になることもあります。
運動機能の問題もあります。発達障害のある人は、手先が不器用だったり、運動が苦手でケガをしやすいことがあります。例えば、ボールを投げたり受け取ったりするのが難しかったり、よく物にぶつかってしまったりします。
また、視覚や空間認知の問題も見られます。例えば、物の位置がうまく把握できず、家具にぶつかってしまうことがあります。このように、周りの環境をうまく認識できないために、生活がさらに難しくなってしまうことがあります。
これらの特性が重なると、日常生活で多くの困難を感じることになります。例えば、食事や睡眠が規則正しくできなかったり、大事な用事を忘れてしまったりすることで、自己嫌悪や自信を失うことが多くなります。自分の特性を理解し、それに合った生活の工夫をすることが、心地よく生活するためにとても重要です。
また、二次障害という言葉もあります。これは、発達障害の特性によって生活や人間関係がうまくいかず、心の中に大きなストレスをためてしまうことを指します。このストレスが長引くと、過度に反抗的になったり、家から出られなくなったりすることがあります。こうした二次障害は、周りの人の無理解が原因となることが多いです。そのため、発達障害の特性に早く気づいて、その人に合った支援をすることが大切です。

発達障害には、ASD(自閉症スペクトラム)とADHD(注意欠陥・多動性障害)という2つの主なタイプがあります。ASDは、人との関わり方に問題が現れやすく、ADHDは集中力や行動のコントロールが難しいことが特徴です。これらの特性は似ている部分もありますが、よく見てみると違いがあり、それぞれに合った対策が必要です。ASDとADHDが合併することは、精神障害の診断のマニュアルである「DSM-5」では認められていますが、厳密に区別できるわけではありません。
ASDの人は、変化にとても弱く、環境が変わると混乱しやすいです。新しい学校や職場に行くときや、引っ越しをするときに、特にストレスを感じます。また、抽象的な指示や曖昧な表現を理解するのが苦手で、具体的でわかりやすい説明が必要です。例えば、「きちんと片付けて」と言われても、「きちんと」が何を意味するのかわからず、どうすればいいか困ってしまいます。
ASDの人は、視覚的に物事を理解するのが得意です。そのため、スケジュールややるべきことをリストにして、見える形で示すととても助かります。また、計画や手順を紙に書き出したり、メールで伝えたりすることで、混乱を防ぐことができます。
このように、発達障害の特性を持つ人々に対しては、適切な支援や生活の工夫が必要です。それが、日々の生活をよりスムーズにし、心の安定にもつながります。周りの人が理解を深め、支え合うことが、発達障害を持つ人たちにとって、とても大切なことなのです。