軽度知的障害がある人の特徴とよくみられる症状とは

軽度知的障害の特徴

軽度知的障害の特徴

軽度知的障害とは、18歳までの発達期に知的機能の遅れが生じ、知的発達が実年齢より低く、知能指数(IQ)が50〜70程度の状態を指します
以下に、軽度知的障害の主な特徴を紹介します。

幼児期には気づかれにくい

軽度の知的障害は幼児期には気づかれにくいことが多く、学齢期以降に気づかれるケースが増えます。特に不登校やひきこもり、うつ病や不安障害をきっかけに医療機関を訪れた際、軽度知的障害が診断されることもあります。
また、自閉症スペクトラム(ASD)など他の発達障害が併存している場合、ASDの方が目立ち、知的障害に気づかれにくいこともあります。

自尊心の低さと依存傾向

軽度知的障害の人は、他者に依存的な傾向が見られることがあります。
成長過程で周囲の同年代と比べて自分が劣っていると感じることで、自己肯定感が低下し、他者に依存するようになります。この依存傾向が強いと、他者に騙されたり、犯罪に巻き込まれるリスクも高まります。これを防ぐためには、外部からの定期的な福祉サービスやカウンセリングが有効です。
社会的支援を受けることで、安定した日常生活を送ることが可能になります。

抽象的な内容の理解に遅れ

軽度の知的障害のある人は、言葉の理解や抽象的な思考に遅れが見られることが多いです。
しかし、日常生活においては自立して行動できる場合が多く、例えば食事や身の回りのことは自分で行えることが一般的です。学業面では困難を伴いますが、生活経験を重ねることで問題解決能力を身につけていくことが可能です。

適応能力と知能指数(IQ)

軽度知的障害の診断は、知能指数(IQ)だけで決まるわけではありません。診断には、適応機能が重要な役割を果たします。適応機能とは、日常生活や社会生活において、いかに適切に自立して生活できるかを示す指標で、例えば食事の準備、対人関係、金銭管理などが含まれます。

IQが50〜70の範囲であっても、適応能力が高い場合には軽度と診断されることがあります。一方で、IQが軽度の範囲に入っていても、日常生活への適応能力が低い場合は中等度の知的障害と診断されることもあります。

知的障害の診断と分類

知的障害の診断と分類

知的障害は軽度、中度、重度、最重度の4段階に分類されますが、個人によって症状は異なります。

中度知的障害: IQが35〜50程度で、身辺自立が部分的に可能。言語や運動発達に遅れが見られることが多い。

重度知的障害: IQが20〜35程度で、日常生活全般にわたる支援が必要。身の回りのことは自立が難しく、学習面ではひらがなの読み書きにとどまる。

最重度知的障害: IQが20以下で、言語がほとんど発達せず、日常生活において常に支援が必要となる。

知的障害と遺伝の関係

知的障害は、一部が遺伝的要因によって引き起こされることがありますが、親から子へ単純に遺伝するわけではありません
正常な遺伝子や染色体が突然変異を起こすことが原因で、知的障害が発症することもあります。
このため、誰にでも知的障害のリスクがあることを理解しておくことが重要です。

障害を持つ子どもを育てる親へのサポート

知的障害の子どもを育てる親は、日常的に大きなストレスに直面します。こだわりの強さやパニックなどの特性は、親がすぐに改善させることは難しくしつけ不足だと周囲から責められることもあります。そのため、親が適切にサポートを受け、自分の負担を軽減することが重要です。育児に対する自信を持ち続け、サポート体制を整えることで、より良い環境を提供することができます。

知的障害の診断と適切な支援

知的障害の診断は、IQだけでなく適応機能も含めた総合的な評価によって行われます。診断後には、個々のニーズに応じた福祉サービスや支援を受けることが重要です。