「鬱っぽい」はうつ病?判断方法や治療法、自分でできる対処法まで解説します
私たち「コネクトちゃんねる」は、発達障害やこころの健康に関する正しい知識をお届けし、少しでも多くの人がいきいきと働き、暮らせる社会を目指して情報を発信しています。今回は、「最近なんだか鬱っぽい」と感じている方、また、そうした方が身近にいる方に向けて、うつ状態とうつ病の違い、その判断基準や治療法、さらには自分でできる対処法まで、丁寧に解説していきます。
「鬱っぽい」と「うつ病」は違うのか?
「鬱っぽい」という言葉は日常でもよく耳にします。なんとなく気分が落ち込む、やる気が出ない、眠れないなどの状態が続くと、「もしかしてうつ病なのでは?」と不安になる方も多いでしょう。
しかし、精神医学の観点から見ると、「鬱っぽい=うつ病」とは限りません。うつ状態は、うつ病よりも症状が軽いとされており、誰でも一時的に経験することがある心の反応です。気分の落ち込みが長期間続いたり、生活に支障をきたしたりする場合には、うつ病の可能性が出てきます。
うつ病とうつ状態の違いとは?
うつ状態とうつ病の違いは、症状の重さ・持続期間・日常生活への影響の程度によって判断されます。
そのため、今の自分の状態が一時的なものなのか、医療的な支援が必要なレベルなのかを知ることが重要です。
うつ病の判断方法【DSM-5診断基準に基づく】

うつ病かどうかを判断する際には、精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)に基づいた基準があります。以下はその主要な項目です。
基本項目(どちらか一つ以上が必要)
追加の症状項目
以下のうち、5つ以上が2週間以上ほぼ毎日続いている場合、うつ病と診断される可能性が高くなります。
判断のポイント
これらを満たす場合は、うつ病の可能性があるため、できるだけ早く医療機関を受診することが大切です。特に産後うつなど、ライフイベントに伴って起こるうつ病も少なくありません。
治療法について
うつ状態やうつ病に対する治療は、状態の重さや原因に応じてさまざまです。医師による診断に基づき、以下のような治療が行われます。
1. 心理教育
まずは、自分の状態について正しい知識を得ることが治療の第一歩です。うつ病のメカニズムや回復のプロセス、再発予防などを知ることで、自分の状態に冷静に向き合うことができます。
2. カウンセリング(心理療法)
臨床心理士やカウンセラーとの対話を通じて、ストレスの背景や考え方のクセに気づき、より適応的な思考や行動パターンを身につけていきます。特に認知行動療法は効果があるとされています。
自分でできるうつ状態の対処法

軽度のうつ状態であれば、自分自身でできる工夫や対処法も有効です。以下のような方法を、無理のない範囲で取り入れてみてください。
1. 環境を調整する
うつの大きな原因はストレスです。職場や家庭など、負荷の大きい環境を見直し、可能な範囲でストレス源を減らす工夫をしましょう。頼れる人に相談することも重要です。
2. 前向きな思考を意識する
未来のことを悲観的に捉えず、「できること」や「楽しかったこと」に意識を向けてみましょう。小さな成功体験を積むことで、自信を取り戻しやすくなります。
3. 生活リズムを整える
毎日同じ時間に起きて、3食をなるべく規則正しくとることで、心と身体のバランスが整いやすくなります。特に睡眠のリズムを意識することは非常に重要です。
4. 適度な運動を取り入れる
ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすことも、うつ状態の改善に効果があります。運動はセロトニンの分泌を促し、気分の安定に寄与します。
※これらの対処法は、軽度のうつ状態を想定したものです。症状が強く、日常生活に支障がある場合は、速やかに専門機関を受診してください。
最後に
「鬱っぽい」と感じたとき、つい我慢してしまう方も多いかもしれません。しかし、こころの不調は誰にでも起こるものですし、早めに気づいて対処することで回復も早まります。
ご自身のこころの状態に耳を傾け、無理をしないこと。そして、必要であれば専門家の助けを求めること。それが回復への第一歩です。
この動画や記事が、「鬱っぽい」と悩む方の助けとなり、少しでも安心して過ごせるきっかけになれば幸いです。