障害を持つ方々が尊厳を持って日常生活や社会生活を営むためには、適切な支援とサービスが欠かせません。日本には「障害者総合支援法」という法律があり、この法律に基づき障害のある人々が必要な支援を受けられるよう、多様な福祉サービスが提供されています。
本記事では、障害福祉サービスの概要から、具体的なサービス内容までを丁寧に解説し、利用を検討している方やその家族の参考になる情報をお届けします。
障害福祉サービスとは、障害者総合支援法に基づき、障害のある方が日常生活や社会生活を尊厳ある形で営むことを目的とした支援の総称です。この法律は、障害者が地域社会の中で安全に、かつ自立して生活できるように必要なサービスを受けることを保証しています。
障害福祉サービスを利用するためには、いくつかの条件があります。具体的には、サービスを受けるためにはお住まいの自治体に申請し、支援が必要であると認定される必要があります。また、サービスの利用料は国や自治体が大半を負担してくれるため、自己負担額は非常に低く、場合によっては世帯収入に応じて自己負担がゼロになることもあります。これにより、経済的な負担を最小限に抑えつつ、必要な支援を受けられる仕組みとなっています。
障害福祉サービスは大きく分けて「介護給付」と「訓練等給付」という2つのカテゴリーがあります。ここでは、特に利用頻度の高い「介護給付」について詳しく説明します。
介護給付は、障害者が日常生活を安心して送れるようにするための介護に関するサービスを指します。利用できるサービスの内容や量は、障害者の「障害支援区分」によって異なります。障害支援区分は、障害の程度を1から6までの6段階で評価し、1が軽度、6が重度を意味します。
以下に、介護給付の具体的なサービスを紹介します。

支援区分が1以上の方が対象です。自宅で入浴・排泄・食事の介助(身体介護)や、調理・洗濯・掃除などの日常生活の支援(家事援助)、通院の付き添い(通院時介助)を受けられます。
重度の肢体不自由者や重度の知的・精神障害者で、常に介護が必要な方が対象です(支援区分4以上)。身体介護や家事援助、外出時の支援、入院中の介護などを総合的にサポートします。
視覚障害者で、1人で外出することが困難な方が対象です。外出中の危険を避けるための支援や、代筆・代読といったサポートを受けられます。
知的または精神障害者で、行動に支障があるために常時介護が必要な方(支援区分3以上)が対象です。行動中の危険回避や外出支援を行います。
支援区分6の方を対象に、訪問介護や重度訪問介護、同行援護、行動援護などのサービスを包括的に提供します。
日中に施設でサービスを受けるタイプで、利用者の自立を促すことを目的としています。
家族の都合で一時的に介護が受けられない場合、障害者支援施設に入所し、入浴・排泄・食事の介助などを受けられます(支援区分1以上)。
医療機関に長期入院しており、医療と介護を同時に必要とする方(支援区分5以上)が対象です。医療管理のもとで、機能訓練や日常生活支援を行います。
常に介護を必要とする障害者が対象で、入浴・排泄・食事などの身体介護や、創作活動や生産活動を通じた社会参加の支援も行います。支援区分は50歳未満で3以上、50歳以上で2以上です。
夜間を含む入所施設でのサービスです。
生活介護、自立訓練、就労移行支援などを日中に利用している方で、夜間も支援が必要な方が対象です。夜間における入浴・排泄・食事などの介護、健康管理を受けられます。

障害福祉サービスを利用するためには、まずお住まいの自治体に申請し、障害支援区分の認定を受ける必要があります。自治体の担当窓口で相談し、必要な書類を提出することで手続きが進みます。審査後、利用可能なサービス内容が決定され、希望するサービス事業者と契約し、実際の支援を受ける流れになります。
また、自己負担額は世帯収入に応じて決まりますが、多くの場合、負担額は軽減され、低所得者世帯では自己負担がゼロになることもあります。
障害福祉サービスは、障害のある方が尊厳ある生活を送るための重要な支援です。訪問介護から短期入所、施設入所支援まで、さまざまなニーズに応じたサービスが用意されています。サービスの利用を検討する際は、まず自治体に相談し、適切な支援を受けられるよう準備しましょう。
障害を持つ方とその家族が安心して生活できる社会を目指し、福祉サービスはその一助となるものです。適切に活用し、より良い生活を実現しましょう。