「もしかしたら自分はADHDかもしれない」と感じたことはありませんか?
または、ご家族や同僚など、身近な人がADHDかもしれないと感じたことはないでしょうか。
ADHD(注意欠如・多動症)は、発達障害の一つです。特に大人になってから「生きづらさ」の原因に気づくケースも少なくありません。本記事では、ADHDについての基本的な理解と、簡易チェックリスト、疑いがある場合の対応について丁寧に解説します。
ADHDは「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder(注意欠如・多動症)」の略称で、生まれつき脳の働きに偏りがある発達障害の一種です。
主な特徴として以下の3つが挙げられます。
これらの特性によって、学校生活や職場での業務、対人関係において困難を感じることがあります。

以下の9項目は、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)に基づいた「不注意」タイプのチェックリストです。
以下のうち6項目以上に当てはまり、しかも6か月以上続いていて日常生活や仕事に支障がある場合、専門的な相談を検討してもよいかもしれません。
次にご紹介するのは、「多動性・衝動性」に関するチェックリストです。
こちらも9項目のうち6つ以上が6か月以上続き、日常生活に支障を来している場合、ADHDの可能性を含めて検討されることがあります。
ADHDの診断は、単なるチェックリストの結果だけでは下されません。以下の3つの条件を満たす必要があります。

このように、ADHDの診断は医学的に複数の側面から慎重に判断されます。そのため、チェックリストに当てはまったからといって、すぐに「自分はADHDだ」と断定する必要はありません。
チェックリストで多くの項目に当てはまった場合でも、まずは自分の生活にどのような影響があるかを冷静に見つめてみることが大切です。
このような「生きづらさ」を強く感じる場合には、無理に一人で抱え込まず、心療内科や精神科などで専門家に相談してみましょう。
ADHDと診断された場合、さまざまな支援制度やサービスを利用することができます。
● 発達障害者支援センター
全国に設置されており、発達障害の可能性がある方やそのご家族が相談できる機関です。
● 障害者就業・生活支援センター/障害者職業センター
就職活動や職場での困りごと、生活面での悩みに応じた支援を行っています。
● 就労移行支援事業所
障害のある方が一般企業で働くための準備を支援する機関です。生活リズムを整えたり、職業訓練を受けたりすることができます。
● 障害者手帳の取得
就労や生活支援を受ける際、必要に応じて障害者手帳の取得も検討されます。
手帳があることで、障害者雇用枠での就職や合理的配慮のある職場環境を得やすくなります。
ADHDの特性は、本人の努力不足ではなく、脳の働きの特性によって起こるものです。
チェックリストはあくまで「気づき」のためのツールであり、「診断」は医師にしかできません。
大切なのは、「自分がどんな時に困っているのか」を客観的に見つめ、必要であれば専門家の力を借りることです。
ADHDであるかどうかに関わらず、「生きづらさ」があるなら、支援や配慮を受けることは決して悪いことではありません。
あなたや、あなたの身近な誰かが少しでも楽になれるように、必要な情報と選択肢を持っておくこと。それが、より良い暮らの第一歩になります。