【ADHD診断テスト】9つの質問で簡易チェック【大人の発達障害】

「もしかしたら自分はADHDかもしれない」と感じたことはありませんか?
または、ご家族や同僚など、身近な人がADHDかもしれないと感じたことはないでしょうか。

ADHD(注意欠如・多動症)は、発達障害の一つです。特に大人になってから「生きづらさ」の原因に気づくケースも少なくありません。本記事では、ADHDについての基本的な理解と、簡易チェックリスト、疑いがある場合の対応について丁寧に解説します。


ADHDとはどんな障害?

ADHDは「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder(注意欠如・多動症)」の略称で、生まれつき脳の働きに偏りがある発達障害の一種です。
主な特徴として以下の3つが挙げられます。

  • 不注意(集中が続かない、忘れっぽいなど)
  • 多動性(落ち着きがない、動きが多いなど)
  • 衝動性(思いついたことをすぐに行動に移す、我慢が難しいなど)

これらの特性によって、学校生活や職場での業務、対人関係において困難を感じることがあります。


ADHDのチェックリスト【不注意の傾向】

以下の9項目は、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)に基づいた「不注意」タイプのチェックリストです。
以下のうち6項目以上に当てはまり、しかも6か月以上続いていて日常生活や仕事に支障がある場合、専門的な相談を検討してもよいかもしれません。

  1. 学業や仕事などの活動中に、よく集中できずミスが多い
  2. 課題や遊び、読書などに集中が続かない
  3. 話しかけられても、聞いていないように見える
  4. 指示に従えず、課題や用事を最後までやり遂げられない
  5. 順序立てて行動することが苦手で、段取りが組めない
  6. 精神的努力を要する課題を避けたり嫌がったりする(報告書作成、文書記入など)
  7. 物をよく失くす(スマートフォン、鍵、財布など)
  8. 周囲の出来事に注意をそがれやすく、気が散る
  9. 日々の活動で忘れっぽい(約束や支払い、用事などを忘れる)

ADHDのチェックリスト【多動性・衝動性の傾向】

次にご紹介するのは、「多動性・衝動性」に関するチェックリストです。
こちらも9項目のうち6つ以上が6か月以上続き、日常生活に支障を来している場合、ADHDの可能性を含めて検討されることがあります。

  1. 手足をそわそわ動かす、椅子の上でもじもじする
  2. 座っているべき場面で席を離れる
  3. 不適切な場面で走ったり登ったりする
  4. 静かに遊んだり余暇活動をすることが難しい
  5. じっとしていられず、落ち着かない
  6. よくしゃべりすぎる
  7. 他人の話をさえぎる、割り込む
  8. 順番を待つことが苦手(列に並ぶなど)
  9. 他人の活動を妨げる、邪魔をする(口出しや横取りなど)

ADHD診断に必要なその他の基準

ADHDの診断は、単なるチェックリストの結果だけでは下されません。以下の3つの条件を満たす必要があります。

  1. 12歳以前から症状が見られたこと
  2. 複数の場面で症状が確認できること(家庭、学校、職場、友人関係など)
  3. 他の精神疾患では説明できないこと(うつ病や不安障害などの症状と区別される)

このように、ADHDの診断は医学的に複数の側面から慎重に判断されます。そのため、チェックリストに当てはまったからといって、すぐに「自分はADHDだ」と断定する必要はありません。


チェックリストに多く当てはまった場合の対応

チェックリストで多くの項目に当てはまった場合でも、まずは自分の生活にどのような影響があるかを冷静に見つめてみることが大切です。

  • 仕事や学業に明らかな支障がある
  • 人間関係でトラブルを繰り返す
  • 自分でも「どうしてできないのか」と自責し、苦しい気持ちになる

このような「生きづらさ」を強く感じる場合には、無理に一人で抱え込まず、心療内科や精神科などで専門家に相談してみましょう。


診断後に利用できる支援サービス

ADHDと診断された場合、さまざまな支援制度やサービスを利用することができます。

発達障害者支援センター

全国に設置されており、発達障害の可能性がある方やそのご家族が相談できる機関です。

障害者就業・生活支援センター/障害者職業センター

就職活動や職場での困りごと、生活面での悩みに応じた支援を行っています。

就労移行支援事業所

障害のある方が一般企業で働くための準備を支援する機関です。生活リズムを整えたり、職業訓練を受けたりすることができます。

障害者手帳の取得

就労や生活支援を受ける際、必要に応じて障害者手帳の取得も検討されます。
手帳があることで、障害者雇用枠での就職や合理的配慮のある職場環境を得やすくなります。


まとめ 「困りごと」を見つめ、必要なサポートを

ADHDの特性は、本人の努力不足ではなく、脳の働きの特性によって起こるものです。
チェックリストはあくまで「気づき」のためのツールであり、「診断」は医師にしかできません。

大切なのは、「自分がどんな時に困っているのか」を客観的に見つめ、必要であれば専門家の力を借りることです。
ADHDであるかどうかに関わらず、「生きづらさ」があるなら、支援や配慮を受けることは決して悪いことではありません。

あなたや、あなたの身近な誰かが少しでも楽になれるように、必要な情報と選択肢を持っておくこと。それが、より良い暮らの第一歩になります。