今回は、ASDやADHDなどの発達障害を持つ人が抱えやすい対人関係の問題や金銭トラブル、
恋愛の難しさ、けんかに発展しやすいこと、子育ての難しさについて取り上げ、
これらの悩みに対処する方法や発達障害特有の疲れやすさについて説明していきます。
少しでも日々の生活に役立つ情報をお届けできればと思います。
それでは、始めましょう。

■金銭トラブルが起きやすい
・ASD(自閉スペクトラム症)の人は他人の言葉を信じやすく、
悪意を見抜けないことがあります。
① お金を貸してと言われたときに断れない
「NO」と言えず、つけ込まれやすい。相手にとって都合のいい状況になることもあります。
② 恋人からの金銭要求に応じてしまう
嘘や悪意を見抜けず、言われるままにお金を渡してしまうことがあります。
③ 怪しげな話も信じてしまう
キャッチセールスのターゲットになりやすく、怪しい投資話や誘いを信じてしまいます。
「給料を全部盗まれたからお金を貸して」「儲かる投資がある」など、
巧妙な言葉で近づいてくる人がいます。
全員が悪人ではないですが、
ASDの人はこうした言葉を信じやすく、嘘や悪意を見抜くのが苦手です。
友達や恋人に気前よくおごってしまい、自分の生活資金がピンチになることもあります。
お金のトラブルを防ぐためには、自分の特性をよく理解し、注意を払うことが重要です。
特にお金の話が出たときには慎重になる必要があります。
・お金を管理する方法を身に付けて、金銭トラブルを回避する
① 自分の判断だけでお金を貸さないお金の貸し借りは絶対にしない。
「本当に困っている」と言われても、「家族に相談する」と言うようにしましょう。
② 項目ごとに予算を決める食費など毎月の予算を決めておき、
自分で管理が難しい場合は家族に頼むことも有効です。
③ 貯蓄計画を立てて無駄使いを防ぐ
毎月の貯金額を決め、自由に使えるお金を制限します。
「お金はありません」「無理です」「家族に反対されます」「できません」など、

断る言葉を覚えておきましょう。
■恋愛のトラブル
・ADHD(注意欠如・多動症)の人は衝動性のため、ちょっとしたことで喧嘩になりやすく、
すぐに別れ話に発展しやすいです。
・ASDの人は人との付き合いやコミュニケーションが得意ではなく、
特に恋愛は難しいため、相手とどんな話をしてどう接すればよいかわからない人が多いです。
・傷つけられることが多く、特性による弱点を突かれやすいため注意が必要です。
① ウソが見抜けず、だまされやすい
お金や体が目当てで近づく悪意ある人を見抜けないことがあります。
② 拒否や断ることができない
好きでもない相手に付きまとわれることもあります。
③ ひどい言葉やDVの被害に遭いやすい
罵られたり、暴力を振るわれても自分が悪いと思い込んでしまうことがあります。
・自分の特性をよく理解して慎重に交際することが大切です。
・SNSでのやりとりには注意が必要です。
・信頼できる相談相手をつくりましょう。
幸せな恋愛をするには、自分の特性をよく理解して慎重に交際することが重要です。
住所や連絡先、勤務先などをSNSで簡単に教えないようにし、
優しい言葉をかけられても詐欺などの犯罪に巻き込まれる危険があることを意識しましょう。
恋愛で勘違いや騙されることを避けるためには、信頼できる相談相手を作ることが必要です。

■けんかになりやすい
・発達障害の特性はけんかの原因になりやすく、ヒートアップしてこじれやすいです。
【ADHDの人・傾向がある人のけんかに発展しやすい原因】
・家のことや子育てがうまくいかないこと
・用事を忘れやすいこと
・態度に一貫性がないこと
・気まぐれなところ
・コミュニケーションや相手の気持ちを汲むのが苦手
・パートナーにも似たような特性があることがよくあり、互いに譲らず主張し合うことで、
けんかがこじれやすくなります。
・取り返しがつかなくなる前に冷静に話し合う段階を持てるようにしましょう。
① けんか中の言葉を真に受けない
② 体調の悪くなる時期を把握する
③ 自分が悪かったら素直に謝る
④ 言いたいことがあっても、とにかく深呼吸する
⑤ 自分の主張ばかりしていないか考える
・夫婦間の喧嘩やトラブルの解決には、冷静で客観的なアドバイスが必要です。信頼できる友人やカウンセラーに相談してみましょう。
■子育て
・子育ては思い通りにいかないことが多く、発達障害の人は特に子育てが苦手なことが多いため、
自信をなくしがちです。
・子育ては毎日同じことを繰り返しながら、子どもの安全と成長を見守り、
子どもの心身の成長に合わせて関わっていく必要があります。
特に発達障害の人には、心身ともに大きな負担がかかります。
「どう接していいかわからない」「子どもに関心が持てない」「思い通りにいかない」
・特性の影響で失敗したりうまくいかないことが増えると自信をなくし、「子育て失格」と自己嫌悪に陥ってしまうことがあります。子育ては長期戦のため、無理をすると心身が持ちません。
・苦手な家事や仕事は頼める人に助けてもらいましょう。
① 子どもと過ごす時間を増やす
② 子どもに八つ当たりしない
③ 体罰や暴言は絶対にしない
④ 専門家に相談する
「一番大切なのは、子どもが愛されているという実感を持てること」
■疲れやすい
・発達障害の人は心身ともに疲れやすいところがあります。
不安や緊張から常に気を張っていることが多いです。
【ASDやADHDの特性】
◇無計画に予定を詰め込む
◇頼まれたら断れない
◇考えすぎて脳が疲れる
◇感覚が過敏
◇疲労からミスを招く
◇眠たくなる
◇ダウンする
・疲労の蓄積は、心にも影響を与えます。
休憩時間や休みの日を最初から予定に組み込み、必ず守ることが大切です。
① ひとりの時間を作る
刺激を減らして、心身の疲れをとるためにひとりで過ごす時間を確保しましょう。
② 予定を詰め込まない
わずかな隙間時間まで予定を入れず、余裕を持たせて計画を立てます。
③ 周囲からの刺激を減らす
雑音、騒音、まぶしい光などで疲れる場合は、耳栓やサングラスなどで刺激を減らしましょう。
■アドバイスしてくれる人が必要
・困った時や悩み事がある時、自分では答えが出ないことがよくあります。
そんな時に相談できる相手がいると心強いです。
自分ひとりで考えるよりも、誰かの客観的な意見が役立つことがあります。
・大人になると、あえて苦言や助言をしてくれる人は少なくなります。
自分ひとりで解決できない時は、誰かのアドバイスが欲しいものです。
・アドバイスが欲しい時は、信頼できる友好的な人に頼んでみましょう。
一方的になったり、頻繁に相談しすぎないように気をつけて、話を聞いてもらいましょう。
① まずは相談相手の都合を聞く
② アドバイスを批判と受け取らない
③ 具体的な方法を教わる
・ネガティブにとらえず、素直に謙虚な態度で相手の話に耳を傾けることが大切です。
相性の良い医師やカウンセラー、職場や学校で相談できる友達をひとりでも作ることが重要です。
以上がASDやADHDを持つ人が直面する対人関係のトラブルと困りごと、その対処法についてでした。