今回のテーマは、現代社会で急増している問題のひとつ「スマホ依存症」、そしてその背景にある「発達障害との関係性」についてです。
スマートフォンは今や生活に欠かせないツールとなりましたが、便利さゆえに「依存」という落とし穴に陥る人も少なくありません。特に発達障害を抱える方にとって、スマホとの付き合い方には特別な注意が必要です。今回は、発達障害の特性とスマホ依存の関係性、そして依存から抜け出すための具体的な対策を、わかりやすく解説いたします。
スマホ依存症とは? 日常に潜む“手放せない”感覚
「なんとなくスマホを触ってしまう」「SNSをチェックしていたらいつの間にか深夜に」「スマホが手元にないと不安になる」——そんな経験をしたことはありませんか?

「スマホ依存症」とは、スマートフォンを使うことが日常生活の中で制御できなくなり、自分の意思ではやめられなくなってしまう状態を指します。医学的には正式な診断名ではありませんが、症状が深刻化すれば、仕事や学業、人間関係などに悪影響を及ぼすこともあり、医療機関を受診するケースも増えています。

発達障害のある人がスマホ依存になりやすい理由
実は、発達障害のある方は、そうでない方に比べてスマホ依存に陥りやすい傾向があるとされています。それは決して「意志が弱いから」ではなく、脳の働き方や感覚の特徴に由来するものです。
■ 発達障害とは?
発達障害は、脳の発達に関する特性により、日常生活で困難を感じやすい状態を指します。代表的なものには以下のようなものがあります。

これらの特性により、生活上のストレスや混乱が生じやすく、それを緩和しようとスマホに没頭してしまうケースが多いのです。
■ 発達障害の特性とスマホの親和性
発達障害を持つ方がスマホに引き込まれやすい理由には、以下のような点があります。



抜け出すための第一歩:スマホ依存への対策とは?
それでは、スマホ依存症から抜け出すためには、具体的にどのような対策があるのでしょうか? 以下に、今日からできる実践的な対策をご紹介します。
① スマホの使用状況を「見える化」する
まずは、自分がどれだけスマホを使っているのかを正しく知ることが大切です。
といった機能を活用すれば、アプリごとの使用時間や、1日に何回スマホを確認しているかを記録できます。
これを見て「こんなに使っていたのか!」と驚く方も多いはず。まずは現状を把握し、自分の使い方を意識することから始めましょう。
② スマホの使用時間を制限する
スマホの設定から、アプリごとに使用時間を制限することが可能です。
といったルールを設けることで、使いすぎを防ぐ手助けになります。習慣化すれば、心身のリズムも整いやすくなります。
③ 専門家への相談も視野に
「やめたいのにやめられない」「生活に支障が出ている」といった場合は、専門の医療機関への相談を検討しましょう。精神科や心療内科の中には、「ゲーム依存」「インターネット依存」の外来を設けているところもあります。

認知行動療法(CBT)などの専門的アプローチによって、依存症的な傾向から少しずつ抜け出していくことも可能です。
スマホ依存症? それともただの「使いすぎ」?
「自分は依存症なのか、それとも単に使いすぎているだけなのか?」と迷っている方も多いかもしれません。
次のようなポイントをチェックしてみましょう。

こうした項目に複数当てはまる場合は、スマホ依存の可能性があるかもしれません。インターネット上にある「スマホ依存症チェックリスト」なども、参考にしてみてください。
まとめ:スマホと上手に付き合うために
スマートフォンは、情報収集、娯楽、コミュニケーションなど、私たちの生活に欠かせないツールです。しかし、その便利さに頼りすぎると、心と身体に大きな負荷がかかってしまうこともあります。
発達障害を持つ方は、その特性ゆえにスマホ依存に陥りやすい傾向がありますが、大切なのは「正しく知り、意識し、対策を取ること」です。

こうした取り組みによって、スマホと適度な距離を保ち、自分らしい生活を取り戻すことができます。