【障害者雇用】特例子会社は安月給ってホント!?【デメリット】

障害者雇用とはどんな雇用形態?

障害者雇用とは、企業が障害のある方を特別な枠で雇用する制度のことです。障害のある方にとって、障害者雇用の最大のメリットは、合理的配慮を受けられる点です。合理的配慮とは、勤務日数や通院の調整、服薬管理、業務上のサポートなど、障害特性に応じた配慮を指します。また、得意分野の業務を担当できるといった形で、働きやすさが確保されています。

この障害者雇用ですが、一定規模以上の企業には一定割合で障害者を雇用する義務があります。民間企業では、従業員が43.5人以上の場合、少なくとも1名の障害者を雇用しなければならず、これを法定雇用率といいます。2022年現在、その割合は2.3%と定められており、例えば従業員が1000人いる企業であれば、23名の障害者を雇用する必要があります。

特例子会社とはどのような会社?

特例子会社とは、親会社が設立する子会社で、障害者が安定して働ける環境を整えた会社を指します。障害者の雇用促進や就労安定を目的とし、特別な配慮を実施しています。親会社は、大企業が中心となることが多く、特例子会社を設立するためには、障害者が働きやすい職場環境を整える必要があり、法律上の条件をクリアしなければなりません。そのため、特例子会社は職場環境が比較的整備されており、働きやすいとされています。

年々、特例子会社の数は増加しており、令和3年のデータでは約560社が存在しています。前年比で20社増加しており、特例子会社の数は今後も増加する可能性があります。

特例子会社にはどのようなデメリットがある?

一般企業の障害者雇用と比較すると、特例子会社にはいくつかのデメリットがあります。以下に主なデメリットを3つご紹介します。

  1. 職種の幅が狭い 特例子会社では、親会社から業務を切り出して受けているため、業務内容が限定されがちです。特に事務補助や清掃業務が多く、実際のデータでは特例子会社全体の約79.1%が事務補助、50%が清掃を中心に業務を行っています。そのため、特定の業務に集中している分、他の職種に挑戦する機会が少なく、職種の選択肢が狭いと言えるでしょう。
  2. スキルアップがしにくい 特例子会社では、業務が単純化されているため、スキルを磨く機会が少ない点が課題です。親会社の一部業務を切り出し、単純作業を担当するケースが多く、新しいスキルや知識を身につける環境が整っていないことが多いです。自分の成長を重視する場合には、物足りなさを感じるかもしれません。
  3. 給与や昇格の見込みが低い 特例子会社の業務は比較的単純であり、責任の重い業務が少ないため、給与が上がりにくい傾向にあります。特例子会社で働く障害者の年収は、約100万~250万円が8割を占めており、一般雇用と比べると低水準です。特例子会社では昇格や昇給のチャンスが限られているため、収入面での不安があるのも事実です。

障害者雇用と特例子会社どっちがいい?

中小企業の障害者雇用枠では、昇給や昇格のチャンスが比較的高い一方、働きやすさは特例子会社に劣る傾向があります。一方で、特例子会社では働きやすさが重視され、体調管理や合理的配慮が充実しています。

長く働き続けたい、体調を重視したい方には特例子会社が適していると言えますが、キャリアアップや高収入を目指す方には、一般企業の障害者雇用を選ぶ方が良いでしょう。自分の希望や働き方に合わせて選択することが大切です。