発達障害の種類を解説!驚きの事実

学生時代はある程度うまくやれていたものの、社会に出ると当たり前のように他の人がこなしていることができず、悩む人がいます。
人間関係がうまく築けなかったり、仕事で成果を出せなかったり、ミスが多かったりと、自分では一生懸命努力しているのに、周囲からは努力不足だと誤解されてしまうのです。
実は、これまで気づいていなかった能力の問題が原因かもしれません。
そのため、無力感に苛まれたり、自分を責めたりすることもあります。

最近になって、このような生きづらさの一因が脳の構造にあることが明らかになってきました。
脳の発達に偏りがあるため、思考力や他人の感情を読み取る力、感情のコントロールが難しくなることがあります。
これを発達障害と呼んでいます。

発達障害には軽度から重度までさまざまなレベルがあり、軽度の場合は社会に出るまで気づかれないこともあります。
しかし、就職や結婚などの生活の中で、他の人との違いがはっきりしてくることがあるのです。
こうした大人になってから気づかれる発達障害を「大人の発達障害」と呼びます。
大人の発達障害にはいくつかの種類があり、代表的なものに「境界知能」、「自閉スペクトラム症(ASD)」、「注意欠如多動症(ADHD)」があります。

今回はこれら3つの発達障害について説明します。

1.境界知能

知的能力を数値で表したものが知能指数(IQ)です。
読み書きや推理、記憶、思考の速さなどを知能検査で測ることができます。IQの平均は100で、偏差値として表されます。
IQ100は中学校での学習内容を完全に理解できるレベルです。
天才と称されるアインシュタインはIQ190でした。
一方、IQが70未満だと日常生活に支障をきたすことがあり、これを知的能力障害と呼びます。

IQ70から85の範囲は「境界知能」とされ、正常と障害の間のグレーゾーンに位置します。
高校を卒業できても、職場では常識がない、上司の指示が理解できない、ミスが多いなどの問題が発生します。
たとえば、算数が苦手で割引計算ができないことが挙げられます。日本人の約14%、1700万人がこの境界知能に該当しますが、職場で「仕事ができない」と叱られ、福祉の支援を受けようにも障害と認められないことが多いのです。
個性を活かして成功する人もいますが、生きづらさからうつ病を患う人もいます。

2.自閉スペクトラム症(ASD)

自閉症は自分の世界に閉じこもり、他者との関わりを避ける発達障害です。
自閉症より軽度で、言語の問題はないものの、相手の気持ちや場の雰囲気を読み取るのが苦手な状態を「アスペルガー症候群」と呼びます。
これらは連続した障害であり、まとめて自閉スペクトラム症(ASD)とも呼ばれます。

アスペルガー症候群は知的能力に問題がないため、学校生活では障害が目立ちません。
勉強が得意で優等生と見られることもありますが、職場に出てから共同作業ができないことがきっかけで障害に気づかれることがあります。
個人での作業や決まった仕事をこなすのは得意ですが、他者の気持ちを読み取れず、対人関係でトラブルが起きることが多いです。
また、こだわりが強く、自分のやり方を変えられないため、職場や家庭生活で孤立することがあります。

3.注意欠如多動症(ADHD)

知的能力に問題はないものの、不注意で落ち着きがなく、衝動的な行動をとりやすいのが「注意欠如多動症(ADHD)」です。
職場では集中力が続かず、ミスを繰り返し、特に事務仕事が苦手です。
地道な作業が苦手なため、営業職や経営者などでは成功する場合もありますが、短気で怒りっぽい人もいます。
家庭では片づけが苦手でだらしない印象を与えたり、家事をこなせず家族から不満を持たれることもあります。
衝動的に浪費してしまい、トラブルに巻き込まれることもあります。

以上、大人の発達障害の代表的な3つの種類について説明しました。
これらは個別の障害ではなく、複合して現れることもあります。
発達障害により生きづらさを感じ、精神疾患を併発することも多く、精神科で診断されて初めて発達障害が明らかになるケースもあります。
もっと早く気づいていれば楽だったかもしれませんが、今からでも遅くありません。障害を理解し、自分に合った生活を選びましょう。

最近では、障害への理解も進み、障害者雇用や福祉のサポートが広がっています。
これらを積極的に活用することが大切です。
ハリウッド俳優のトム・クルーズも発達障害を公表しており、文字を読むのが苦手であったため、脚本を耳で覚えていたそうです。
成功の裏には大きな努力がありましたが、これは特別な例です。
すべての発達障害者がトム・クルーズのようになる必要はありません。

無理に他人と同じようになろうとするよりも、自分に合った生き方を選び、周りに理解してもらうことが重要です。
それが、より幸せな人生につながるのではないでしょうか。