うつ病の時にやってはいけない9つのこと【うつ病療養中の過ごし方】

心の病気、特にうつ病の回復は、体の病気と異なり非常にゆっくりと進むものです。治療や療養を始めても、症状がすぐに改善するわけではありません。通常、2週間ほど経ってから少しずつ回復が見られるようになり、1ヶ月ほど経つと気分は良くなっても、まだ気力や集中力は戻らない場合が多いです。病状によっては、元のペースを取り戻すまでに半年から1年以上かかることもあります。このように、ゆっくりとした回復過程に悩むことが多く、時には不安や焦りから知らないうちに病状を悪化させるような行動を取ってしまうこともあります。それによって回復が遅れてしまい、後で後悔することもあるのです。

今回は、うつ病の療養中に不安や焦りからついやってしまいがちな、やってはいけない9つの行動について説明します。

無理をして治そうとする
うつ病は高血圧や糖尿病といった生活習慣病と同様に多い病気となっています。そのため、雑誌やインターネットでは「朝早く起きて日の光を浴びる」「散歩をする」「タンパク質を多く摂る」といった様々な治療法が紹介されていますが、そもそも普段できることができなくなるのがうつ病です。無理をして治そうとすると、できない自分を責めてしまい、病状を悪化させてしまいます。まずは無理せず、休養を最優先にしましょう。散歩や朝日に当たることも、余裕ができて気持ちよくできるようになってから始めれば良いのです。

考えすぎて後悔する
うつ病になると、頭の中でお金や復職、家族のことなど、さまざまな不安が巡ります。これはうつ病の症状であり、答えのないことを繰り返し考えさせられているのです。また、「どうしてこうなったのか」と後悔することも症状の一つです。考えすぎや後悔は、うつ気分を悪化させるだけで何のメリットもありません。考えが止まらない時は、体を動かして意識を他に向けることが大切です。ストレッチや散歩、カフェでのひとときなど、小さな行動が効果的です。

他人と比べる
うつ病の症状として、自己評価が低くなり自分をダメな人間だと思い込むことがあります。特にSNSで輝いている人と自分を比べてしまい、余計にみじめな気持ちになることがよくあります。しかし、他人と自分を比べても何の得もありません。SNSを完全にやめる必要はありませんが、他人の成功に目を向けすぎないようにしましょう。人生には浮き沈みがあるので、今輝いている人も将来どうなるかはわかりません。

資格の勉強や習い事
休職中、自由な時間を有意義に使おうと考え、資格を取ろうとする人がいます。しかし、うつ病は集中力が低下する病気です。勉強しても内容が頭に入らず、焦りや自己嫌悪を感じてしまうことがあります。療養中は新たなスキルを身につけることよりも、休むことが優先です。

旅行
家族や友人が心配して旅行に誘うことがありますが、療養中の旅行はおすすめできません。旅先でトラブルが起きたり、予定通りに休息できなかったりすると、かえって疲れてしまい、症状が悪化することも多いのです。旅行は病状が安定してから計画する方が良いでしょう。

大きな買い物
回復期に一時的に気分が良くなると、「ご褒美」として大きな買い物をしてしまう人がいます。例えばブランド品や高価な装飾品などですが、回復が予定通り進まないこともあるため、なぜ買ったのかと後悔することが多いです。そのため、療養中の大きな買い物は控えるべきです。

引っ越し
大きな買い物と同様に、療養中に引っ越しを計画する人もいます。現在の住まいに嫌な思い出があるため、気分転換に引っ越しを考えるのですが、新しい場所に適応するためには多くのエネルギーが必要です。大きな理由がない限り、引っ越しは避けるべきです。

会社を辞める決断
職場でのストレスが原因でうつ病になった場合、すぐに退職を考えるかもしれません。しかし、すぐに辞めるのは待った方が良いです。休職している間は傷病手当金が受け取れ、1年半ほど利用できる場合もあります。感情に任せて決断せず、まずは療養に専念しましょう。

薬をやめる
回復が見えてくると、薬をやめたくなることがありますが、医師の指示なしに勝手に中断するのは危険です。うつ病は再発率が高く、特に回復期の1年以内に再発する可能性が高いとされています。薬には再発予防の効果もあるため、医師が指示するまできちんと服用を続けましょう。

うつ病の治療には時間がかかりますが、何もしない時間が回復にとって重要です。スマートフォンの充電のように、ゆっくりと規則正しい日常を送りながら、自分を癒していくことが大切です。何もしない日が回復につながっていることを忘れないでください。