近年、ASD(自閉スペクトラム症)という発達障害の理解が社会的に広がり、就職や転職においてもご自身の特性に合った職場を選ぶという意識が高まっています。
しかし、「高収入を目指したいけれど、自分に向いている仕事がわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ASDの特性を理解したうえで、比較的高収入が期待できる職業について詳しくご紹介いたします。転職を検討している方や、自分に合った仕事を見つけたいという方にとって、参考になる情報をお届けします。

ASDは発達障害の一種で、生まれつき脳の機能に偏りがあることで、社会生活において困難を感じやすい障害です。
主な特性としては、以下のようなものが挙げられます。
これらの特性が職場でマイナスになる場合もありますが、適切な職業に就くことで、むしろ大きな強みとして活かすことが可能です。
厚生労働省の統計によると、障害者雇用で働く発達障害者の平均年収は約153万円です。
週30時間以上働いている方に絞ると、約197万円とやや上昇しますが、日本人全体の平均年収(約433万円)と比べると大きな開きがあります。
しかし、これはあくまで障害者雇用に限ったデータです。
スキルや知識を活かして一般雇用で働くことで、年収アップは十分に見込めます。

(※求人ボックス調べ。年収幅:約300万〜850万円)
ITエンジニアの仕事は、プログラムを書く、システムを設計するといった専門的な技術職です。
特にプログラマーは、1人で黙々とコードを書く作業が中心で、コミュニケーションの負担が少ない点がASDの方に向いています。
また、プログラミングには論理的な思考力が求められるため、論理構造に強いASDの特性が活かせる職業です。プログラミングスクールやオンライン教材も豊富にあり、未経験からでもスキルを身につけやすい分野でもあります。
障害者雇用においても、ITエンジニアの求人は比較的多く、給与水準も他の職種と比べて高めです。
(※求人ボックス調べ)
CAD(キャド)オペレーターとは、専用ソフトを使って建築や機械の図面を作成する職業です。
設計者の指示をもとに正確に図面を描く作業が中心で、これもまた黙々とパソコンに向き合う仕事です。
ASDの方は視覚情報の処理が得意な傾向があるため、図面の作成という作業と非常に相性が良いとされています。
なお、専門的な資格がなくても就ける求人も多く、未経験者を対象にした職業訓練などもあります。
(※国税庁の統計による推定)
企業の法務部門では、契約書の作成や法令の確認といった業務を行います。
作業の多くは法律というルールに基づいて進められるため、マニュアル的な手順が明確で、ASDの方にとって安心して取り組める環境が整っています。
また、ASDの方には「好きなことに没頭できる」特性を持つ人が多く、法律に関心がある場合は非常に向いていると言えるでしょう。
障害者雇用では求人が少ないため、一般雇用を視野に入れる必要があります。
法律関連の資格(例:行政書士、ビジネス実務法務検定など)を取得することで道が開けることもあります。
(※求人ボックス調べ。年収幅:約300万〜900万円)
経理職は、会社の売上や経費、資金管理などお金の流れを正確に記録する仕事です。
数字に強く、几帳面な性格が求められるため、完璧主義や整理整頓が得意なASDの方には向いています。
仕事の内容は比較的マニュアル化されており、一度覚えてしまえば安定して働き続けられる職業です。
経理補助から始めて経験を積むことで、将来的には高収入も狙えます。
障害者雇用でも求人が多く、実務経験を通してスキルアップが見込めます。

もちろん、高収入であることは魅力的ですが、それ以上に「自分の特性に合っているかどうか」が長く働くためには非常に重要です。
無理に苦手な分野で頑張ろうとするのではなく、「得意を活かせる」仕事を選ぶことが、安定した生活と収入を得る第一歩になります。
今回ご紹介した職業は、あくまで一例です。
興味のある分野や、自分の強みを活かせる環境を見つけて、少しずつでも前に進んでいきましょう。
ASDの方が高収入を目指せる職業として、以下の4つを紹介しました。
どれもASDの特性を活かせる可能性が高く、実際に働いている方も多く存在します。
職業選択に迷った際は、ハローワークや専門のキャリアカウンセラーの力を借りながら、自分に合った働き方を探してみてください。
あなたの強みが、必ずどこかの職場で求められています。