ひきこもりの3つの原因を知っていますか?

2023年、内閣府の調査によれば、日本には146万人の引きこもりが存在し、これは国民の約1%に相当します。男性は女性の約4倍となっています。
引きこもりは、不登校や退職がきっかけになることが多く、特にコロナ禍での失業が要因となったケースは全体の20%に達します。引きこもりとは、半年以上、日常生活の大半を自宅で過ごし、社会との接点がほとんどない状態を指し、家族とのみ交流することが一般的です。
中には、一日中自室から出ない人もいれば、買い物に出かける人もいます。

ただし、病気のために自宅で療養している人は引きこもりには含まれません。
引きこもりの約半数は40歳以上の中高年層で、親が高齢でありながら、50代の子供を世話しているという「8050問題」も社会問題化しています。なぜこれほど多くの人が引きこもるのでしょうか?
今回は、引きこもりの3つの主な原因についてご説明します。

引きこもりの3つの主な原因

心の傷が癒えないまま放置されている

心の傷が癒えないまま放置されている

引きこもりは、突然起こるものではありません。
否定されたり、努力が報われなかったり、仲間外れやいじめに遭うといった苦しい状況に耐えているうちに、次第に心が疲弊していきます。
最終的に燃え尽き、社会復帰ができなくなり、半年や1年と時間が経ってしまいます。
コロナ禍で引きこもりが増えた理由の一つに、長い間耐えながら働いていた人々が、退職や在宅勤務をきっかけに前に進む気力を失ってしまったことが挙げられます。
日本には、いわゆる「ブラック企業」が多く存在し、職場環境が劣悪なことも背景にあると考えられます。心が癒されることなく、社会から「逃げている」と見なされ、家族からも批判されると、回復の道がさらに遠のいてしまいます。引きこもりを望んでいる人はいません
最も苦しんでいるのは本人であり、次に進むためのエネルギーが湧いてこないのです。

発達障害やパーソナリティ障害が影響している

発達障害やパーソナリティ障害が影響している

発達障害やパーソナリティ障害は、生まれつきの要因が強い障害であり、軽度の場合、本人や周囲が気づかないこともあります。
発達障害は、脳の発達に偏りがあり、相手の気持ちや場の空気を読み取るのが苦手であったり、物事へのこだわりが強いといった特徴があります。
一方、パーソナリティ障害は、極端に依存的であったり、他者と関わりたがらないといった性格の偏りが見られます。こうした特性があると、学校や職場でうまく適応できず、長い休みや退職をきっかけに引きこもりになることがあります。
これらの障害が原因で社会に適応できず、挫折してしまう引きこもりのケースは、全体の40%以上とされています。

未治療の心の病気が存在している

未治療の心の病気が存在している

心の病気は、本人も周りも気づかないうちに発症することがあります。
引きこもりの原因となる心の病気の代表例として、心身症や社交不安症、強迫症、醜形恐怖症、統合失調症などが挙げられます。
これらの病気は薬物療法によって改善することが可能ですが、病気の存在に気づかない、または治療を拒むことで引きこもりが長期化してしまうケースもあります。

まとめ

引きこもりには必ず何らかの理由が存在します。
それは決して怠けや甘えではなく、本人が一番苦しんでいるのです。
無理やり外に連れ出すことでは解決しません。
引きこもりの背後にある問題を早期に専門機関へ相談し、適切な支援を受けることが大切です。