【知的障害】手帳をもらうで●●で働くことができる【手帳の申請方法】

知的障害のある方が取得できる障害者手帳、いわゆる「療育手帳」について解説します。「自分や家族は対象になるのか」「どのようなメリットがあるのか」「申請の流れはどうなっているのか」など、療育手帳に関して疑問を抱いている方に向けて、分かりやすく丁寧にご紹介します。

1. そもそも知的障害とは?

知的障害とは、知的な発達に遅れがあり、日常生活における適応が困難な状態を指します。診断には以下の3つの条件を満たす必要があります。

  1. IQが70未満であること(知能検査に基づく)
  2. 日常生活への適応能力が低いこと
  3. 発達期(概ね18歳未満)に症状が現れること

特に小学生の頃に診断されるケースが多く見られます。なお、IQが70未満であっても、すぐに知的障害と診断されるわけではありません。IQだけでなく、社会的な適応力や行動、日常生活の困難さなどを総合的に判断して診断されます。

知的障害の程度は以下の4段階に分かれています(目安としてのIQ基準):

  • 軽度IQ 50〜70
  • 中等度IQ 36〜49
  • 重度IQ 20〜35
  • 最重度IQ 19以下

ただし、これはあくまで目安であり、診断は個別の状態を見て慎重に行われます。


2. 知的障害者が取得できる「療育手帳」とは?

2. 知的障害者が取得できる「療育手帳」とは?

知的障害のある方が取得できる障害者手帳は、一般的に**「療育手帳」**と呼ばれます。ですが、地域によって呼び名が異なる場合があります。

例えば

  • 東京都愛の手帳
  • 名古屋市愛護手帳

呼び名は異なっても、制度の根本的な仕組みや目的は共通しています。

療育手帳の主なメリット

療育手帳を取得することで、さまざまな支援やサービスを受けることが可能になります。主な例を紹介します。

  • 障害者雇用枠での就労:就職活動の際、障害者雇用として応募できるようになります。
  • 福祉サービスの利用生活支援、就労支援などの各種福祉サービスが利用可能になります。
  • 各種割引公共交通機関や公共施設の料金が割引になることがあります。
  • 税制優遇所得税・住民税の控除対象となることもあります。

また、知的障害に加えて発達障害を併発している場合は、基本的には療育手帳を優先して取得するケースが多くなっています。


3. 療育手帳の等級について

療育手帳には、障害の程度に応じた等級区分があります。基準は自治体によって若干異なりますが、国(厚生労働省)の基本区分は次の2段階です。

  • A判定(重度)
  • B判定(中・軽度)

A判定の主な基準

以下のような条件に該当する場合、A(重度)と判定されることがあります。

  • IQが35以下であり、日常生活での介助が必要、または問題行動(例:異食)がある
  • IQが50以下であり、視覚・聴覚・言語などに重い障害が併存している場合

地域ごとの細かい等級分け

自治体によっては、上記よりも詳細な等級分けをしているところもあります。

例えば

  • 東京都1度(最重度)、2度(重度)、3度(中度)、4度(軽度)
  • 大阪府A(重度)、B1(中度)、B2(軽度)

お住まいの地域によって異なるため、等級の詳細については必ず市区町村の障害福祉窓口に確認することが大切です。


4. 療育手帳の申請方法と流れ

4. 療育手帳の申請方法と流れ

療育手帳の申請にはいくつかのステップがあります。地域によって細かい手続きは異なりますが、以下に一般的な流れを紹介します。

① 市区町村の障害福祉課または児童相談所に相談・申請

まずは、お住まいの自治体の障害福祉課、または18歳未満の場合は児童相談所に相談します。ここで申請書類を提出します。

② 面接・聞き取り調査・知能検査

心理判定員や医師による聞き取り調査や知能検査が行われます。子どもの場合は小児科での面接も含まれることがあります。

③ 審査(精神保健福祉センターなど)

検査結果をもとに、専門機関(精神保健福祉センターなど)で等級や交付の可否を審査します。

④ 手帳の交付

審査結果に基づき、等級が決定され、療育手帳が交付されます。手元に届くまでに数週間かかることもあります。


5. 最後に:迷ったらまずは相談から

療育手帳を申請するか迷っている方も多いかと思います。その場合は、まずは自治体の障害福祉課や児童相談所に相談するところから始めてみてください。自分や家族の現状に即した支援を受けるためにも、正しい情報を得ることが大切です。

支援の第一歩として、療育手帳の取得を検討してみることで、生活の選択肢が広がり、より安心して日々を過ごせるようになるかもしれません。