ASDは片付けができない!?

 アスペルガー症候群は、発達障害の一種で、生まれつき脳の機能の一部に偏りがあることで、生きづらさを感じやすい障害です。 現在は「自閉病スペクトラム(ASD)」という診断名に統一されていますが、特に常習の強いこだわりや、対人関係での困難を抱える点などに特徴がみられます。

アスペルガー症候群の特性を持つ方の中には、日常生活の一部として行われる「片付け」がどうも苦手だと感じる方がいらっしゃると思います。本記事では、その原因と考えられる要素、そして実践的な対策について、詳細に解説していきます。

片付けが苦手な理由

片付けが苦手な理由

アスペルガー症候群の方が片付けを苦手とする理由は、いくつかの要素が絡み合っています。

1. 必要性の判断がつかない

「それを未来に使う可能性がある」「思い出があるから捨てられない」といった、本人にとっての理由から、まわりから見ると不要に見えるものを捨てられず、そのままにしてしまうことがあります。

2. 優先順位がつけられない

片付けの際には、何を先にしてどうするかを決める必要があります。しかしASDの方には「準備」や「流れ」を見通すことが苦手な方もおられ、そのために「どこから手をつければよいのかわからない」状態になりがちです。

3. 興味の無いことには無頓着

ASD特有の「こだわりの強さ」や「過集中」により、自分の興味や関心の無いことについては無頓着になりやすく、部屋や身なりなどの状態に気づきにくいこともしばしば見られます。

片付けを助ける4つの実践対策

片付けを助ける4つの実践対策

1. 捨てるルールを決める

「1年間使わなかったら捨てる」といったように、分かりやすい基準を設けておくことで、決断を行いやすくなります。ASDの方は、一度決めたルールにはこだわりを持ちやすく、その特性をプラスに活用できます。

2. 清掃をルーティン化

毎週土曜の午前は清掃の時間など、気分ではなく「ルールなのでやる」という思考で慣れていけば、常に独自のリズムに置き換えられます。

3. 他人に相談してサポートを依頼

ルールを自分で決めるのが苦手な場合、家族や親しい人にアドバイスをしてもらいながら、どのように日常のルーティン化に組み込むかを決めていくのも有力な手段です。

4. 清掃業者の利用

最後に、もし自分でも難しい場合は業者に頼むことも選択肢の一つです。一度、プロの力を借りてリセットすることで、その後の維持は自分でできるようになるかもしれません。

おわりに

 アスペルガー症候群の方が片付けを苦手と感じる背景には、多くの自分なりの理由があると考えられます。だからこそ、その特性を前向きに生かして、こだわりやルールへの意識を組み合わせることで、片付けの困難を一歩ずつ解決していけるはずです。

家族や周りの人のサポートを受けながら、自分の特性を理解し、無理のない範囲で続けられる方法を見つけていくことができれば、片付けもできるようになってくるでしょう。