発達障害の話し方における6つの特徴とは?

はじめに

 最近、「大人の発達障害」という言葉が広く知られるようになってきました。発達障害とは、脳の神経の発達に偏りが生じることで、知能やコミュニケーションに問題が現れる障害です。通常は子供の頃の検診や学校生活の中で気づかれますが、知能に問題がない場合、大人になって初めて発見されることもあります。

大人になってから気づかれる理由の一つは、学校や家庭で問題が表面化しなかったコミュニケーションの課題が、職場やパートナーとの関係で明らかになるからです。これが「大人の発達障害」として知られるものです。

その中でも、コミュニケーションにおける問題が特に顕著なのがアスペルガー症候群で、近年では自閉症スペクトラム障害(ASD)と呼ばれています。この障害の本質には、相手の気持ちを理解することが難しいという特徴があります。「この言葉を言ったら相手はどう感じるだろう?」と考えることが苦手なため、無意識に相手を傷つけてしまったり、誤解を招くことがあるのです。その結果、周囲から徐々に避けられることも少なくありません。

このように、成人の発達障害におけるコミュニケーションの問題は、話し方に大きく影響します。そこで今回は、大人のアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害・ASD)に特徴的な6つの話し方について説明します。これらのポイントを確認し、誤解を避けるために少しずつ改善していけると良いでしょう。

ASDの話し方の特徴

ASDの話し方の特徴

相手を考慮せず一方的に話す

アスペルガー症候群の大人は、知的障害や自閉症のように言葉の遅れはありません。
むしろ、多くの言葉を知っていて、饒舌なこともあります。
しかし、自分の話したいことだけを話し、相手の関心や状況を考慮しないため、周囲の人々が困惑することがあります。
「話が長い」と避けられたり、相手が興味を持っていない話題を延々と続けることがあるため、距離を置かれてしまうこともあります。

思ったことをそのまま言う

頭に浮かんだことをそのまま言葉にしてしまい、相手を傷つけることがあります。
普通ならば言わないほうが良いと思うことでも、つい口にしてしまうのです。
例えば、体重を気にしている人に対して「太りましたね」と無意識に言ってしまうことがあります。本人に悪気はなく、ただ思ったことをそのまま言ってしまっているのです。

難しい言葉や堅苦しい表現を使う

アスペルガー症候群の人は、視覚から知識を得る傾向が強く、書き言葉や堅い表現をそのまま会話で使うことがあります。
そのため、話し方が不自然に堅苦しかったり、難解な言葉を使うことがあります。
例えば、「そんなでたらめなことは許せません」というところを「そんな荒唐無稽なことは言語道断です」と難しく表現してしまうことがあります。

ユーモアが通じにくい

言葉を文字通りに受け取ってしまうため、冗談や比喩が通じにくいことがあります。
たとえば、上司が「仕事が大変だから辞めたいよ」と冗談で言った際に、「いつ辞めるんですか?」と真剣に聞いてしまうことがあり、場の空気が白けてしまうこともあります。

細部にこだわり話が回りくどくなる

細かいことにこだわる傾向があり、会話でもすべての詳細を説明しようとしてしまいます。
その結果、話が長くなりすぎてしまうことがあります。
たとえば、
上司に「案件はどうなっている?」と聞かれた際に、要点だけを答えるのではなく、不要な詳細まで話してしまい、結論にたどり着くまでに時間がかかることがあります。

言葉以外のコミュニケーションが苦手

会話には言葉以外の要素も重要です。視線や表情、身振りなど、非言語的なコミュニケーションが苦手で、視線を合わせずに話したり、話の内容と表情が合わないことがあります。

おわりに

おわりに

 以上が、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害・ASD)の話し方の特徴です。発達障害は生まれつきのものですが、話し方を改善することは可能です。まずは、自分一人で話しすぎない、思ったことをすぐに口にしない、相手の反応を意識するなど、基本的なことから少しずつ取り組んでいきましょう。

大人になってからでも、適切な訓練を通じて話し方を改善することができます。例えば、ドラマや映画を見ながら、俳優の話し方を真似することで、自然なコミュニケーションの方法を学ぶことも可能です。専門機関でソーシャル・スキル・トレーニング(SST)を受けることも、効果的な方法です。
視覚的に学ぶことが得意な発達障害の人にとって、このようなアプローチが有効です。