【食事を忘れる!?】ADHDあるある5選【大人の発達障害】

「うっかりミスが多い」「集中力が続かない」「つい時間を忘れてしまう」――こうした悩みを抱える大人の中には、発達障害のひとつであるADHD(注意欠如・多動症)の特性が背景にある場合があります。

ADHDの特徴は、子どもの頃だけでなく、大人になっても続くことがあります。特に社会に出てからは、時間管理や人間関係、仕事の進め方などで困難を感じることも少なくありません。

この記事では、「ADHDとは何か」という基本的な理解から始めて、大人のADHDに見られがちな「あるある」5つを、具体的な対策とともにご紹介します。

ADHDとは?

ADHD(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder、注意欠如・多動症)は、発達障害の一種であり、脳の機能に生まれつき偏りがあることによって生じる特性です。

主な症状は、以下の3つに大別されます。

  • 不注意:忘れ物やうっかりミスが多い、物事に集中できない
  • 多動性:落ち着きがない、じっとしていられない
  • 衝動性:思いつきで行動してしまう、順番を待てない

これらの特徴は人によって程度や現れ方が異なります。また、大人になると「多動性」は目立たなくなることも多く、「不注意」や「衝動性」の困りごとが前面に出てくる傾向があります。

ADHDの「あるある」5選とその対策

では、実際にADHDの方が日常生活で直面しやすい「あるある」な困りごとを、具体例とともに見ていきましょう。

遅刻癖がなかなか治らない

ADHDの方の多くが、時間感覚のつかみにくさに悩まされています。
たとえば、出発する時間を逆算して準備するのが苦手で、気づいたら出発時間を過ぎていた……という経験が頻繁に起こります。

対策

  • 朝の準備や出勤など、毎日の行動をルーティン化する
  • 行動に必要な時間を細かく分けてタイマーを使う(例:「シャワー10分」「朝食15分」など)
  • 「出発30分前」「15分前」「5分前」にリマインダー通知を設定

こうした工夫により、時間管理の見通しを立てやすくなり、遅刻のリスクを減らすことができます。

物忘れがとにかく多い

ADHDの特性として、短期記憶の保持が苦手という傾向があります。
たとえば、会議の時間を忘れてしまったり、持っていくべき資料を置き忘れてしまったりすることが日常的に起こります。

対策

  • カバンを一つにまとめる(複数のバッグを使い分けない)
  • 荷物は必ず定位置に戻す習慣をつける
  • スマホのカレンダーやリマインダー機能を活用
  • 外出先では持ち物リストをチェックする

小さな忘れ物でも積み重なると大きなトラブルにつながるため、仕組みづくりと習慣化がとても大切です。

集中しすぎて生活に支障が出る(過集中)

ADHDの人は集中力が散漫になりやすい一方で、一度集中し始めると極端に集中しすぎる「過集中」が起こることもあります。
たとえば、ゲームや趣味に没頭して食事を忘れてしまう、気づいたら朝になっていた――というようなケースです。

対策

  • 生活全体をルーティン化する(起床・食事・睡眠時間など)
  • タイマーをセットして区切りをつける
  • 家族や同居人がいる場合は、声をかけてもらうようお願いする
  • 「集中が始まる前」に時間制限を事前に設定する

過集中は「才能」ともいえる強みですが、生活を犠牲にしてしまっては本末転倒です。コントロールする意識を持つことが大切です。

コミュニケーションでズレが生じる

ADHDの方は、相手の話を早合点してしまう確認を怠って独断で動いてしまうなど、コミュニケーションで誤解を生むことがあります。

たとえば、「Aだと思ったからBをしておいたよ」と言ったら、実はまったく違う意図だった…というようなケースが多く見られます。

対策

  • 何かをする前には必ず確認をとる習慣をつける
  • 説明を受けた内容はメモや録音で残す
  • 誤解が生じた場合も、責めずに冷静に振り返る

人との信頼関係を築く上で、確認と報連相(報告・連絡・相談)は非常に重要です。

集中力がすぐ切れてしまう

仕事や家事をしていても、すぐ他のことが気になってしまう――これもADHDの典型的な特性です。
スマホの通知、窓の外の景色、周囲の会話など、あらゆる刺激に気が取られやすくなります。

対策

  • 作業中はスマホを別の部屋に置く
  • 耳栓やノイズキャンセリングイヤホンで雑音を遮断
  • タスクを細分化し、都度メモに残す
  • 「割り込み」が起こりにくい静かな作業環境を整える

ADHDの方は一つのことに長く集中するのが難しいため、短時間集中を繰り返す「ポモドーロ・テクニック」なども有効です。

ADHDの「あるある」は工夫で変えられる

ここまでご紹介してきた「あるある」は、多くのADHDの方が日常的に直面する現実です。

しかし、「だから私はダメなんだ」と落ち込む必要はありません。
それぞれの特性に合った工夫と習慣づくりによって、生活の質は大きく向上していきます。

また、周囲の理解も重要です。ADHDの方が「なぜそうなるのか」を理解することは、本人の心の負担を減らし、職場や家庭での関係性も円滑にすることにつながります。

まとめ

大人のADHDに見られやすい「あるある」には、

  • 時間管理の困難(遅刻癖)
  • 忘れ物や予定の記憶ミス
  • 過集中による生活リズムの乱れ
  • 衝動的なコミュニケーションミス
  • 注意の散漫による集中困難

といったものがあります。

どれも日常の中で起こりうることですが、ちょっとした工夫と意識の持ち方で対処が可能です。ADHDという特性をネガティブに捉えるのではなく、自分に合った環境と習慣を整えることが、より快適な生活への第一歩となります。

一人ひとりの特性に寄り添った支援や工夫が、発達障害とともに生きる人たちの力強い支えになりますように。