厚労省の調査によると、日本人の約半数が日常生活の中で何らかのストレスを抱えていることがわかっています。
ストレスの種類は世代ごとに異なり、子供の場合は受験や友人関係、成人では仕事や経済的な問題、高齢者では健康や介護が主な原因です。
ストレスとは、外部から刺激を受け、その影響に対抗して耐えている状態を指します。
本来は、物体が外力によって歪む現象を意味していましたが、それを人間にも適用し、外部の刺激とそれに対する反応を合わせて「ストレス」と呼ぶようになったのです。
たとえば、休む間もなく働いて疲労を感じている場合、その仕事自体がストレスですし、その状況に耐えていること自体もストレスと言えます。
ストレス下では、心身ともに「戦闘モード」になります。
非常事態に備えて、脳ではノルアドレナリンなどが大量に分泌され、交感神経が活性化し、ホルモンバランスも活発になります。
しかし、これを持続することは難しく、限界を超えると心身が壊れてしまいます。
具体的には、うつ病などの症状が現れ、長期的な治療が必要となる場合もあります。
ストレスが長期にわたり続くと、心身にSOSサインが現れます。
こうしたサインを無視せず、問題が深刻になる前に対処することが重要です。
今回は、あまり知られていないストレスの12のサインをご紹介します。
ストレスがあると、脳は「今は寝ている場合ではない」と指令を出し、眠りが浅くなります。
夢ばかり見て熟睡感が得られないほか、頻尿になり夜中に何度もトイレに行くこともあります。
さらに、ストレスにより動悸が早朝に起こることもあります。睡眠は回復に重要で、十分に取れないことは危険なサインです。
ストレスは味覚にも影響します。
味が感じられなくなったり、変な味がしたり、食べること自体が億劫になることがあります。
さらに、食欲低下や飲み込みにくさを感じることもあります。
内臓に問題がなければ、ストレスが原因と考えられます。
口はストレスの影響を受けやすい場所です。
ストレスによって免疫力が低下すると、口内炎やヘルペスが発症しやすくなります。
また、歯ぎしりや食いしばりもストレスの影響で、顎関節症などの問題が生じることもあります。

長期の過労や不安によって、体がだるく、微熱が続くことがあります。
また、試験やプレゼンの直前に突然高熱が出てしまい、そのイベントに参加できないこともありますが、終了後に熱が引くことが多いです。
これらは心因性発熱と呼ばれ、通常の解熱剤では効果がないことが多いです。
職場では咳が止まらず、重要な話ができないことがありますが、自宅や友人と過ごすときには咳が出ないということがあります。
これは心因性咳嗽と呼ばれ、ストレスが原因で自律神経が刺激されているためです。
咳止めは効果が薄く、リラクゼーションやストレッチで改善することが多いです。
発熱や咳のほかに、のどの痛みや鼻づまりもストレスが原因で起こることがあり、風邪の症状と見分けがつかない場合もあります。
長引く風邪のような症状は、実はストレスが原因であることが多いです。

乗り物や会議、試験の場面で抜け出せない時に限って、腹痛や便意を感じることがあります。
これはストレスによって緊張し、腸の動きが活発になるためです。
医者にかかると過敏性腸症候群と診断されることもあり、症状が慢性化すると外出時に下痢止めが欠かせなくなることもあります。
突然バランス感覚が狂い、周囲が回転しているように感じるめまいがあります。
原因は主に脳や耳にありますが、ストレスが引き金になることもあります。
耳鼻科では、40代から60代の女性に多いメニエール病と診断されることがあります。
この病気は、聴力の低下や回転性のめまい、耳鳴りを伴い、内耳の異常が原因ですが、ストレスの影響を大きく受ける病気です。
骨や筋肉の問題は整形外科で診られるものですが、実際はストレスの影響を強く受けることがあります。
長期間の緊張が骨や筋肉に影響を及ぼし、レントゲンでは特に異常が見られなくても、腰痛や首、肩のコリや痛みがストレスによって引き起こされることがあります。
肌は精神状態を反映するため、ストレスが多いと肌が敏感になり、肌荒れや蕁麻疹が出やすくなります。
さらに、脱毛症やアトピー性皮膚炎、帯状疱疹などもストレスが関与していることが多いです。

血圧の上昇は、肥満や喫煙、塩分だけが原因ではなく、ストレスも大きな要因です。
長期にわたる高血圧は脳や心臓の血管を損傷させ、最悪の場合、過労死につながる可能性があります。
また、脈拍が急に速くなったり、不整脈が出ることも、ストレスによる影響であることがあります。
ストレスで脳の働きが鈍くなり、集中力が低下しがちです。
階段を踏み外す、料理中に指を切ったり火傷したりするなど、ケガが増えやすくなります。
また、信号を見誤ったり、車や自転車の操作をミスして交通事故を起こすリスクも高まります。
ストレスが溜まるとイライラしやすくなり、怒りっぽくなります。
普段は穏やかな人でも、職場や店で些細なことで文句を言ったり、家族や友人に当たってしまうことがあります。
その結果、以前はなかったようなトラブルが増えることがあります。
以上が、あまり知られていないストレスのサインです。
これらは大きな問題が発生する前のSOSサインとも言えますので、見逃さないことが大切です。
特に、生まれつき弱い部分がある人は、ストレス時にその部分が悪化しやすくなります。
たとえば、胃腸が弱い人はストレスが原因で胃腸の不調が出やすくなります。
病気の症状がある場合は検査や治療が必要ですが、根本的な原因がストレスにあることが多いので、仕事のペースを落とす、家庭環境を見直すなどして生活を改善することが重要かもしれません。