こんにちは。本日は、障がいやメンタルヘルスの課題を抱える方々を対象に、就労に向けた支援を提供している福祉事業所の一日に密着し、その現場で働くスタッフの声や活動内容をお届けいたします。
この事業所では、主に発達障害や精神疾患のある方に対し、「働く」ことへの不安や困りごとを丁寧に解消しながら、就職までの道のりを支援しています。支援の方法は多岐にわたり、書類作成の指導から職場実習、さらには就職後のフォローアップまで幅広く対応しており、利用者一人ひとりに合わせた支援が行われています。
朝のはじまり──丁寧な打ち合わせから

取材当日の朝、スタッフの皆さんはすでにミーティングを開始していました。話題に上がっていたのは、その日に体験利用を予定している新規利用者への対応についてです。
「どのような目的で来所されるのか」「どんな支援が必要なのか」といった点を事前に確認し、対応する職員間で情報を共有します。こうした準備により、初めての方でも安心してプログラムに参加できるよう配慮されているのです。
事前の打ち合わせが終わると、各スタッフはそれぞれの担当業務に向かいます。
午前中の支援活動──個別対応と訓練の場面
ある部屋では、利用者が履歴書や職務経歴書の作成に取り組んでおり、支援員がその添削を行っていました。「文章表現を一緒に考えたり、誤字脱字をチェックしたりと、細かいところまでサポートしています」と語るスタッフの姿は真剣そのもの。
応募書類の作成は、就職活動の第一歩となる大切なプロセスです。スタッフは、利用者が自分の強みを自信を持って伝えられるように寄り添いながら支援を行っています。
別室では、グループ形式のプログラムが実施されていました。この日のテーマは「メモの取り方講座」。実際の業務場面を想定しながら、参加者は講義内容を的確に書き取る練習を行っていました。
「メモを取る力は職場で必要とされる基本的なスキルの一つ。練習を重ねることで、自然と身についていきます」とスタッフ。ほかにもディスカッションや電話対応など、実践的なスキルを身につける訓練が多く用意されています。
昼休憩──スタッフの素顔と利用者支援の継続
お昼時になると、職員も束の間の休憩に入ります。笑顔でお弁当の話をする様子からは、和やかな職場の雰囲気が伝わってきました。
そんな中、一人のスタッフは外出の準備をしていました。目的は、利用者が参加している企業実習の「振り返り面談」に同行するためです。
「今回は最終回。実習の成果によっては、そのまま採用が決まる可能性もあるので、私もドキドキしています」と話すスタッフ。利用者と企業、双方の橋渡し役として、職員が最後まで寄り添う姿勢が印象的でした。
午後の業務──記録とチームワーク
午後は、支援記録の入力作業に取り組むスタッフの姿が見られました。支援の内容や利用者の様子を丁寧に記録することで、次回以降の支援に活かすだけでなく、チーム内での情報共有にも役立ちます。
「小さな変化も見逃さないように、なるべく詳細に記録するようにしています」とのこと。こうした積み重ねが、きめ細かな支援につながっているのです。
夕方には業務を終えたスタッフたちが「お疲れ様です」と声を掛け合いながら帰路につきます。定時は16時半と早めの設定で、家庭や育児との両立がしやすい勤務体制も整えられており、多様な働き方が尊重されています。
スタッフの本音──やりがいと成長

今回取材したスタッフの一人に、仕事のやりがいについて伺いました。
「一番のやりがいは、利用者との信頼関係が築けたと感じる瞬間です」と語る彼女は、職員同士の成長にも注目しています。「新人スタッフが自信を持って支援に取り組めるようになった時など、チームとしての成果を感じられることが嬉しい」と話してくれました。
また、現在は複数の事業所を統括するマネージャーとして、各拠点の目標管理やスタッフ育成、新店舗の立ち上げ、新人研修なども担当しています。
「この職場が“楽しい”だけでなく、成果も出せていると他の拠点から言われるようにしたい」という目標を掲げ、日々現場と向き合っているそうです。
求める人材像とこれから
この事業所では、変化に柔軟に対応でき、楽しんで仕事に取り組める方を求めています。さらに、成果にこだわる姿勢や、誠実さを大切にする人が歓迎されるとのことです。
利用者の「働きたい」という願いに応えるためには、支援者自身が学び続け、成長を重ねていく必要があります。その中で、支援の成果を一緒に喜び合える仲間の存在は非常に大きな力となるでしょう。
最後に
今回の密着を通して、障がいを持つ方々の社会参加を支援する現場の熱意と、スタッフ一人ひとりの真摯な姿勢に触れることができました。
「支援」という仕事は、相手の人生の一部に深く関わる責任ある役割です。しかしその分、誰かの人生が好転する瞬間に立ち会える、かけがえのない喜びがあります。
これからも、こうした現場の温かな支援の輪が広がり、多くの人が「働く喜び」を実感できる社会が築かれていくことを願ってやみません。