アスペルガー症候群とADHDの4つの違い【大人の発達障害】【ASD】【注意欠如・多動症】

発達障害とは、生まれつき神経の発達が平均より遅れ、小学生の頃までにその問題が認識されることが多いです。

しかし、軽度の場合は、社会に出てから初めて発覚することもあります。これが大人の発達障害です。
発達障害自体には、どこからが正常でどこからが障害なのか、明確な境界線がありません。診断がつかないグレーゾーンの人も多く存在します。

その場合、障害として捉えるより、個性として前向きに捉えた方が良いかもしれません。
無理に自分を変えようとするのではなく、自分の特性に合った生き方を選ぶことで、生きやすさが向上するでしょう。

大人の発達障害には主に「アスペルガー症候群」「ADHD」の2つがあります。
これらは異なるものですが、自分がどちらの特徴を持つかを知ることは大切です。

アスペルガー症候群は、他者の感情を読み取るのが苦手で、そのため対人関係に問題が生じやすくなります。
コミュニケーション能力が求められる営業職などを選ぶと、うまくいかないことが多いでしょう。仕事を選ぶ際は、対人関係が少ない職種を選ぶ方が良いでしょう。

一方、ADHDは集中力や行動、感情のコントロールが苦手で、待つことができず、計画的な行動も難しいです。
事務職のように長時間座っている仕事は苦痛に感じるかもしれません。行動力が求められ、変化が多い仕事が向いているでしょう。

両者は異なる障害ですが、共通して現れる症状も多くあります。

例えば、どちらも片付けが苦手です。

アスペルガー症候群の人の場合、片付けの手順が悪かったり、特定のことに集中しすぎたりすることが原因です。リストを使って手順を整理することで、効率的に片付けられるようになります。

ADHDの人は、様々なことに気を取られて注意が散漫になるため、片付けが進みません。片付ける場所を決め、タイマーを15分に設定してその時間だけ片付けに集中する、といった方法が効果的です。

他にも「時間を守れない」「落ち着きがない」「感情の起伏が激しい」など、共通の特徴があります。

では、これら2つの障害はどのように区別されるのでしょうか。

今回は、アスペルガー症候群とADHDの違いについて説明します。
なお、アスペルガー症候群は自閉症スペクトラム障害、略してASDと呼ばれることもあります。

アスペルガー症候群とADHDの4つの違い

1.対人関係

アスペルガー症候群の人は、相手の感情を読み取ったり、自分の気持ちを適切に伝えるのが苦手で、円滑な対人関係を築くことが難しいです。
他人の事情を考慮せず無神経な接し方をすることがあったり、人と関わるのを避ける傾向もあります。困っている人がいてもその状況を理解できず、平然とその場を離れることもあります。
会話は一方的で、相手とのやり取りがうまくいかず、要点を伝えるのが下手です。また、言葉をそのまま受け取ってしまい、冗談や含みのある言い方が通じないことがあります。
話し方に独特な特徴があり、場にそぐわない難解な言葉や大人びた表現を使うこともあります。さらに、相手の言葉を信じやすく、騙されやすいこともあります。

一方、ADHDの人も自分の話をずっと続けたり、早口で話すことがあり、会話が一方的になることがありますが、相手の気持ちを理解することができるため、大きな対人関係の問題はあまり見られません

2.変化への適応力

アスペルガー症候群の人は、同じことを続けることに向いていますが、状況が変わると臨機応変に対応するのが苦手です。予想外の出来事や予定の変更に対して、パニックを起こすこともあります。

これに対して、ADHDの人は飽きっぽいため、同じ作業を続けるのは苦痛に感じますが、変化には柔軟に対応でき、新しいことに飛びつく傾向があります。

3.こだわり

アスペルガー症候群の人は、自分の興味のある分野に深くのめり込む傾向があり、これが「こだわり」として現れます。興味の対象は、ゲームやアニメ、アイドル、乗り物、ファッション、スポーツ、または仕事にまで及びます。興味の範囲は狭く、そこに多くの時間やお金を費やすこともあります。
服装や食事、仕事の進め方など生活面でも強いこだわりを持ち、効率が悪くても他者から指摘されても自身のやり方を変えることができません

ADHDの人にはこうした「こだわり」の症状は見られません

4.感覚過敏

アスペルガー症候群の人は、知覚に対して非常に敏感で、これを「感覚過敏」と言います。たとえば、普通の人が気にしない音を騒音のように感じたり、香水の匂いで体調を崩す明るい光が苦痛に感じる、人に触られることを過度に嫌がるなどの症状があります。

ADHDの人にはこのような感覚過敏は見られません

以上がアスペルガー症候群とADHDの4つの違いです。

アスペルガー症候群とADHDの違いを紹介しましたが、両方の特徴を持つ人も稀にいます
このような場合、二つの障害が合併していると考えられます。

どちらにしても、自分の特性をよく理解し、自分に合った環境で働くことが大切です。
無理に自分を変えようとせず、個性を活かして生きることが望ましいでしょう。