【発達障害】ミスが異常に多いのは●●が理由です【ADHD・ASD・アスペルガー症候群】

仕事や日常生活で、「どうしてこんなにミスが多いのだろう?」と感じたことはありませんか?
注意しているつもりなのに、何度も同じミスを繰り返してしまう――。その背景には、発達障害という特性が影響している場合があります。

発達障害は「怠け」や「努力不足」ではありません。生まれつき脳の働き方に偏りがあり、注意力や記憶力、コミュニケーションなどの分野に困難を感じやすいのが特徴です。この記事では、特にADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症/アスペルガー症候群)といった発達障害のある方が、なぜミスを繰り返しやすいのか、そしてその対策について具体的に紹介していきます。


発達障害とは?

発達障害とは、生まれつき脳の機能の一部に偏りがあることによって、日常生活や社会生活において困難を感じやすい状態を指します。主に以下のような種類に分けられます。

  • ADHD(注意欠如・多動症)
    不注意、衝動性、多動性が特徴。忘れ物や集中力の持続が難しい。
  • ASD(自閉スペクトラム症/アスペルガー症候群)
    対人関係やコミュニケーションに困難があり、強いこだわりや感覚過敏も見られる。
  • LD(学習障害)
    読む・書く・聞く・計算するなどのスキルの一部に顕著な困難を抱える。

発達障害のある人がミスを繰り返す理由とその対策

1. タスク管理がうまくできていない

タスクを管理することが苦手な方は少なくありません。具体的には以下のような問題が起こります。

  • メモを取っていない、もしくは取り忘れる
  • メモの内容が間違っている
  • メモをどこに置いたか分からない
  • メモを取ったが見返していない

これらが重なることで、重要な仕事を忘れてしまったり、同じ作業を二重で行ったりといったミスにつながります。

対策:Todoアプリの活用
タスク管理には、デジタルツールを活用することが有効です。中でもおすすめなのが「Microsoft To Do」といった無料のタスク管理アプリです。主な利点は次のとおりです。

  • タスクに期限を設定し、アラートを設定できる
  • 作業内容を細分化して、順番に確認できる
  • タスクを他者と共有し、フォローしてもらえる
  • メモが一元管理され、検索が容易になる

紙のメモではなく、デジタルの利便性を取り入れることで、タスクの抜け漏れを大きく減らすことができます。


2. ワーキングメモリが少ない

ワーキングメモリとは、一時的に情報を記憶しながら作業を進める力のことです。たとえば、電話しながらメモを取る、指示を聞きながら行動する――といった同時並行の作業には、この力が必要になります。

しかし、発達障害のある方は、このワーキングメモリの容量が少ない傾向があります。そのため、複数の作業を一度に任されると混乱し、結果的にミスにつながってしまうのです。

対策:作業を一つずつ、ルーティン化を意識する

  • 指示は一つずつもらう
  • 毎日同じ作業を繰り返す「ルーティンワーク」にする
  • 新しい仕事は一度に複数与えない
  • 慣れない作業を同時に増やさないようにする

人は慣れた作業に対しては無意識で行動できるため、ワーキングメモリを使いません。つまり、作業を「慣れたもの」に変えることが、ミスの予防にもつながるのです。


3. ミスが出やすいポイントが把握できていない

どこでミスが起きやすいかを自分で理解していないと、対策のしようがありません。また、ミスを見つける「チェック作業」そのものがストレスになり、確認自体を省いてしまうケースもあります。

対策:チェックリストや消し込み表を使う

  • あらかじめ手順をチェックリストにしておく
  • 一つ終わるごとにチェックを入れて進める
  • ダブルチェックを習慣づける
  • 自分で作れない場合は、上司や同僚に手伝ってもらう

仕組みでミスを防ぐ、という視点が大切です。個人の記憶や注意力に頼るのではなく、外部のサポートを取り入れましょう。


4. 業務に集中できない

注意がそれやすい、環境の影響を受けやすいという特性も、ミスを引き起こす要因となります。

  • 周囲の雑音やスマホの通知に気を取られる
  • 不安や悩み事が頭を離れず、集中できない
  • 一つの作業に長時間取り組むことが難しい

対策:環境の見直しとリズムづくり

  • スマホは手元に置かず通知を切る
  • 耳栓やノイズキャンセリング機器を使う
  • 相談できる相手をつくる(精神的サポート)
  • 午前と午後で作業内容を変えるなど、リズムをつける
  • なぜ集中できないのか、原因を探ってみる

自分にとっての「集中しやすい環境」を探ることも大切です。


5. 興味のないことを軽視してしまう

発達障害のある方は、興味のあることには集中しすぎるくらいに取り組める反面、意味が見出せない作業には強い抵抗感を持つことがあります。結果として、パフォーマンスが落ちてミスにつながってしまいます。

対策:作業に意味づけや工夫を加える

  • ゴールを設定し、達成したら自分にご褒美を与える
  • ゲーム感覚で取り組む(タイマーを使う、点数をつける)
  • 自分なりの工夫で「やってみよう」と思える仕組みを作る

やらなければいけない仕事に対しても、自分なりの「楽しさ」や「モチベーション」を見つけることが、取り組みを後押ししてくれます。


最後に

発達障害によって生じる「ミスの多さ」は、本人の怠慢や努力不足ではなく、脳の特性によるものです。しかし、特性を理解し、適切な環境やツール、工夫を取り入れることで、ミスを大幅に減らすことは可能です。

大切なのは、「自分はだめなんだ」と自己否定することではなく、「どうすれば自分は働きやすくなるか?」と視点を変えて考えること。その一歩が、より生きやすい日々につながっていくはずです。