【発達障害】男性の特徴4選・女性の発達障害との違いは…【ADHD/ASD】

現代において、発達障害という言葉は徐々に広く知られるようになり、支援体制や理解も進みつつあります。しかし、その一方で、発達障害の特性やその現れ方には、性別によって違いがあることはまだあまり知られていません。特に男性に多く見られる傾向や、対人関係で起きやすい課題については、職場や学校、家庭でのトラブルにつながることもあります。

本記事では、「男性の発達障害」というテーマに焦点をあて、女性との違いや、男性に見られやすい特徴、対人関係で起きやすい場面について、わかりやすく丁寧に解説していきます。

発達障害とは?その基本的な理解

まず、「発達障害」という言葉の定義について確認しておきましょう。

発達障害とは、生まれつき脳の機能に偏りがあることにより、日常生活においてさまざまな困難を抱えやすい障害の総称です。成長過程で現れる脳の発達の偏りにより、「周囲と同じようにできない」「場の空気が読めない」「集中できない」「コミュニケーションが苦手」といった特徴が現れることがあります。

発達障害は大きく分けて以下の3つに分類されます。

  • ADHD(注意欠如・多動症)
    注意力の持続が難しく、多動性や衝動性が見られる特性です。
  • ASD(自閉スペクトラム症)
    対人関係やコミュニケーションに困難があり、こだわりが強い傾向が特徴です。
  • LD(学習障害)
    読む・書く・計算するなど、特定の学習分野に著しい困難を示します。

発達障害は男性の方が多い?統計から見る実態

発達障害は、男女問わず見られる障害ではありますが、統計的には男性に多く見られる傾向があります。ある調査によれば、発達障害と診断された人のうち、男性は全体の68.8%を占めており、女性は29.9%にとどまっています。

より細かく見ていくと、

  • ADHDは男性が女性の3~5倍
  • ASDは男性が女性の約4倍
  • LDは男性が女性の2~3倍

という割合で、いずれも男性の方が多く診断されています。

この背景には、単なる発症率の差だけでなく、診断のされやすさの違いも影響しているとされています。女性の発達障害は症状が見えにくく、周囲から「おとなしい」「控えめ」と誤解されやすいため、見過ごされるケースも少なくありません。

男性と女性の発達障害―どこが違う?

性別によって発達障害の現れ方に違いがあることは、実は多くの研究で指摘されています。

たとえば、男性の場合、ADHDにおける「多動性」や「衝動性」といった行動的な特徴が強く出やすく、そのために周囲との衝突やトラブルが起こりやすい傾向があります。

一方で、女性の場合は「不注意」傾向が中心となることが多く、見た目には「静か」「内向的」といった印象を与えることから、支援の手が届きにくいという課題があります。

また、一般的に女性は男性よりも共感性や協調性が高いとされており、発達障害があっても周囲との関係を何とか保とうと努力し、目立たないように振る舞うことが多いです。それに対し、男性は苦手なことが行動に直結しやすく、結果的に「空気が読めない人」「自己中心的な人」と誤解を受けることがあります。

男性の発達障害に見られる4つの特徴―対人関係で注意したいポイント

ここからは、男性の発達障害の中でも特に対人関係でトラブルになりやすい行動について、具体的な例を挙げながら解説していきます。

他人の会話に割り込む

ADHDの特徴として、「衝動性」が強く表れる男性の場合、会話の途中で我慢できずに口を挟んでしまうことがあります。相手の話を最後まで聞くことが難しく、思ったことをすぐに口に出してしまうため、「話を遮られた」と不快に感じられることがあるのです。

こうした行動は、本人にとっては悪気のない自然な反応であっても、相手には「無礼」や「自己中心的」と受け取られてしまうことがあります。

相手の気にしていることを平気で言う

ASDの特性が強い男性に見られる傾向として、相手の気持ちを読み取ることが苦手というものがあります。そのため、「太ったね」「髪型変だよ」といったデリケートな話題を、悪気なくストレートに口にしてしまうことがあります。

これも、相手の表情や雰囲気から「これは言ってはいけない」と察することが苦手であるために起こるもので、日常的なトラブルの原因になることがあります。

落ち着きがなくじっとしていられない

ADHDの「多動性」によるもので、身体が常に動いていたり、貧乏ゆすりをしていたり、座っているのが苦手といった特徴が見られることがあります。

周囲からは「落ち着きがない」「集中力がない」と誤解されることも多く、特に職場や学校など、一定の規律が求められる場面では、問題視されやすくなります。

感情の起伏が激しくすぐカッとなる

感情のコントロールが難しいことも、男性の発達障害に多く見られる特徴です。ちょっとしたことでも怒りやすく、すぐに声を荒げたり、物に当たってしまったりすることがあります。

これは「自己制御」の困難さからくるもので、本人自身も後から後悔してしまうことが少なくありません。職場や家庭内での人間関係に悪影響を及ぼす可能性が高いため、周囲の理解と工夫が必要です。

おわりに―理解と支援が広がる社会を目指して

男性の発達障害は、特性が目立ちやすいことから早期に気づかれやすい反面、トラブルや誤解も生まれやすいという側面があります。しかし、その根底には「悪意」ではなく、脳の機能による自然な反応があるという点を理解することが大切です。

性別によって特性の現れ方が異なることを知っておくだけでも、周囲との関係は大きく変わります。また、本人にとっても、自分の特性を理解し、適切な対応を学ぶことで、生きやすさは格段に向上します。

発達障害に対する理解が進み、個性として尊重される社会を目指して、私たち一人ひとりができることを考えていきたいですね。