パニック発作は、突然感じる強い不安や動悸、息苦しさを伴う発作です。
発作は通常10分以内にピークに達し、徐々におさまっていきます。
命に危険はありませんが、重度の場合は死ぬような恐怖感を覚えることもあります。
脳には、危険を感知する役割を果たす偏桃体という部位があり、長期間ストレスにさらされると脳が緊張状態から抜け出せなくなり、偏桃体が過剰に反応するようになります。
小さな刺激でも警報が鳴り、自律神経系を通じてパニック発作が引き起こされます。
このような脳の緊張には、セロトニンという神経伝達物質の不足が関係しています。
発作が繰り返される場合、パニック障害である可能性があります。慢性的になると、発作が起こる場面を避けるようになり、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあり、うつ病へと進行することもあります。
治療薬としては、セロトニンの分泌を促すSSRIという薬があり、早めに精神科へ相談するのが良いでしょう。
今回はパニック発作が出やすい7つの場面を紹介します。

パニック発作が最も発生しやすい場所の一つが、満員電車などの乗り物です。電車が時間調整や事故で長時間停車し、ドアが閉まったままだと発作が引き起こされやすく、特急や飛行機のようにすぐ降りられない状況も発作の引き金になります。
遊園地のジェットコースターの行列や、駅での電車待ちの列に並んでいる時に発作が出る人もいます。タクシーなどの自動車はすぐに降りられるため比較的安心ですが、長いトンネルでは発作が出ることがあります。
発作が怖くて乗り物に乗れなくなる人もおり、これを「予期不安」と呼びます。
人で混雑しているデパートやスーパーも、発作が出やすい場所です。
特にレジの列に並んでいるときに発作が起こることがあります。
楽しい買い物が一変して苦しい体験になり、予期不安のせいで買い物に行けなくなる場合もあります。
試験や試合、発表や会議など緊張する場面でも発作が起こります。
大事なイベントが発作で台無しになることがあり、スポーツ選手が試合中に発作を起こし、引退に追い込まれることもあります。
有名な歌手が、ステージ恐怖から引退を決めた例もあります。
4.睡眠不足のとき
脳の緊張状態が続くと、眠りが浅くなり早朝に目が覚めやすくなります。翌日に重要な仕事があると、さらに緊張して眠れず、不安が高まります。早朝に目が覚めて再び眠れないこと自体が不安のスイッチとなり、発作が起こることがあります。

コーヒーなどに含まれるカフェインや、過度なアルコール摂取が発作を引き起こすことがあります。これらの刺激物が脳を刺激するためです。
アルコールは少量であれば不安を軽減しますが、量が増えると逆に発作を引き起こしやすくなります。発作を抑えるために飲酒する人もいますが、結果的に飲酒量が増え、それが発作の原因になるという悪循環に陥ることもあります。
カフェインやアルコールを控えることで、パニック障害が改善することもあります。
満腹感や胸焼けが発作の引き金になることがあります。また、激しい運動後の呼吸や血圧の変化、ケガによる痛みも同様に発作を引き起こすことがあります。脳がこれらの体調の変化を危険信号と認識し、発作を誘発するのです。
家でリラックスしているときや入浴中に、ふと発作を思い出し、それが発作の引き金になることがあります。
精神交互作用と呼ばれるもので、発作のことを意識しないようにするほど、逆に発作が気になり、結果的に発作を引き起こしてしまうのです。
以上が、パニック発作が発生しやすい7つの場面です。
パニック障害の治療初期には、発作が起こりやすい場面を避けることが大切です。治療の過程で薬を服用することで、発作が起こらないという自信がつき、少しずつ乗り物に乗るなどして行動範囲を広げることができます。
ただし、最初は各駅停車から始め、慣れてきたら特急に乗るなど、段階的に挑戦していきましょう。成功体験が自信をさらに強化します。
しかし、突然飛行機に乗るなど無理な挑戦は避けるべきです。
小さなチャレンジを繰り返しながら、すこしずつ生活を広げていくようにしましょう。