夢にはどんな意味があるの?

夢にはどのような意味があるのでしょうか。

19世紀から20世紀初頭にかけて活躍した精神科医フロイトは、無意識に潜む心の深い部分が夢を通して現れると考えました。そして、「夢分析」を用いて、人の心の奥底を探る手法を提唱しました。
時には、夢を見た後に「以前もこの夢を見たことがある」と感じることがあります。
頻度は様々ですが、似た内容の夢を何度も繰り返して見ることがあります。
これを「反復夢」と呼びます。夢分析では、この反復夢が特に意味深いものとされています。
うつ病や不安障害、ストレスを抱えた人々がよく経験すると言われています。では、反復夢にはどのような意味が込められているのでしょうか。

ここでは、反復夢が持つとされる3つの意味を紹介します。

1.心の傷を癒す

1.心の傷を癒す

災害や交通事故などでPTSDを発症した人は、恐怖体験の影響で不安が持続し、眠りが浅くなり、被害を受けたシーンが夢に繰り返し現れることがあります。
これは脳の警戒レベルが高まったまま解除されず、常に覚醒状態が続いているためです。

例えば、洪水に遭った人が洪水に襲われる夢を何度も見る場合、最初はその恐怖で目を覚まし、その後もその感覚を引きずります。しかし、同じ夢を繰り返し見ることで、徐々にその恐怖が和らいでいきます
夢という安全な場で再体験を繰り返すことにより、トラウマが少しずつ解消され、最終的には脳の警戒レベルが下がり、心の状態が正常に戻ります。 このように、辛い記憶は夢の中で再体験しながら、自然と癒されていくのです。

同様の現象は、うつ病やパニック症の患者でも見られます。職場でのハラスメントやパニック発作の場面が反復夢となり、不安が夢の中で再現されることで次第に解消されていきます。

2.心の変化を示す

2.心の変化を示す

反復夢は、心の状態の変化を示すことがあります。
例えば、厳しい父親との葛藤を抱えたままその父親が亡くなり、その後、死んだ父親が怒った顔で現れる夢をよく見るようになったケースがあります。
その夢を繰り返すうちに、父親に対する感情が少しずつ変化し、やがて父親の苦労や感謝すべき点にも気づくようになります。そして、夢の中の父親の顔が次第に穏やかになり、最終的にはその夢を見なくなりました。
これは、心の中での葛藤が整理され、解消されつつあったことを夢が表していたのです。

3.深層心理からのメッセージ

3.深層心理からのメッセージ

夢は日常の体験や身体的な感覚にも影響を受けますが、ストーリー全体を要約すると「追われる」「飛び降りる」「何かを失う」などのシンプルなテーマが浮かび上がります。
これらのテーマは、深層心理の反映です。

反復夢で最も多いのは、何かに追われる夢です。追ってくる存在は、鬼や殺人犯など人によって異なりますが、これは心の中で抱えている問題やプレッシャーが追われる形で夢に現れています。
追われる夢は悪夢に分類されますが、実は心の中では問題に立ち向かおうとしている前向きな姿勢が反映されているとも考えられます。
決して不吉なものではありませんが、自分が限界を超えて無理をしているという警告の可能性もあるため、注意が必要です。

以上、反復夢が持つ3つの意味について説明しました。

縁起の良い夢を見ると、とても幸せな気分になります。
日常が辛いと、せめて夢の中では良い夢を見たいと思うのが人情です。誰でも悪夢は避けたいものですよね。
しかし、悪夢は現実において努力している証拠でもあります。

初詣でおみくじを引いた時に「凶」が出て落ち込んだことはありませんか?
「今年は運が悪いのか」と感じたかもしれません。
しかし、おみくじの内容をよく読むと、「新しいことに挑戦せず、未来に備えよ」「無理をしないこと」「油断しないこと」など、神様からのアドバイスや警告が書かれています。
「凶」とは、将来の「吉」に向けた準備期間とも言えるのです。

繰り返される悪夢も、これと同じような意味を持っているのです。