発達障害の人ができる仕事VSできない仕事【ADHD・ASD・アスペルガー】

発達障害を抱えており、現在転職を検討している方、あるいは休職中でこれからの働き方に悩んでいる方にとって、「自分に合った仕事とは何か?」という問いはとても重要です。自分の特性を理解せずに仕事を選ぶと、働き始めてからさまざまな困難に直面し、再び離職に追い込まれてしまう可能性もあります。

今回は、発達障害の方が「得意とする仕事」と「苦手とする仕事」の特徴を具体例とともにご紹介し、苦手な仕事への対処法についてもお伝えしていきます。

発達障害とは?

発達障害とは?

発達障害とは、生まれつき脳の一部に機能の偏りがあることによって、日常生活や対人関係などに困難が生じる状態を指します。主に以下の3つのタイプに分類されます。

  • ADHD(注意欠如・多動症):不注意・衝動性・多動性が主な特徴です。
  • ASD(自閉スペクトラム症):対人関係の困難や強いこだわり、感覚の過敏さが見られます。
  • LD(学習障害):読む・書く・話す・計算するなど、特定の学習領域に著しい困難があります。

これらの特性に応じて、向いている仕事・向いていない仕事が大きく異なるため、自分の特性に合った仕事を見極めることが大切です。

発達障害の方が得意な仕事3選

発達障害の方が得意な仕事3選

1. タスクが明確でルールが決まっている仕事

やるべきことが明確で、作業の手順が決まっている仕事は、発達障害の方にとって大きな安心材料になります。特にASDの方は、ルールを守る力が強く、手順が決まっている作業を得意とする傾向があります。ADHDの方でも、マニュアルが整備されていることで作業への集中力が高まり、ミスの軽減につながります。

具体例

  • 工場のライン作業
  • 軽作業系の事務職
  • Webデザイナーやイラストレーターなど、決まった工程で進められるクリエイティブ職

2. 一人で集中して取り組める仕事

周囲の雑音や頻繁な人間関係のやり取りが少なく、自分のペースで取り組める仕事は、特にASDやADHDの方に向いています。聴覚過敏などの感覚過敏がある方にとっても、静かな環境で黙々と作業できる仕事は安心です。

具体例

  • データ入力や記帳などのルーティンワーク
  • 警備員や夜間監視業務
  • 清掃業務など、対人関係の少ない仕事

3. 興味・関心を活かせる仕事

発達障害の方の多くは、自分の「好きなこと」「強い興味」を持っている分野では、飛躍的なパフォーマンスを発揮することがあります。ASDの方は、特定の分野に対して深い知識を持っていたり、論理的な思考が得意だったりします。ADHDの方も、興味を持ったことには驚くほどの集中力を発揮します。

具体例:

  • 研究職、分析職
  • 翻訳家、プログラマー、クリエイティブ職(デザイン・動画編集など)
  • 趣味と関連した専門販売員(書店員、家電販売など)

発達障害の方が苦手としやすい仕事3選

発達障害の方が苦手としやすい仕事3選

1. 臨機応変な対応が必要な仕事

マニュアルにないトラブル対応や、状況に応じた判断を求められる仕事は、発達障害の方にとって大きなストレスとなることがあります。特にASDの方は「想定外の事態」への対応が難しく、ADHDの方も同時に複数のことを処理するマルチタスクに苦手意識を持ちがちです。

具体例:

  • コンビニスタッフや飲食店スタッフ(複数業務を同時にこなす必要がある)
  • 接客業全般でトラブル対応が求められる場面

2. コミュニケーションが中心の仕事

ASDの方にとって、対人関係の構築や曖昧な指示への対応は大きな負担になります。ADHDの方も、興味のない会話や人間関係の摩擦には苦痛を感じやすく、継続的な信頼関係を築くことが難しい場合があります。

具体例

  • 営業職、接客業、カスタマーサポート
  • 看護師や介護士など、対人スキルが重視される福祉職

3. 周囲に相談ができない仕事

サポートを得られない職場環境では、苦手な部分をカバーすることができず、ミスやストレスが重なる原因となります。特に起業やフリーランスなどの自営業では、すべての業務を一人でこなす必要があり、発達障害の方にとっては非常に難易度が高い場合もあります。

具体例

  • 立ち上げ初期の自営業やスタートアップ企業
  • マネジメント業務を一人で背負う職種

苦手な仕事への3つの対処法

苦手な仕事への3つの対処法

1. 自己理解を深める

まずは、自分の「得意・不得意」を正しく理解することが第一歩です。過去の経験を振り返り、どんな職場環境や業務で力を発揮できたのか、逆に困難を感じたのはどんな場面だったのかを分析しましょう。職種だけでなく、「環境」や「人間関係」も含めて考えることが重要です。

2. ツールや工夫を取り入れる

不得意なことを完全に避けるのではなく、道具や工夫によってカバーすることが可能です。

  • ミスを防ぐためのチェックリストの活用
  • タスク管理アプリによるスケジュール調整
  • 業務手順書やメモを活用して不安を軽減

3. 周囲の支援を得る

どうしても自分一人では対処できないことは、職場の上司や同僚、あるいは外部の支援機関に相談しましょう。就労移行支援事業所のような専門機関を活用することで、自分の特性に合った職場を見つけたり、必要なスキルを訓練したりすることができます。

最後

最後に

仕事選びにおいて大切なのは、「自分の特性を受け入れ、適した環境で活躍できる道を探すこと」です。たとえ一見苦手に見える職種でも、環境調整や周囲の理解があれば、活躍の可能性は大いにあります。ぜひ一度立ち止まって、自分にとって本当に働きやすい職場とは何かをじっくり考えてみてください。