
日常生活の中で「以前よりも疲れやすくなった」と感じることは誰しもあるものです。しかし、普段の生活でそれほど動いていないにもかかわらず、強い疲労感が続く場合、そこには何らかの原因が隠れている可能性があります。特に、体の病気が否定された後も疲れやすさが続くようなケースでは、精神疾患が関係していることも少なくありません。
この記事では、「疲れやすさ」と関わりの深い精神疾患を5つご紹介しながら、その特徴や対策について丁寧に解説します。
疲れやすいとはどういう状態か?
「疲れやすい」とは、普段よりも少ない活動量で強い疲労感が出たり、休んでも疲れが抜けにくく感じたりする状態を指します。仕事や家事、対人関係といった日常のさまざまな場面に影響が出やすく、生活全体の質にも関わってきます。
疲れやすいことによる影響
疲れやすさの背景――身体的な原因と精神的な原因
まず重要なのは、疲れやすさの背後に体の病気がないかを確認することです。精神的な不調を疑うのはその後でも遅くありません。
疲れやすさの身体的な原因
こうした身体疾患が否定された場合には、精神疾患が疲れやすさの背景にあることを視野に入れる必要があります。
疲れやすさに関係する精神疾患5つ
1. うつ病
うつ病は「気分の落ち込み」だけでなく、「疲れやすさ」も大きな症状のひとつです。これは「易疲労感」と呼ばれ、何もしていなくても疲れが取れない、少しの行動でも強い疲労を感じるといった形で現れます。
疲れやすさが出やすい場面
対策・治療
2. 不安障害
不安障害には、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害などが含まれます。常に「緊張している」「心配しすぎる」といった状態が続くことで、身体的にも大きな疲れを感じやすくなります。
疲れやすさが出やすい場面
対策・治療
3. 統合失調症
統合失調症では、幻聴や妄想といった陽性症状が注目されがちですが、回復期に入った後の「陰性症状」――意欲の低下、集中力の欠如、慢性的な疲労感――も重要なポイントです。
疲れやすさが出やすい場面
対策・治療
4. ADHD(注意欠如・多動症)
ADHDでは、落ち着きのなさや衝動性が注目されますが、「疲れやすさ」も大きな課題となることがあります。多動で常に動き回っていたり、過集中で休まず作業してしまったりすることで、エネルギーを大量に消費してしまうのです。
疲れやすさが出やすい場面
対策・治療
5. ASD(自閉スペクトラム症)
ASDでは、社会的コミュニケーションの難しさや感覚過敏、強いこだわりなどが特徴的です。これらの特徴によって、対人場面や日常の変化に適応するための「見えない努力」が続き、強い疲労感を招くことがあります。
疲れやすさが出やすい場面
対策・治療
まとめ:疲れやすさの奥にある精神的なサインを見逃さない

「なんとなく疲れが抜けない」「人よりもすぐ疲れる」――そんな状態が続くとき、身体的な病気の検査が必要なのはもちろんですが、精神的な不調が背景にある可能性も考えるべきです。
代表的な精神疾患としては以下の5つが挙げられます。
これらはいずれも、疲れやすさが症状の一部であるとともに、放置すると悪循環に陥るリスクがあります。状態に応じた治療や休養、生活習慣の見直しによって、少しずつ負担を軽減していくことが大切です。
無理をせず、必要であれば医療機関に相談することも、自分を守るための重要な選択です。