発達障害のある方が社会生活を送る中で、無理を重ねてしまい心身の不調に陥るケースは少なくありません。特に職場では、周囲に合わせようと努力を重ね、自分の限界を超えて働き続けることで深刻な状態になることもあります。今回は、「発達障害の人が休職を考えるべき8つのサイン」について解説します。該当する項目がある場合には、自分を守るための選択肢として「休む」という判断を検討してみてください。
一時的な気分の落ち込みは誰にでもあります。しかし、それが2週間以上にわたり改善されず、日常の活動にも支障をきたしている場合は注意が必要です。特に、何をしても楽しいと感じられず、以前は好きだった趣味にも関心が持てなくなっている場合、それはうつ病の初期症状である可能性があります。
発達障害の方の中には責任感が強く、無理をしてでも仕事に取り組もうとする方が少なくありませんが、そうした頑張りが自分を追い詰める結果にもつながりかねません。
普段は問題なくこなせていた業務に手がつかなくなったり、ミスが増えたりしている状態も、心の不調を表すサインです。「いつもの自分と何か違う」と感じる場合、精神的な疲労がたまっている可能性があります。集中力が続かない、やるべきことが頭に入ってこないといった状態が続いている場合、早めに対処することが大切です。
睡眠の質が下がることも、心のサインとして表れやすいものです。寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、早朝に目が覚めてしまう、または眠ったはずなのに疲れが取れていないと感じる場合、心が緊張状態にあることが考えられます。疲れているのに眠れないという状況は、見過ごしてはいけない警告です。
精神的な不調があると、食事の量にも変化が現れます。普段はしっかり食べていたのに食欲がなくなってしまったり、体重が急激に落ちてきたりしている場合は、心が疲れているサインかもしれません。食事が喉を通らず、エネルギー不足の状態が続くと、さらに体力が奪われ、悪循環に陥ってしまいます。
頭痛や腹痛、関節の痛み、吐き気など、身体の不調が続いている場合、心の状態が影響していることもあります。内科で診察を受けても原因がわからない不調があるときには、心の健康状態を振り返ってみることが大切です。気分の落ち込みとあわせて、体の重さやだるさを感じたり、涙が突然あふれてきたりすることがあれば、なおさら注意が必要です。
「もう消えてしまいたい」と思ったり、「死ぬこと」について考えるようになったりしている状態は、非常に危険なサインです。これは決して軽視してはいけない感情であり、できるだけ早く信頼できる人に相談してください。家族や友人、専門の相談窓口、医療機関など、話を聞いてくれる相手は必ずいます。一人で抱え込まず、まずは助けを求めることが何よりも重要です。
仕事に行こうと準備をしても、体が動かず布団から出られなかったり、会社に向かう途中で動けなくなってしまったりする場合、それは限界を超えてしまっているサインです。頑張って通勤していても、毎朝起きること自体が苦痛で仕方ないという状態であれば、心が「これ以上無理」と悲鳴を上げている証拠です。
人と関わること自体がしんどくなっている状態も、見逃せないポイントです。発達障害の方の中には、元々人との距離感に敏感な方もいますが、今までできていた会話や連絡、報告などが億劫に感じるようになっている場合、それは心の疲労が深まっている証拠かもしれません。周囲との関係を保つ余裕がなくなっているなら、それは「休むべきタイミング」です。

「これ以上無理かもしれない」と感じたときには、無理をせず、信頼できる相談先に連絡を取ることが重要です。具体的には以下のような場所があります。
家族や友人に話すだけでも、気持ちが軽くなることがあります。一人で悩まず、まずは「話す」ことから始めてみてください。

休職中は「何もしてはいけない」ということではありません。むしろ自分の心身をケアするための時間と捉え、次のようなことに少しずつ取り組んでみてください。
何より大切なのは、自分を責めず「休むことは必要な治療の一環」と捉えることです。
発達障害のある人が心身の限界を感じたとき、「もっと頑張らなければ」と無理を重ねることで、かえって深刻な状態を引き起こしてしまうリスクがあります。今回紹介した8つのサインに自分が当てはまると感じた場合には、休職という選択肢を前向きに捉えてみてください。自分を守るために休むことは、決して逃げではありません。早めの対処こそが、回復への第一歩なのです。