【ADHD】生活に必ず現れる7つの特徴【大人の発達障害】

ADHD(注意欠如・多動症)は、子どもだけでなく大人にも見られる発達特性のひとつです。多動性、衝動性、不注意といった特性は、仕事の場面だけでなく、日々の生活の中でもさまざまな困りごととして表れることがあります。本人はもちろん、周囲の人にとっても理解や対応が難しくなることもあるでしょう。

この記事では、ADHDのある方によく見られる生活上の特徴を7つご紹介し、それぞれに対して取り入れやすい対策や工夫を5つお伝えします。ご自身やご家族の生活改善のヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

ADHDに見られる生活上の特徴7つ

ADHDに見られる生活上の特徴7つ

1.家事の段取りが苦手

ADHDの特性のひとつに「順序立てて考えることが苦手」「計画を立てて行動するのが難しい」というものがあります。家事は複数の作業を同時にこなす必要があり、料理や掃除、洗濯、買い物など、どれも段取りを要する作業ばかりです。

たとえば料理中に急に掃除を始めてしまい、鍋を焦がしてしまうなど、注意が散漫になりやすい傾向があります。また、洗濯機を回している間に他の家事を済ませようとしても、次の作業に移ることが難しく、効率が悪くなってしまうこともあります。

2.整理整頓が苦手

整理整頓の苦手さもADHDの特徴のひとつです。ものの定位置が決まっていなかったり、収納の使い方がうまくできなかったりすると、部屋がすぐに散らかってしまいます。空間を認識する力(空間認知)に課題を抱えている場合、クローゼットや押し入れを有効に活用することが難しいこともあります。

また、「どこから手をつければよいか分からない」「途中で集中力が切れてしまい片づけが終わらない」など、掃除自体に苦手意識を持っている方も少なくありません。

3.疲れやすい

ADHDのある方は、多動性や衝動性の影響で行動量が多くなりがちです。加えて、計画的に行動するのが苦手なため、頭の中が常に情報であふれており、脳も体もフル稼働している状態になりやすいです。

こうした特性の影響で、周囲の人以上にエネルギーを消耗しやすく、結果として「なんだかいつも疲れている」と感じる方が多いのです。

4. 突発的に行動してしまう

「思いつきで旅行に出かける」「翌日の予定を考えずに夜遅くまで外出してしまう」など、衝動的に行動してしまうこともあります。こうした行動自体が悪いわけではありませんが、日常生活や体調、金銭管理に影響が出ることもあるため注意が必要です。

5. 衝動買いが多い

予定していなかった買い物をしてしまい、後で後悔する――このような「衝動買い」は、ADHDの衝動性のひとつの表れです。買い物に行って、必要な物だけでなく「これも欲しい」「あれも良さそう」と感じた物を次々とカゴに入れてしまい、予算を超えてしまうことも。

場合によっては、生活費が足りなくなったり、クレジットカードの利用が増えて支払いに困ったりといった金銭的なトラブルに発展するケースもあります。

6. 忘れ物・なくし物が多い

「鍵をどこに置いたか分からない」「支払いを忘れて電気が止まってしまった」など、忘れ物やなくし物が日常的に起こりやすいのもADHDの特徴です。これは整理整頓の苦手さとも密接に関係しています。

また、日常の中での細かいタスク(書類の提出期限や公共料金の支払いなど)を管理することが難しく、重要な予定や締切をうっかり忘れてしまうこともあります。

7. 夜更かししてしまう

ADHDの方は、不眠などの睡眠に関する問題を抱えていることが多いといわれています。夜遅くまでスマホを見たり、ゲームに熱中してしまったりと、つい夜更かししてしまいがちです。

その結果、生活リズムが崩れ、翌日の仕事や予定に支障をきたすこともあります。睡眠の乱れは心身の健康にも影響を与えるため、特に注意が必要です。

ADHDの特性に対する5つの生活対策

こうした困りごとには、日常生活の中で取り入れやすい対策を試してみることが大切です。

1. 生活をルーティン化する

家事や就寝・起床時間など、日々の行動に「順番」や「時間」を決めておくことで、迷いや混乱を減らすことができます。たとえば、夕食後に必ず掃除、その後にお風呂、寝る前に読書というように、決まった順序で生活を組み立てると、頭の中が整理されて楽になります。

2. 物の定位置を決める

「鍵は玄関のフックに」「財布は引き出しの左側」など、日用品の置き場所を明確にしておくことで、なくし物が減ります。物の定位置を決めるだけでなく、使った後は必ず元に戻すという習慣づけも重要です。

3. チェックリストを活用する

忘れ物やタスク漏れを防ぐためには、チェックリストが有効です。紙でもスマートフォンのアプリでも構いません。「持ち物チェック」「今日の予定」などを目に見える形にしておくことで、記憶に頼らずに確認ができます。

4. 金銭管理は現金で行う

支出の感覚を持つためには、現金を使うことが効果的です。買い物の際に、予算分の現金だけを持って出かけるようにすると、衝動買いの抑止につながります。クレジットカードは必要最低限にとどめましょう。

5. アラームを活用する

時間の管理にはアラームがとても便利です。寝る時間や起きる時間、支払いの締切、家事の開始時間などにアラームをセットすることで、時間を守る手助けになります。特に、注意がそれやすい方にはタイマーの活用がおすすめです。

おわりに

おわりに

ADHDのある方の生活の困りごとは、一見「だらしない」「集中力がない」と誤解されがちですが、その多くは特性によるものであり、本人の努力だけではどうにもならない部分もあります。

まずは、自分にどのような特性があるのかを正しく理解し、その上で自分に合った方法を少しずつ試してみることが大切です。紹介した方法はあくまで一例ですので、ご自身の生活に取り入れやすいものから実践してみてください。

日々の小さな工夫が、快適な生活への第一歩となるはずです。