ADHDの人にとっての適職とは?

1,ADHDの人は、仕事のことで悩みやすい

ADHDの人にとっての適職とは?

 ADHDの人は、とても個性豊かです。好きなことに関して、とても詳しかったり、才能があったりする場合もあり、それを仕事に生かせれば、大きな強みになります。しかし、ADHDの特性上、仕事をしているときに、障害となるものもあります。例えば、注意力が散漫になる場合があるため、車の運転ができない人。また、面白みのない単純作業を任せると、途中でミスをしたり、大きなストレスになったりしてしまう人がいます。

 今回は、ADHDの私が、当時者目線で「ADHDの人にとっての適職」について考えてみたいと思います。もし、ご自身や、周りの人がADHDで、就職や転職に困っていたら、ぜひ、この記事を参考にしてみてください。

2,ADHDの特性について

 ADHDは、日本語では注意欠陥多動性障害と呼ばれています。

これは、「注意力に波があり、注意力が散漫になっているときにミスをしてしまうこと」と、「落ち着きがなく、じっとしていることが苦手」であることを示しています。後者の症状のことを、多動性というのですが、これは大人になるにつれ、徐々に軽減されます。しかし、じっと待っている時間が長い仕事は、ADHDの人にとっては、かなりの精神的負担になってしまうでしょう。

また、注意力に波があることも、仕事において大きなハンディキャップとなっています。専門性の高い技能を身に着けて、それを仕事にしている人は良いのですが、「ミスの許されない重要な仕事」と、「刺激の少ない単純労働」、どちらも向いていないというのは、職種が制限されます。そのため、ADHDの人は、自分の適性や、やりたいことについてよく考えて、自分に合った職種や環境を選んで、就職、転職をする必要があります。

3,ADHDの人の、職業適性について

 一言にADHDといっても、症状は人それぞれです。注意欠陥が強くない人は車の運転もできますし、単純労働も、嫌いでない人もいます。

一方で、レジ打ちや電話応対といったマルチタスクを要求される仕事が苦手だという人もいます。そのため、アルバイトを今までにしたことがある人は、時分がどんな作業が得意で、どんな作業が苦手か、過去を思い出しながら、考えると良いでしょう。

4,適職について考えるときの重要な要素

 ADHDの人にとって、仕事は、「簡単すぎず、難しすぎない」「ADHDに対して周囲からサポートを受けられる環境」の二点が一番大きな要素だと、私は考えます。ADHDの人にとって、簡単な仕事は、「刺激が少なく、退屈な仕事」として考えてしまい、逆にレジ打ちは、「速さと正確性が求められる、難しい仕事」となってしまうため、一般的に簡単な仕事かどうかだけでなく、自分に合った仕事であるか考えるようにしましょう。

 また、ADHDの人が、頑張っていても、ミスをしてしまうことに対して、「どうして治らないんだ」と理解してくれない上司の下で働くと、心の健康を失ってしまうこともあります。ADHDの特性によるミスは、努力しても0にはできません。ADHDの人の側にも、出来る努力はするべきですが、仕事に対して、個人の責任を追及される場所よりも、それぞれがチームとして、カバーしあえる職場を探しましょう。

5,私の場合の職探しの仕方

 私も、ADHDの特性のため、就職活動において困ったことが何度もあります。ADHDだと、もし面接に受かったとしても、その後、上司にミスを咎められて、心身が弱って、結局はやめることになってしまいがちです。そのため、可能であれば、面接で「ADHDという特性」を持っていることを説明し、オープンにしたうえで雇ってくれるところを探したほうが良い場合があります。

最初の道のりは長くても、長続きするような方法を探すのが、個人的にはおすすめです。

 また、全くアルバイトもしたことがない人は、個人経営の飲食店で働くのもいいかもしれません。私も、個人経営のイタリアンでアルバイトをしていましたが、オーナーの心象さえよければ、いきなりクビになることはありません。

沢山失敗して、沢山謝って、大変でしたが、私にとっては今の自分の根幹であり、大切な思い出です。もちろん、これは、飲食店が好きな私の場合であり、ADHDの人は、好きなことを仕事にするのが一番だと思います。

6,好きなことを仕事にできない理由があったら

 私は、飲食店での経験が長い人ですが、事情があり、いまは飲食店の仕事とは離れています。好きなことを仕事にする、というのを最優先にすると、苦手な作業から逃れる事ができない場合もあります。また、体力的に長続きしそうかも重要です。

私の場合は、一度、心身の調子を崩してしまったので、障がい者手帳を取得し、作業所で働いたりもしました。「就労継続支援A型」と検索すると、最低賃金を保証された仕事を見つけることができます。やはり、「やりたいこと」と「できること」の、バランスを考えて、職選びをすることが必要であると考えられます。

7,おわりに

 今回は、「ADHDの人にとっての適職」について、私の考えをご説明させていただきました。「適職」について考えるには、一方の目線からでなく、多角的な目線で考えることが大事だと考えます。多角的に考えるには、やりたいという気持ち(意欲)とスキルや職歴(能力)、そして苦手なこと(ネガティブ要素)の計算をすると分かりやすいかもしれません。

ADHDの人にとっての適職とは?

もし、これを読んでいる方に、お仕事のお悩みがあるなら、自分の適性や、やりたいこと、避けたいことなどを、ノートやパソコンに打ち出してみましょう。きっと、新しい視野が広がると思います。本記事をご覧いただき、誠にありがとうございました。