今回は「発達障害のある人のお友達付き合いの特徴」について、丁寧にご説明してまいります。

まず最初に、発達障害のある方は友達を作れないのか、または友達作りが苦手なのかという点についてお話しします。もちろん、発達障害があるからといって、必ずしも友達がいないというわけではありません。しかし、比較的お友達付き合いや友達作りが得意ではないと感じている方が多いのではないかと思われます。ここでは、その理由について詳しくご紹介します。

一つ目の理由として、友達を積極的に作ろうとしない傾向が挙げられます。特に自閉スペクトラム症(ASD)の方に見られる特徴ですが、対人関係への関心が薄く、自ら進んで人と関わろうとしない場合があります。また、一人で過ごすことが心地よく、集中して何かに取り組む時間が好きという方も少なくありません。

そのため、学校などの場面においても、休み時間に皆で外遊びをするよりは、教室で本を読んだり絵を描いたりと、個人的な活動を好む傾向があります。さらに、友達付き合い自体を望んでいないわけではなくとも、自分から声をかけることが難しいために、どうしても受け身になってしまい、友達ができにくいと感じることもあります。

二つ目の理由は、友達ができても関係が長続きしにくいという点です。発達障害の特性が対人関係に影響を与え、相手に不快感や不信感を与えてしまう場合があります。その結果、せっかく築いた友人関係が長続きせずに終わってしまうという悩みを抱える方もいらっしゃいます。友人関係はお互いが好意を持ち、共に過ごしたいと望まなければ成り立ちません。だからこそ、こうした関係を維持することが難しく、発達障害を持つ方にとって困りごとの一つとなるのです。
ここからは、発達障害のある方が友人関係において「やってしまいがち」な行動について、代表的なものを五つご紹介します。
一つ目は、自分の興味のある話題ばかりを話してしまうことです。ASDの方に多く見られる特徴ですが、興味の範囲が限られているため、自分が関心のある話題については熱心に、時には一方的に話しすぎてしまう傾向があります。逆に、相手の興味には関心を示せず、会話が偏ってしまうことがあるため、相手が疲れてしまう原因になりかねません。

二つ目は、相手の感情に寄り添うのが苦手であることです。ASDの特性の一つとして、感情的なやり取りが難しいことが挙げられます。自分の発言が相手にどのような影響を与えるか想像することが難しいため、思ったことをそのまま言ってしまう傾向があります。例えば、髪型を変えた友達に対して「前の方がよかった」と素直に言ってしまう、失恋した友達に自分の恋愛話をしてしまう、など、相手の感情に無自覚に触れてしまうことがあるのです。

三つ目は、感情的になりやすい点です。特に注意欠如・多動症(ADHD)の方は、衝動的に強い言葉を使ってしまうことがあります。ASDの方の場合は、自分のこだわりやルールが他人に破られると、強い不快感を覚え、感情的になることがあります。こうした行動が、友達との関係をこじらせてしまう原因になることがあります。

四つ目は、完璧主義で物事を白黒はっきりさせたがることです。ASDの方に多く見られる思考の特徴で、「こうあるべき」といった価値観から外れる相手の言動を許容できず、関係を断ってしまうことがあります。その結果、自ら友人関係を壊してしまうこともあります。

五つ目は、約束を守れないことです。特にADHDの方に顕著ですが、スケジュール管理が苦手で、予定を忘れたり遅刻を繰り返したりすることがあります。こうした行動が信頼を損なう要因となり、友人関係に影響を及ぼします。

では、発達障害のある方が友達とより良い関係を築くための工夫について、四つの方法を紹介します。
一つ目は、趣味を通じて友達を作ることです。学校や職場などのコミュニティでは価値観の違う人が多いため、発達障害のある方にとっては適応が難しいことがあります。しかし、ゲームや釣りなど共通の趣味を持つ仲間であれば、話題が自然に生まれやすく、無理なく関係を築くことができます。

二つ目は、自分の障害について正直にカミングアウトすることです。自分の特性を理解してくれる友達と付き合うことで、誤解やトラブルを防ぎやすくなります。もちろん全員が理解を示すわけではありませんが、本当に信頼できる友人関係を築く上では有効な方法です。

三つ目は、自分の中で「許容できる範囲」を決めておくことです。自分の価値観を大切にしながらも、他者の考えや行動をある程度受け入れる柔軟性を持つことで、人間関係のストレスを減らすことができます。

四つ目は、スケジュール管理を徹底することです。約束を忘れないためにカレンダーアプリを使う、アラームを設定する、前日に準備を整えるなどの工夫をすることで、信頼関係を築きやすくなります。

最後に、友達の人数の多さが幸せを決めるわけではないということをお伝えしておきます。たとえ一人で過ごす時間が多くても、自分が心地よいと感じる生き方ができていれば、それは決して悪いことではありません。むしろ、自分を理解してくれる友人がたった一人でもいれば、それはかけがえのない財産です。自分のペースで、無理のない範囲で人間関係を築いていくことが大切です。

