子どもの頃から見られた発達障害の特徴あるある5選
~大人になって気づく「発達障害」とそのサイン~
「大人になってから発達障害と診断された」という方が、近年増えています。
実はその特徴は、子どもの頃からすでに表れていたことが多いのです。
今回は、大人になってから発達障害と気づいた方が、子どもの頃に持っていた共通の特徴、いわば“あるある”を5つに絞ってご紹介します。あなた自身や、身近な人に当てはまる部分があるかもしれません。
発達障害に気づかないまま大人になる理由
発達障害とは、主に「ADHD(注意欠如・多動症)」や「ASD(自閉スペクトラム症)」などが代表的です。脳の発達の特性により、注意力・感情・行動・対人関係などに特徴的な傾向が見られますが、子どもの頃にはそれが“障害”として認識されにくいことがあります。
特に30代以上の世代が子どもだった頃は、発達障害の社会的な認知度が今ほど高くありませんでした。そのため、「ちょっと変わってる子」「個性的な子」として見過ごされることが多かったのです。
さらに、親や先生が日常的にフォローしていたこともあり、学校生活に大きな支障が出なければ、問題視されることなく育っていった人も多くいました。
その結果、社会に出てから「なぜかうまくいかない」と感じたり、「他の人と違う」と感じたりしたときに、はじめて発達障害の可能性を意識するケースが少なくないのです。
では、子どもの頃のどのような特徴が、発達障害のサインとして表れていたのでしょうか?
ここからは、発達障害の傾向がある子どもに見られがちな「あるある5選」をご紹介します。
【1】人間関係がうまく築けない

発達障害のある子どもは、コミュニケーションが苦手な傾向があります。
そのため、友達ができにくかったり、集団の中で孤立しがちだったりします。
たとえば、
その結果、いじめられた経験があったり、学校に行くのがつらくなって不登校になったりするケースも見られます。
また、強い人見知りや引っ込み思案な一面がある子も、実は発達障害の特徴のひとつとして現れている可能性があります。
【2】遅刻や忘れ物が多い

ADHDの特性のひとつに「不注意」があります。これにより、忘れ物が多かったり、時間の感覚がつかみにくく、遅刻しがちだったりします。
大人と比べて、子どもは日々の持ち物や予定の管理を自分で行うことが難しいため、余計にこれらの特徴が目立つことがあります。
「何度言ってもランドセルに教科書を入れ忘れる」「集合時間に間に合わない」といった行動は、怠けやわがままと捉えられがちですが、実は脳の特性によるものかもしれません。
【3】ケアレスミスが多い・集中力が続かない
「簡単な問題なのにミスが多い」「テストで見直しをしない」――そんなケアレスミスの多さも、発達障害のサインである可能性があります。
ADHDの子どもは、興味のないことに集中し続けるのが苦手な傾向があります。
授業中、先生の話を聞いているつもりでも、頭の中で別のことを考えていたり、目に映ったものに気を取られてしまったり…。
そのため、内容が頭に入ってこなかったり、途中で作業を投げ出してしまうこともあります。
【4】感情のコントロールが苦手・かんしゃくを起こしやすい

ASDの子どもによく見られるのが、「感情のコントロールが難しい」という特徴です。
ちょっとしたきっかけでかんしゃくを起こしたり、怒りや不安が大きくなってパニック状態になることもあります。
これには、「感覚過敏」も関係していることがあります。音や光、肌の感覚に過剰に反応し、本人にとっては大きなストレスになっているのです。
また、自分の思い通りに物事が運ばないと強く動揺してしまう、「こだわりの強さ」も特徴のひとつです。
このような情緒面の困難さは、周囲が理解して適切に対応しないと、トラブルにつながりやすくなります。
【5】極端に不器用・運動が苦手

発達障害の中には「発達性協調運動障害」と呼ばれる、不器用さや運動のぎこちなさが見られるケースもあります。
たとえば、
これらは努力や練習不足のせいではなく、身体を思ったように動かす力に特性があるためです。本人はとても努力しているのに、周囲から「不器用」「運動神経が悪い」と誤解されてしまうことも少なくありません。
大人になってから気づく発達障害――過去を振り返る意味
大人になってから「自分は発達障害かもしれない」と感じたとき、専門機関での検査や相談を検討することになります。その際、重要なのが「子どもの頃の様子」を振り返ることです。
発達障害は生まれつきの特性であるため、子どもの頃から何らかのサインが出ていたはずです。しかし、その特徴をうまく説明できなかったり、「親や先生にうまく助けてもらっていたから気づかなかった」という場合も多くあります。
近年では、学校現場でも発達障害への理解が進み、教師から保護者へ「発達障害の可能性」が伝えられるケースが増えてきました。
平成20年(2008年)から令和2年(2020年)までの間に、発達障害とされる子どもの数は約7倍にも増加したというデータもあります。これは発達障害の認知と診断体制が整ってきた証でもあります。
おわりに

発達障害の特性は、「障害」として見るのではなく、「その人らしさ」として受け止めることが大切です。
子どもの頃に見られた特徴は、環境や周囲の理解によって支えられることで、よりその人が生きやすくなる道につながります。
もし今、大人になってから生きづらさを感じている方がいれば、過去の自分を見つめ直すことがヒントになるかもしれません。
そして、必要であれば、専門家に相談することをためらわないでください。
発達障害に対する理解が広がりつつある今だからこそ、自分らしく生きるための一歩を踏み出すことができます。