今回は、「発達障害の人のヤバいお金の使い方とは!?」というテーマでお話ししていきます。
発達障害の方、とくにADHD(注意欠陥・多動性障害)やASD(自閉スペクトラム症)の方の中には、衝動買いや金銭管理の難しさから、つい「ヤバいお金の使い方」をしてしまう方が少なくありません。
本記事では、以下の2つの視点から解説していきます。
トピック
① 衝動買いや浪費が激しい
特にADHDの方に見られるのが「衝動性」の強さです。たとえば、ネットショッピングや店頭で「ほしい!」と思った瞬間、金欠であっても、必要かどうか考える前に即購入してしまう傾向があります。
また、他人に対してお金を使いすぎる傾向も見られます。自分の生活が苦しくても、高価なプレゼントを買ったり、無理にご飯をおごったりするケースです。
さらには依存症的な行動にも注意が必要です。ギャンブルや課金ゲーム、情報商材など、繰り返し高額な支出をしてしまうことも。また、「絶対もうかる」「絶対痩せる」といった怪しい広告にも弱く、高額な詐欺商品を買ってしまうことがあります。
② なくし物・忘れ物が多く、同じものを何度も購入

ADHDの「不注意」特性が強い方は、スマホ・財布・傘・カバンなど高価な持ち物をなくしてしまう傾向があります。なくすたびに再購入していると、当然出費はかさみます。
とくにスマホやイヤホン、電子タバコなどは小型で高価なものが多く、失くすたびに大きな金銭的負担になってしまいます。
③ お金の管理や計画が苦手
計画性やスケジュール管理が苦手なADHDの方は、家計管理も同様に困難です。
たとえば、収入が入ってもその月の生活費や予備費などの予算立てができず、あるだけ使ってしまう「無計画支出」に陥りやすく、結果として貯金ができない、赤字になるという悪循環が起きます。
また、同じようなサブスクサービスを複数契約するなど、自分が何にどれだけ使っているかを把握できていないことも珍しくありません。
④ 趣味にお金をかけすぎてしまう(ASDタイプに多い)
ASDの方に多いのが「こだわりが強すぎてしまう」タイプです。趣味に関しては、興味のあることに対して強く執着し、たとえ借金をしてでもそのアイテムを手に入れようとする傾向があります。
例えば、アニメグッズ、模型、カメラ機材、書籍など、同じジャンルにひたすら投資し続けることで、気が付けば金銭感覚がマヒしてしまい、借金を抱えてしまうケースもあります。
こうした「ヤバいお金の使い方」を改善するには、発達障害の特性を理解したうえでの対策が必要です。ここからは、実践しやすく、かつ効果的な方法を4つ紹介します。
① お金の利用計画を立てる

まずは「自分が何にお金を使っているのか」を把握することが大切です。ノートやアプリを使って、1か月間の支出を記録し、浪費している項目を洗い出しましょう。
記録ができたら、「家賃:〇万円、食費:〇万円、交通費:〇万円」といったように月ごとの予算を立ててください。
予算を立てる際のコツは「貯金を組み込む」こと。突発的な出費(家電の故障、冠婚葬祭など)に備えて、収入の1割程度を貯金に回すことをおすすめします。定期預金など「簡単に引き出せない口座」を使うのもポイントです。
② 現金を使う(後払いをやめる)
「後払い」の仕組みは、ADHD特性の方にとっては非常に危険です。クレジットカード、スマホ決済、あと払いの通販などは、使った実感が薄く、お金を使いすぎてしまう傾向があります。
現金を封筒などで用途ごとに分けて使う「袋分け家計術」は、支出を目に見える形で管理できるため、無駄遣いの防止に効果的です。
また、家賃・光熱費・スマホ代などの固定費は、自動引き落とし専用の口座に入れてしまうことで、支払い忘れや浪費を防ぐことができます。
③ 事前に買うものを決めておく

「買い物は事前にリストを作る」。これだけでも、衝動買いを大きく減らせます。
とくにネットショッピングやウィンドウショッピングは、衝動性が高まる環境です。目的なくECサイトを見たり、店をふらついたりするのは避けましょう。
また、「欲しいと思ったものは一度保留にして、一週間後に本当に必要か再確認する」など、一呼吸置く習慣を持つと、衝動買いを防げます。
高額商品やローンを検討している場合には、家族や信頼できる人に相談する癖をつけておきましょう。
④ 金銭管理を他人に任せる
どうしても自己管理が難しい場合は、信頼できる家族や支援者に金銭管理を任せるのも有効です。
たとえば、「お小遣い制」にしてもらい、生活費や貯金はすべて預かってもらうことで、浪費を防げます。
また、自治体の「日常生活自立支援事業」などの制度では、金銭管理が難しい人向けに、通帳・預金の管理や支払いの代行などを行ってくれるサービスもあります。生活が困窮している方や借金癖が治らない方は、福祉機関への相談も検討してください。
発達障害の特性から、金銭トラブルや浪費に悩んでいる方は非常に多いです。けれど、「自分の特性を理解し、適切な対処をすれば改善は可能」です。
今回ご紹介した以下の4つの対策を、まずは1つでもよいので取り入れてみてください。
そして、「一人でできない」と感じたら、遠慮せず周囲にサポートを求めましょう。発達障害は「工夫と支援」で、生活を整えることができます。