意見を言えることが良い、言えないことが悪いという話ではないことをお伝えしたいと思います。今回のような内容では、意見を言える人が積極的で、言えない人が消極的だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、意見を述べることで会議が活発化し、新しいアイデアが生まれるといった利点があるのは事実です。しかし、一方で意見が多すぎると、どの意見を採用すべきかが決まらずに話が終わってしまうこともあります。
逆に、意見を言わないことがネガティブに見えるかもしれませんが、例えば、ワンマンな上司のもとで働いている場合、意見を言わないほうが余計な刺激を与えず、働きやすさや迅速な意思決定に繋がる場合もあるでしょう。このように、どちらにもメリット・デメリットがあることを理解していただきたいです。
意見を言うことはコミュニケーションの一環ですが、「常に意見を言えない」というよりは、「普段はあまり意見をしないが、求められれば言うこともできる」という選択ができる状態が理想ではないかと思います。
意見が言えない原因9選
- あいまいさに対する苦手意識
発達障害の中には、あいまいさに対応できない特性がある方もいます。このため、質問や状況の説明があいまいだと、まずそのあいまいさを考えなければならず、意見が言えなくなることがあります。また、あいまいさに対する不安や疑念から、自分の意見をまとめきれず、何も言えなくなることもあります。
- 想像力の苦手さ
未来の状況や体験していないことをイメージするのが苦手で、将来の予測や新しいアイデアを出すことに苦労する方もいます。複数の意見を出すことが難しく、少数の意見しか思い浮かばない場合もあります。
- 自己肯定感の低さ
過去の失敗体験や親からの過干渉などにより、自己肯定感が低くなり、自分の意見に自信が持てない方もいます。「どうせ自分なんて」と自己否定してしまうことが、意見を言えない原因になっています。
- セントラルコヒーレンスの弱さ
具体的な情報を理解しても、それを抽象化して全体像をまとめるのが苦手な場合、意見をうまくまとめられなくなります。
- ワーキングメモリの苦手さ
話の内容を一時的に記憶しておくことができず、意見を思いついても他の人の話を聞いている間に忘れてしまうことがあります。
- シングルフォーカス
一度に一つのことにしか集中できないため、会議の目的やその必要性について考え込んでしまい、意見を言う機会を逃してしまうことがあります。
- こだわりの強さ
こだわりが強すぎることで、会議で話している内容に対して否定的な態度を取ったり、言葉の使い方に過度にこだわって意見を言いづらくなることがあります。
- 話すタイミングが分からない
相手の考えや非言語的なサインを読み取るのが苦手で、意見を言うタイミングが掴めずに言えないことがあります。
- 不注意
不注意の特性があると、会議中に別のことに気を取られ、話を聞き逃して意見を言えなくなることがあります。
これらの他にも、「話すこと自体が疲れるため、意見を言わない」という人もいます。同じことを繰り返し考えてしまう「反芻志向」のある方は、意見を言った後に「もっとこう言えば良かった」と何度も反省し、その結果、意見を言うこと自体を避けるようになることがあります。