うつ病と統合失調症は、基本的に異なる精神疾患です。
ただし、外見や症状が似て見えることがあり、混同されることがあります。
共通点について
- 外見上の共通点
- どちらの病気も、外から見ると辛そうに見えることがあります。
- 社交的でなくなり、人を避けて孤立しがちになる傾向があります。
- 状況によっては、イライラして言葉遣いが荒くなることもあります。
- 脳機能の不調による症状
- 両者とも、脳の働きの異常が背景にあり、継続的な服薬治療が必要です。
- 症状が落ち着いても再発リスクがあるため、継続的な注意が重要です。
病気の違い
- うつ病
- 主な症状は「落ち込み」や「気分の低下」。
- 原因の一つに「セロトニン不足」があり、治療には抗うつ薬が使われます。
- 統合失調症
- 幻聴や妄想などが中心の症状。
- 「ドーパミンの過剰な働き」が関係しており、治療では抗精神病薬が用いられます。
→ つまり、症状・原因物質・治療法がそれぞれ異なります。
症状が似るケース
統合失調症の「陰性症状」
- 治療後に「感情が乏しい」「意欲の低下」といった状態が続くことがあります。
- これがうつ病の症状と似ていることがありますが、以下の違いがあります:
- 自責感や罪悪感が少ない
- 自覚が少ない場合が多い
- 抗うつ薬が効きにくい傾向があります
重度のうつ病による類似症状
- うつ病が重度になると、
- 「自分は価値がない」といった微小妄想、
- 「自分は罪を犯した」といった罪業妄想、
- 「自分を非難する幻聴**」などが見られることがあります。
- 興奮や混乱が生じるケースもあり、統合失調症と似てくることがあります。
見分けるポイント:
- 妄想の内容(自責的かどうか)
- これまでの経過(うつが先か、幻覚妄想が先か)
- 効く薬の違い(うつ病には抗うつ薬、統合失調症には抗精神病薬)
両者の合併について
統合失調症にうつ症状を合併する場合
- 症状が改善したあとに、うつ症状が現れることがあります。
- 現実への葛藤などでうつが出ることもあり、それが再発の引き金になることも。
対応の工夫
- 抗うつ薬は悪化のリスクがあるため慎重に使用。
- 抗精神病薬の中で、うつに効果のある薬を選ぶ場合もあります。
- 新しい目標を探す・サポートや交流の場を活用するなどの支援も重要です。
うつ病に統合失調症が加わるケース
- うつ状態の中で、幻聴や妄想が現れることがあります。
- 統合失調症の合併か、うつの悪化かの判断が難しいこともあります。
対処法
- 一旦、統合失調症に準じて抗精神病薬で治療。
- 回復後に病歴や症状を見直し、適切な治療方針を決定。
療養における共通点
うつ病と統合失調症は病気としては異なりますが、
療養生活での基本的な考え方や取り組みは似ています。
- 段階的なリハビリ
- 急性期:しっかり休む
- 回復期:少しずつリハビリ
- 安定期:活動を増やしながら再発を予防
- 再発防止の取り組み
- 薬の継続(特に統合失調症では重要)
- 自分の「前触れ」を知って早期に対処
- 日常のストレスを減らす(睡眠や生活リズムの調整)
- サポートの活用
- 一人で抱え込まず、外部の支援を利用
- 自宅訪問支援(訪問看護、ヘルパー)
- 通所支援(デイケア、作業所)
- 就労支援(就労移行支援など)
まとめ
- うつ病と統合失調症は、異なる病気であり、症状・原因・治療も異なります。
- 一方で、外見や一部の症状が似て見えることがあり、両者を合併するケースもあります。
- 治療法は病態に応じて異なりますが、日々の生活や療養の工夫には共通点が多くあります。
- 病気の特性を理解し、適切な治療と支援を続けることが重要です。