今回は「ASDにおける話し方の特徴17選」の後編として、残りの10個の特徴について解説します。前回の動画をまだご覧になっていない方は、ぜひそちらもご確認ください。
8つ目の特徴は「過剰に詳細に話すこと」です。原因はさまざまですが、他者の気持ちを理解するのが難しく、共感が得意でないため、自分の情報をどこまで伝えるべきか判断がつかず、細かな情報をすべて伝えようとしてしまいます。例えば、「診断に至った経緯を教えてください」と尋ねられた場合、一般的には「会社で困難があったため受診しました」と簡潔に答えるのが普通ですが、この特徴を持つ人は、幼少期の体験や苦手な人から言われた言葉まで細かく話してしまいます。ADHDの人が衝動性や多動性から話を広げるのとは異なる特徴です。
9つ目の特徴は「難解な熟語や表現を使うこと」です。これは、コミュニケーションにおいて書き言葉と話し言葉を区別するのが難しいため、本や雑誌などから得た情報をそのまま話し言葉として使ってしまうためです。その結果、日常会話ではあまり使われない言葉で話すことが多くなります。
10個目の特徴は「融通が利かないこと」です。これは、強いこだわりの性質から来るもので、予定変更が特に苦手です。形のない概念に対してもこだわりが生じるため、例えば、予定が変更されると、事前に立てた流れに固執してしまい、柔軟に対応できなくなってしまいます。
11個目の特徴は「パニックを起こすことがある」です。これもこだわりから来るもので、予定や手順の変更があると、情報処理が追いつかず、パニック状態に陥ることがあります。パニックの症状は人によって異なり、何も考えられなくなったり、焦ってしまったりすることがあります。

12個目の特徴は「言葉を文字通りに受け取ること」です。たとえば、「骨が折れる」という慣用表現を本当に骨折の意味で受け取ったり、冗談を真に受けたりすることがあります。この特性は、成長とともに改善することもありますが、特に冗談やジョークの理解が難しいことが多いです。
13個目の特徴は「視線が合わないこと」です。コミュニケーションの一環として、話している相手と目を合わせることが難しい場合があります。一対一の会話では視線を避けがちでも、複数人の中では目を合わせやすいなど、状況によって異なることもあります。
14個目の特徴は「共通認識を持ちづらいこと」です。社会的な暗黙の了解や、明文化されていないルールを理解するのが苦手なため、たとえば上司の誘いを断らないという常識がわからずに断ってしまうことがあります。
15個目の特徴は「非言語的なコミュニケーションが苦手」です。これは、相手の表情や仕草から感情を読み取るのが難しいため、たとえば、誰かが時計を見て話を終わらせたいサインを送っていても、それを察知できずに会話を続けてしまうことがあります。
16個目の特徴は「要約が苦手」です。セントラルコヒーレンスという概念に関連しており、話の要点をまとめるのが難しく、細部にこだわりすぎて全体像を把握できないことが原因です。
17個目の特徴は「考えたり話し始めるのが遅いこと」です。これはシングルタスクに関連しており、複数の情報を同時に処理するのが苦手なため、一つ一つ順番に考えることで、時間がかかってしまいます。

まとめると、ASDにおける話し方の特徴として、「過剰に詳細に話す」「難解な表現を使う」「融通が利かない」「パニックを起こす」「言葉を文字通りに受け取る」「視線が合わない」「共通認識が取りにくい」「非言語的な理解が苦手」「要約が苦手」「考えるのが遅い、話し始めるのが遅い」という10個の特徴が挙げられます。