不眠症(睡眠障害)のタイプ4種

不眠症のタイプ4種とは?タイプ別にみる原因と対策

【はじめに】

「夜眠れない」と感じた経験をお持ちの方は多いかもしれません。不眠症とひと口に言っても、実際にはその原因や症状にはいくつかのタイプがあり、適切な対処方法も異なってきます。今回は、代表的な不眠症の4つのタイプについて、その特徴や背景、治療薬、具体的な対策方法までを丁寧に解説していきます。

【不眠症のタイプ4つ】

不眠症は、さまざまな原因によって発症する睡眠障害です。以下の4つに分類され、それぞれに特徴的な症状があります。

  1. 入眠困難 寝つきが悪く、布団に入ってからもなかなか眠れないタイプです。不安や緊張などの心理的要因が影響することが多く、場合によっては一睡もできなくなる「全不眠」につながるリスクもあります。
  2. 中途覚醒 夜中に何度も目が覚めてしまう、または一度目が覚めると再び眠れなくなる状態です。不安や緊張の影響のほか、環境要因(音、温度、寝具の不快感など)も関係することがあります。
  3. 早朝覚醒 予定より2時間以上早く目覚めてしまい、その後眠れない状態です。症状が軽度な場合は問題になりにくいですが、継続すると日中の生活に支障をきたすようになります。うつ病の初期症状としても知られています。
  4. 熟眠障害 睡眠時間は確保しているにもかかわらず、眠った感じがせず、疲れが取れないタイプです。他のタイプと併発すると、より強い影響が出やすくなります。

これらのうち、「入眠困難」は単独で扱われることが多く、残りの「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」は合わせて「中途覚醒群」と呼ばれ、共通した対策が有効とされています。

これらのうち、「入眠困難」は単独で扱われることが多く、残りの「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」は合わせて「中途覚醒群」と呼ばれ、共通した対策が有効とされています。

【タイプ別:薬物療法と対処法】

◆ 入眠困難への治療薬と対策 主に用いられるのは、依存性の少ない薬剤であるレンボレキサント(商品名:デエビゴ)や、非ベンゾジアゼピン系のゾルピデムやエスゾピクロンです。症状が強い場合は、エチゾラムといったベンゾジアゼピン系の抗不安薬が用いられることもありますが、依存に注意が必要です。

対策としては、寝る前にリラックスできる習慣(入浴、ストレッチ、呼吸法など)を取り入れることが基本です。また、「眠くなるまで寝室に行かない」「寝られなくても何とかなる」と開き直る姿勢も、緊張を和らげるために効果的です。

◆ 中途覚醒群への治療薬と対策 中途覚醒群では、睡眠を持続させる目的でスボレキサント(商品名:ベルソムラ)がよく使用されます。その他、ベンゾジアゼピン系のニトラゼパム(ベンザリン)やブロチゾラム(レンドルミン)、抗不安薬のロフラゼブ酸エチルなどが使われることもあります。

また、補助的に使用される薬として、重症の場合にはレボメプロマジンや、うつ症状がある場合にはトラゾドン(デジレル)なども選択されます。

対策としては、まず「目が覚めても気にしすぎない」ことが大切です。焦りや不安が強まると再入眠が困難になるため、一旦ベッドから離れて軽く読書するなどの方法が有効です。また、睡眠環境(室温、騒音、照明など)を見直すことも忘れてはなりません。

【合併と共通の注意点】

不眠症は、4タイプが単独で現れるよりも、複数が合併するケースが多いとされています。たとえば、入眠困難と中途覚醒が併発することで、症状の深刻さが増すこともあります。このような場合は、併発するすべてのタイプに対応する治療法を組み合わせていくことが求められます。

また、うつ病の症状として不眠が現れることも多く、「早朝覚醒」や「入眠困難」が続くようであれば、うつ病や不安障害の合併を疑う必要があります。さらに、身体的な疾患、特に「睡眠時無呼吸症候群」などが不眠の原因になっているケースもあります。疲労感や倦怠感が日中にも強く現れる場合は、早めに専門機関で検査を受けることが重要です。

【まとめ】

【まとめ】

今回は、不眠症の4タイプ「入眠困難」「中途覚醒」「早期覚醒」「熟眠障害」について、それぞれの特徴と治療法、対処法について詳しく解説してきました。

これらのタイプは、大まかには「入眠困難」と「中途覚醒群」の2つに分類され、各タイプに応じた対応が必要です。さらに、不眠はうつ病や身体疾患と合併することもあるため、症状が長引くようであれば、早めの受診が推奨されます。

睡眠の悩みは誰にでも起こりうるものです。しかし、適切な知識と対策があれば、改善の道は必ずあります。まずは自分の不眠のタイプを知ることから始め、必要に応じて専門家のサポートを受けることをおすすめします。