双極性障害のヤバい症状について話します。【躁うつ病】

双極性障害のヤバい症状について話します。【躁うつ病】

本日は、双極性障害の中でも特に深刻で「ヤバい」とも言える症状についてご紹介いたします。双極性障害は、一般的に「躁うつ病」とも呼ばれ、気分の波が激しく、本人にとっても周囲にとっても大きな影響をもたらす疾患です。この記事では、代表的な5つの症状を丁寧に解説し、最後にはそのような症状に対する対処法についても触れますので、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。

症状1:「ベッドの外は地獄」——極度のうつ状態

症状1:「ベッドの外は地獄」——極度のうつ状態

双極性障害と聞くと、「躁状態がある分、うつは軽いのではないか」と誤解されることがあります。しかし、実際にはその逆で、双極性障害におけるうつ状態の重症度は非常に高いとされています。

双極性障害のうつ状態にある方は、体が鉛のように重く、指一本を動かすことすら困難になるほどの倦怠感に襲われることがあります。また、強い焦燥感に悩まされ、常に不安や苦しさに苛まれているため、一瞬たりとも心が落ち着くことがありません。

その結果、「この苦しみから逃れたい」「生きている意味がわからない」といった希死念慮に至ることも少なくなく、その強さは一般的なうつ病以上であるとも言われています。ベッドの中にいるときだけが唯一の安らぎであり、それ以外の世界はまさに「底なしの地獄」と感じられる。このような表現が、双極性障害のうつ状態を最も的確に言い表しているのではないでしょうか。

症状2:「自分こそは神」——躁状態の誇大妄想

症状2:「自分こそは神」——躁状態の誇大妄想

双極性障害のもう一つの特徴が、エネルギーが過剰になる「躁状態」です。この状態に入ると、まるで自分が万能の存在であるかのような誇大妄想に陥ることがあります。

例えば、「自分には株式市場を完全に見通す才能がある」と信じ込み、全財産を投資に突っ込んでしまったり、「自分なら史上最高のインフルエンサーになれる」と確信して突然選挙に立候補するなど、突飛な行動をとってしまうことがあります。また、実業家として世界を変えるアイデアを思いついたと勘違いし、大きな借金を抱えて起業を始めるケースもあります。

しかし、これらの行動は多くの場合、現実的な基盤に乏しく、結果として借金だけが残ることになります。そして、そうした現実に直面した直後にうつ状態へと急転し、精神的・経済的に追い詰められるという悪循環に陥ってしまうのです。躁状態の誇大妄想は、本人も気づかぬうちに人生を大きく狂わせる非常に危険な症状です。

症状3:「危険なことでも平気になる」——混合状態の衝動性

症状3:「危険なことでも平気になる」——混合状態の衝動性

双極性障害の中でも特に厄介なのが、「躁状態とうつ状態が混ざり合った状態(混合状態)」です。この状態では、内面では強い苦しみや不安を抱えながらも、行動力や衝動性だけは非常に高まっています。

その結果として、以下のようなリスク行動が見られることがあります。

  • 衝動的に喧嘩をしてしまう
  • 無計画にギャンブルへ手を出す
  • その場限りの性行為に及んでしまう
  • 一時の安らぎを求めて薬物に依存してしまう

特に最後のケースは深刻で、違法薬物に手を出し、その結果逮捕や収監といった結末を迎える方も決して少なくありません。このように、理性では止めたくても止められない衝動が混合状態の怖さであり、当事者が最も苦しむポイントでもあります。

症状4:「自分がわからなくなる」——自己の喪失感

長期間にわたり躁状態とうつ状態を繰り返すと、自分という存在への信頼感を失ってしまうことがあります。

「元気になった方がいいはずなのに、元気になるとまた問題を起こしてしまう」というような体験を何度も繰り返すことで、「頑張ること」が必ずしも良いことではないという矛盾した感覚に陥ります。そして次第に、「自分は何をすべきなのか」「何を信じて生きていけばよいのか」といったアイデンティティの混乱が生じ、精神的な空白を感じるようになってしまうのです。

ただし、これは諦めるしかないという意味ではありません。治療を通して「ちょうどよい自分」「無理のない生活」を目指すことで、少しずつバランスを取り戻していくことは十分に可能です。

症状5:「気がつけば一人」——人間関係と社会的孤立

双極性障害の方は、もともと社交的で明るい性格の方が多い傾向にあります。しかし、躁状態で周囲とトラブルを起こし、うつ状態では連絡が取れずに関係が断絶してしまう。こうしたことを繰り返すうちに、気づけば孤立しているというケースは決して珍しくありません。

さらに、躁状態での浪費や借金が重なり、経済的に困窮してしまうことも多く、それが社会的な繋がりをますます失わせる要因となってしまいます。

人との関わりに喜びを感じていた方にとっては、このような孤独感は極めて辛く、「生きる意味が見いだせない」と感じるほどに心を追い詰めてしまうのです。

双極性障害への3つの対処法

では、このような苦しい状況に対して、どのように対処していけばよいのでしょうか。ここでは3つの重要な対処法をご紹介いたします。

1. 正確な診断を受けること

双極性障害は、うつ病などと似た症状があるため、誤診されることも少なくありません。まずは精神科専門医による正しい診断を受けることが非常に大切です。

2. 継続的な治療を受けること

薬物療法や心理療法を含む適切な治療を継続的に受けることで、症状の波を安定させることができます。一度良くなっても自己判断で治療を中断せず、医師と相談しながら根気よく向き合うことが重要です。

3. 社会的サポートを受けること

障害者手帳、就労支援、生活保護、地域支援センターなど、利用できる制度や支援資源を積極的に活用しましょう。社会的援助を得ることで、生活の安定や人との繋がりを取り戻すことができます。

おわりに

双極性障害は、本人の努力だけでは乗り越えることが難しい病気です。しかし、正しい知識と適切な支援、そして周囲の理解があれば、少しずつ確実に症状は改善し、生活の質も向上していきます

ご本人も、そして支えるご家族やご友人も、孤立することなく、ぜひ専門家や支援機関に相談してみてください。苦しい今を抜け出し、穏やかな毎日を取り戻す一歩となりますように。