定型発達と発達障害の昼休憩の過ごし方の違い【ADHD・ASD】

お昼休憩の過ごし方に迷ったときに知っておきたいこと

〜定型発達と発達障害の人の違いから考える〜

「お昼休憩って、どう過ごせばいいんだろう?」
職場や学校など、集団の中で過ごす時間が長い環境では、そんなふうに戸惑いを感じたことがある方も少なくないと思います。特に発達障害のある方にとって、お昼休憩の時間が逆にストレスの原因になってしまうこともあります。

今回は「定型発達と発達障害の方におけるお昼休憩の過ごし方の違い」というテーマに沿って、よく見られる傾向や、気持ちよく過ごすためのヒントをご紹介します。


発達障害と定型発達の人の「お昼休憩」の違いとは?

違い①:リフレッシュ方法の違い

まず1つ目の違いとして挙げられるのが、「どのようにしてリフレッシュするか」という点です。

一般的に定型発達の方は、お昼休憩の時間を「人との会話」や「同僚とのランチ」など、他者との交流によって気分転換を図る傾向があります。みんなで和気あいあいと話すことで、気持ちを切り替えたり、モチベーションを高めたりしているのです。

一方で、発達障害のある方は、1人で静かに過ごすことによってリフレッシュを感じやすい傾向があります。音楽を聴く、仮眠を取る、本を読む、スマートフォンで気になる情報をチェックするなど、自分だけの世界に入る時間が何よりも癒しになるのです。

違い①:リフレッシュ方法の違い

もちろん、発達障害があるからといって全員が「1人の時間」を好むわけではありません。中には、みんなと話すことを楽しみにしている方もいます。しかし、傾向としては「1人で静かに過ごしたい」と考える方が多いのも事実です。

なぜ「1人での時間」を求めるのか?

その理由の1つとして、発達障害のある方は「集団行動が苦手である」という特徴が挙げられます。
お昼休憩というのは、ランチを一緒に食べたり、会話をしたりと、自然と集団での行動が求められる場面でもあります。しかし、発達障害のある方の中には、そうした場面が強いストレスになるという方も多くいらっしゃいます。

特に「雑談」が苦手という方は少なくありません。雑談には明確な目的がなく、話題も飛び交いやすいため、会話についていくのが難しいと感じる方もいます。1対1での会話ならまだしも、複数人での会話になると「誰が何を話しているのか分からない」「会話のテンポについていけない」と感じてしまうことも。

そのため、他人と一緒にいることが嫌というわけではなく、「1人で過ごすほうが気を遣わずに済む」「本当の意味でリフレッシュできる」と考える方が多いのです。

違い②:オンとオフの切り替えのしやすさ

2つ目の違いは、「仕事と休憩の切り替えのしやすさ」にあります。

定型発達の方は、時間になれば自然とオンとオフを切り替えることができる傾向があります。「今はお昼休憩だから、頭を休めよう」「午後に備えてリフレッシュしよう」と、意識的にスイッチを切り替えることができるのです。

一方、発達障害のある方は、この「切り替え」が非常に難しいことがあります。理由は大きく3つあります。

1. 過集中の傾向がある

発達障害のある方は、一つの作業に没頭しやすい「過集中」の傾向があります。集中しすぎるあまり、「気づいたら休憩時間を過ぎていた」ということも珍しくありません。

2. 頭の中が仕事でいっぱいになる

スケジュール管理やタスク整理が苦手な方も多く、次に何をすればよいかが頭の中で常にぐるぐる回ってしまうことがあります。午前中にうまくいかなかった業務、上司からの指摘、午後に控えている会議などが気になり、休憩中も気持ちが休まらないということもあります。

2. 頭の中が仕事でいっぱいになる

3. リフレッシュの方法が見つからない

定型発達の方は、会話や軽い散歩などで自然と気分転換ができる方が多いですが、発達障害のある方にとっては「自分にとって何がリフレッシュになるのか」が分からないというケースもあります。
そのため、何となくスマホを触っているうちに休憩時間が終わってしまい、「思ったより疲れが取れていない」と感じてしまうことも少なくありません。


無理をせず、自分らしい過ごし方を見つけよう

ここまで、定型発達と発達障害の方におけるお昼休憩の過ごし方の違いについてご紹介してきましたが、大切なのは「自分にとってリフレッシュになる方法を知る」ことです。

誰かと過ごすことが好きな方もいれば、1人での時間が心地よいと感じる方もいます。
「みんなと一緒にいなきゃ浮いてしまうんじゃないか」「断ったら悪く思われるかも」と無理をして合わせすぎてしまうと、本来の休憩の目的を果たすことができません。

また、「1人で過ごすこと」を選んだ場合でも、その時間をどのように使えば自分がリラックスできるのかを探しておくことが大切です。
音楽を聴く、深呼吸をする、軽いストレッチをする、短時間の仮眠を取るなど、自分なりの「リフレッシュのルーティーン」を確立しておくことで、午後からの仕事や活動により前向きな気持ちで臨めるようになるでしょう。

無理をせず、自分らしい過ごし方を見つけよう

まとめ

お昼休憩は、ただの「空き時間」ではなく、自分の体力や精神を回復させるための大切な時間です。
その過ごし方には個人差があり、定型発達・発達障害の有無に関係なく「自分に合ったスタイル」を見つけることがとても大切です。

周囲に合わせることも時には必要かもしれませんが、それが過度なストレスとなるようであれば、一歩立ち止まって「自分にとっての心地よさとは何か?」を考えてみる時間を作ってみてください。

お昼休憩は、誰にとっても大切な“自分の時間”です。
どうか無理をせず、自分らしい方法で過ごしていただけたらと思います。