【発達障害】8割の人が当てはまる嫌いなものに出る特徴【ADHD・ASD】

【発達障害】8割の人が当てはまる「嫌いなもの」に見られる特徴とは【ADHD・ASD】

発達障害(ADHD・ASD)を抱える方の中には、特定の「嫌いなもの」に対して非常に敏感に反応するという傾向があります。これは単なる好き嫌いというよりも、「感覚過敏」や「認知の特性」といった神経発達の違いによるものです。

この記事では、発達障害の方に多く見られる「嫌いなもの」の特徴について5つ紹介し、後半ではそれにどう対応していけばよいのかについても具体的に解説していきます。

嫌いなもの①:特定の食べ物(食感や味への過敏)

嫌いなもの①:特定の食べ物(食感や味への過敏)

発達障害の特性の一つに、「感覚過敏」があります。特にASD(自閉スペクトラム症)傾向の強い方に多く見られるのが、特定の食感や味に対する強い拒否反応です。

たとえば、「ぬるぬる」「ザラザラ」「ぐにゃぐにゃ」した食感の食べ物が苦手で口に入れられない、あるいは匂いや見た目だけで吐き気を催してしまうこともあります。これは一般的な好き嫌いとは異なり、身体的な不快感を伴うため、無理に食べさせることは本人にとって大きなストレスになります。

このような場合は、「感覚の過敏さ」に配慮しながら、食事の形状や調理法を工夫することが必要です。

嫌いなもの②:突発的な音や大きな音

嫌いなもの②:突発的な音や大きな音

聴覚過敏も、発達障害における代表的な感覚の一つです。特に突発的な大きな音に対して過敏に反応する傾向が見られます。

たとえば、電車の警笛、車のクラクション、工事現場の音などに強く驚いたり、苦手意識を持っていたりする方もいます。また、大型ショッピングモールのような人混みでは、周囲のざわざわした環境音に圧倒され、頭痛や疲労感、吐き気などの身体症状が出ることもあります。

そのため、音の刺激が苦手な方は、行ける場所が限られてしまうことも少なくありません。これが社会参加や外出のハードルを高くしていることもあるのです。

嫌いなもの③:黄色(色彩感覚の違い)

嫌いなもの③:黄色(色彩感覚の違い)

少し意外に感じるかもしれませんが、黄色が苦手という感覚を持つ人もいます。

ある大学の研究によれば、ASDの児童は黄色を不快に感じる傾向があり、逆に緑色を好むことが多いという報告があります。定型発達の子どもたちは、青や赤の次に黄色を好む傾向がある一方で、ASDの子どもたちは黄色に対して低い好感度を示すケースが目立ちます。

この理由としては、「黄色は輝度が高く、視覚的に強い刺激を与えるためではないか」と考えられています。光や色に対しても敏感な人にとっては、強い光沢や鮮やかすぎる色彩は目に痛みを感じさせたり、不快感を誘発したりすることがあるのです。

嫌いなもの④:雑談や目的のない会話

ASD傾向の強い方は、合理性を重視する思考傾向が強く、意味のない雑談や抽象的なやりとりを苦手に感じることがあります。

「お天気の話」や「どうでもいいような近況の共有」といった会話に意義を見いだせず、「何のために話しているのか分からない」と感じてしまうことが多いのです。また、雑談の中には感情や空気の読み合いが含まれることが多く、情緒的なコミュニケーションが苦手なASDの人にとっては大きなストレスになります。

さらに、複数人が同時に会話する場面では、誰が誰に向けて話しているのかを聞き分けられず、会話についていけないと感じてしまうこともあります。

嫌いなもの⑤:興味関心のない物事

ASDの方には、「強いこだわり」や「限定的な関心の集中」が見られることが多いです。そのため、興味関心のない分野や物事に対しては、極端にモチベーションが下がる傾向があります。

たとえ職場や学校で「必要なこと」だとされている内容であっても、自分がその目的や意義を理解・納得できていない場合は、まったく取り組めなかったり、極端に作業効率が落ちたりします。

これは「怠けている」わけではなく、本人の認知や感情の仕組みの問題なのです。周囲の理解と支援が不可欠です。

苦手なものとうまく付き合うための方法

ここまで見てきたように、発達障害の人にとっての「嫌いなもの」は、単なるわがままや気分の問題ではありません。その多くが、感覚や認知の特性からくる「どうしても避けたい・受け入れられない」ものです。

しかし、それでも社会の中で生活していく上では、完全に避けきれない場面もあります。では、どうしたら日常生活に支障をきたさず、なるべく心地よく過ごすことができるのでしょうか。

以下に3つの方法を紹介します。

無理に克服しようとしない

まず大前提として、「嫌いなものを無理に克服しなければならない」と思い込む必要はありません。

発達障害の人が苦手なものには理由があり、克服を目指すこと自体がかえってストレスや自己否定につながってしまう可能性があります。そうではなく、代替手段を見つけて生活を快適にする工夫をした方が、現実的かつ精神的に健全です。

感覚過敏に対応するアイテムを活用する

例えば聴覚過敏がある人の場合、人混みの雑音や突発的な音から身を守るために、ノイズキャンセリングイヤホンイヤーマフなどを活用するのも有効な手段です。

これらのアイテムを使うことで、外出時の不安や疲労感を大幅に軽減できることがあります。また、視覚過敏に対応するためのサングラスや遮光レンズなども効果的です。

自分の感覚過敏のタイプに応じたアイテムを選び、うまく生活に取り入れていくことで、日々の過ごしやすさが格段に向上します。

納得感を大切にする

ASDの人にとって、物事に対する納得感はとても重要です。

たとえば、職場での業務が「無意味だ」と感じられてやる気が出ない場合でも、上司にその目的や意義を聞いて納得できれば、モチベーションが回復することがあります。自分の中で意味づけができるかどうかが、取り組み姿勢を大きく左右するのです。

また、就職先や職種の選定においても、自分の興味関心や価値観に合った分野を選ぶことが、長く続けられる仕事に就くうえで重要なポイントとなります。

まとめ

発達障害のある方にとって、「嫌いなもの」には明確な理由があります。感覚の過敏さやこだわり、合理的な思考傾向など、個人の特性に深く根ざしているため、周囲の理解が不可欠です。

無理に「克服」するよりも、工夫や代替手段で生活を整えること、感覚に合った環境づくりをすること、そして本人が納得できる形で選択を重ねることが、安心して暮らすための鍵となるでしょう。