日常の会話や職場での発表、プレゼンテーションの場面などで、つい「えー」や「あのー」といった言葉が出てしまう人は少なくありません。無意識に口にしてしまうこれらの“繋ぎ言葉”ですが、頻繁に使い過ぎると話の内容が伝わりにくくなったり、聞き手に違和感を与えたりすることもあります。
本記事では「えー」「あのー」といった口癖の原因と、その対策について詳しく解説します。自分の話し方を見直したい方や聞き取りやすい伝え方を身に付けたい方に向けて、実践的な改善方法をご紹介します。

「えー」「あのー」が会話の中に少しある程度なら問題ありませんが、必要以上に多くなると聞き手は話に集中できず、内容が頭に入りづらくなってしまいます。
例えば、商品説明の場面で、
「えー、今回ご紹介するのは、あのー、弊社が開発した製品で、えっとー、画期的なバックライト構造を採用しており…」
といった形で“間の言葉”が多いと要点が伝わりにくく、聞き手は本質に集中できません。内容が良くても、それが十分に伝わらなければ非常に勿体ないのです。
まず覚えておきたいのは、「えー」「あのー」を完全に無くそうとし過ぎる必要はないということです。人が自然に会話をする上でこうした言葉が全く出ないというのは非常に難しいことですし、多少使っても問題はありません。
むしろ過度に意識し過ぎて話のリズムが崩れてしまったり、緊張して話せなくなってしまったりすると、本来の目的である「内容を伝える」ことができなくなってしまいます。
大切なのは必要以上に頻繁に使っていないか、自分の癖に気付き、無理のない範囲で少しずつ改善していくことです。

話が早口になりがちな人は思考が話すスピードに追いつかず、無意識に「えー」「あのー」で言葉の間を埋める傾向があります。これにより、聞き手は“急かされている”ような印象を受けることもあります。
自分が思っているよりもゆっくり話すことで、相手にとって聞きやすくなります。目安としては、1分間におよそ350文字程度が最も伝わりやすいとされています。録音して聞いてみると、そのスピードが意外と自然に感じられることが分かります。話すテンポを落とすことで、自然に「えー」「あのー」が減っていく効果も期待できます。

報告や発表など、重要な場面で緊張しやすい人は自分の話に自信が持てず、「えー」「あのー」を使って沈黙を避けようとしがちです。
言葉が出てくるまでの間を怖がらずに、自然な“間”として取り入れることが大切です。たとえ2~3秒の沈黙があっても、聞いている側は意外と気にならないものです。
また、事前に内容を準備・練習しておくことで自信を持って話すことができるようになり、不安や焦りによる「えー」「あのー」も減らせます。

人前で話す時に「上手に話さなければ」「専門的に見せたい」と意識し過ぎてしまうと、普段使い慣れていない言葉を選ぼうとして言葉が詰まり、「えー」「あのー」が出やすくなってしまいます。
背伸びをするよりも、自分の言葉で話した方が伝わりやすくなります。最低限の丁寧な言葉遣いは必要ですが、普段使い慣れた言葉を選ぶことでスムーズに話ができ、「えー」「あのー」を使わずに済むようになります。話し方の目的は“上手に見せること”ではなく、“伝えること”であると意識しましょう。
「えー」「あのー」が口癖になっていても、自分ではその頻度や影響に気付いていないことも多くあります。
一度、自分の話をスマホで録音して聞いてみることをお勧めします。自分の話し方の癖に気付き、改善点を客観的に見ることができるからです。
また、プレゼンや大事な報告のような“本番”で急に改善するのは難しいため、普段の何気ない会話の中でも「えー」「あのー」を使わないよう意識しておくことが大切です。習慣的に意識しておくことで、自然と口癖は改善されていきます。
「えー」「あのー」といった繋ぎ言葉は、少し工夫をするだけで徐々に減らすことが可能です。自分の話を相手に分かりやすく聞きやすく伝えるためにも、話す技術を磨いていくことは大切なことです。
改善のための4つのポイントを纏めると以下の通りです。
話し方の癖はすぐに直るものではありませんが、意識しながら日々取り組むことで確実に変化していきます。伝わる話し方を身に付けることで、仕事や人間関係においても良い印象を与えることができるでしょう。