Z世代の特徴5選

Z世代の特徴と向き合い方:共に働くために理解しておきたい5つのポイント

近年、社会の第一線で活躍しはじめているZ世代。1990年代後半から2010年代初頭に生まれたこの世代は、それまでの世代とは異なる価値観や行動様式を持ち、企業や職場に新たな風を吹き込んでいます。彼ら・彼女らと円滑に関わり合い、共に成果を上げるためには、その特徴を正しく理解することが不可欠です。本記事では、Z世代の代表的な特徴を5つに分けてご紹介し、それぞれに対してどのような向き合い方が有効かを丁寧に解説していきます。

1. デジタルネイティブとして育った感覚

Z世代最大の特徴のひとつは、生まれたときからインターネットやスマートフォンが身近にあった「デジタルネイティブ」であるということです。物心ついた頃からSNSや検索エンジンに触れ、情報収集やコミュニケーションの手段として自然にデジタルツールを活用してきた世代です。

このような背景から、Z世代は「無駄を嫌う」「非効率を回避する」という傾向があります。例えば、職場で上司が紙ベースのアナログな方法で仕事を進めていると、「こうすればもっと効率的では?」と、即座にデジタル的な解決策を提案する場面もよく見られます。

一方で、彼らはスマートフォンやSNSには慣れていても、ビジネスの場で求められるパソコン操作やメールのマナーには不慣れなことも少なくありません。特にビジネスメールや敬語の使い方といった「社会人としての文章表現」は、経験を通じて学んでいく必要があります。

1. デジタルネイティブとして育った感覚

このように、Z世代は「タイパ(タイムパフォーマンス)」や「コスパ(コストパフォーマンス)」を重視し、最小限の労力で最大の成果を求める傾向があります。彼らに仕事を頼む際は、なぜこの業務が必要か、その意義を明確に伝えることが重要です。

2. 社会課題への関心と倫理的な就職観

Z世代は社会課題への関心が高い傾向があります。地球温暖化やジェンダー平等、貧困問題、LGBTQ+の権利など、SDGsに代表されるテーマについて、学校教育やメディアを通じて幼い頃から自然と触れてきました。

そのため、彼らは「働くこと」と「社会貢献」とを結び付けて考える傾向があります。単に利益を上げている会社よりも、「その利益をどのように社会に還元しているのか」に注目します。いわゆる「エシカル就職」と呼ばれる考え方です。

また、ジェンダーの垣根が希薄で、男性同士・女性同士といった区別なく自然にコミュニケーションを取ることができるのも特徴的です。例えば、以前は休憩時間に男女がグループで分かれていた企業研修でも、現在は性別を問わず打ち解け合う様子が見られます。

2. 社会課題への関心と倫理的な就職観

企業がZ世代にアピールするには、「この会社がどのように社会に貢献しているのか」「自分の仕事がどう社会とつながっているのか」を丁寧に伝える姿勢が求められます。

3. 内発的動機を重視する働き方

Z世代が仕事をする上で特に重視しているのが、「内発的動機」です。これは、外部からの報酬や命令による動機づけではなく、「自分の中から自然に湧き出る興味や関心」に基づいて行動するという考え方です。

リクルートマネジメントソリューションズが行った「新入社員意識調査2022」では、「仕事をする上で重視すること」の第1位に「人や社会への貢献(31.9%)」が挙げられました。以下、「成長(28.4%)」「やりがい(18.3%)」「仲間(18.3%)」と続き、いずれも内発的な要素が上位を占めています。

一方で、「金銭(9.5%)」や「競争(1.4%)」といった外発的動機は、非常に低い割合にとどまっています。たとえば、休日出勤の手当を増額しても、「やりたい」と名乗り出る人が現れない、といった事例も報告されています。Z世代にとって、単に報酬を提示するだけではモチベーションにはなりにくいという現実があるのです。

このような価値観を理解し、彼らが「やりがい」や「成長実感」を感じられるような仕事の任せ方をすることが、長く働いてもらうための鍵となります。

4. 自分の価値観を大切にする姿勢

Z世代はインターネットやSNSを通じて、日々さまざまな情報に触れて育ってきました。そのため、フェイクニュースや過剰に加工されたイメージに敏感で、「本物志向」を持つ傾向があります。

例えば企業が離職防止のためにレクリエーションを実施している場合、Z世代の若者はその「意図」をすぐに見抜きます。ある新入社員が「このイベント、僕たちが辞めないためにやっているって、透けて見えるんですよね」と語ったように、建前ではなく本音や誠実さを求めているのです。

また、彼らは「配属ガチャ」という言葉を使うほど、自分の価値観に合った仕事・職場環境を強く求めています。自分に合っていない部署に配属されると、「ここにいる意味がない」と感じ、早期離職につながる可能性もあります。

企業としては、入社前から配属予定や職務内容について透明性を持たせ、「この仕事でどう輝けるのか」を明確に示すことが重要です。

4. 自分の価値観を大切にする姿勢

5. 安定志向・保守的な行動傾向

最後に、Z世代には「安定志向」や「保守的」な一面も見られます。これは、失敗を恐れる気持ちが強く、リスクをできる限り避けようとする傾向があるということです。

同じくリクルートの調査では、「思い切ってやってみる」「自分から動く」といった行動に対して苦手意識を持つZ世代が多く、自発性や挑戦へのハードルが高いことが分かっています。

彼らは、失敗しても「上司が責任を取る」と言われたとしても、「失敗したというレッテルは自分につく」と受け止めます。そのため、十分に準備を整えたうえで、成功が見込める場面でのみチャレンジしたいと考える傾向があります。

このような姿勢を「慎重」と見るか、「消極的」と見るかは分かれるところですが、彼らの持つ真面目さや誠実さを活かし、少しずつ行動のハードルを下げるような関わり方が求められます。

おわりに:Z世代と共により良い職場を築くために

Z世代の価値観や特徴は、これまでの常識とは異なる面も多く、戸惑う場面もあるかもしれません。しかし、彼らの内発的なモチベーション、社会課題への関心、そして本質を見抜く力は、現代社会において非常に貴重なものです。

上司や同僚として大切なのは、彼らを「変えよう」とするのではなく、まず「理解しよう」と努めること。お互いの違いを認め合い、補い合うことで、世代を超えた信頼関係が築かれていくはずです。

Z世代と共に、よりよい未来の職場を創っていくための第一歩として、彼らの声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。