
新年度を迎え、新たに社会人としての一歩を踏み出す新入社員の皆さんにとって、「決意表明」は大切な第一歩です。入社後、最初に職場の仲間や先輩、上司に向けて行うこのスピーチは、単なる形式的な挨拶ではなく、自分の気持ちや姿勢を表す大切な機会です。
本記事では、「決意表明とは何か」「どのような内容を盛り込めば良いのか」「話し方の工夫」「原稿作成のポイント」などを丁寧に解説し、最後には例文もご紹介します。これから決意表明を控える方はもちろん、教育担当者の方にも参考になる内容となっています。

決意表明とは、新入社員が職場の方々に対して、これからの仕事への意気込みや前向きな姿勢を伝えるための短いスピーチです。入社式や配属初日に行うことが多く、社会人としてのスタートを内外に示す場でもあります。
このスピーチには「正解の形」はありません。あくまで“自分の言葉で、自分の思いを伝えること”が大切です。あまりにも形式にこだわりすぎると、他の人と似たような内容になってしまい、印象に残りにくくなります。自分らしい素直な言葉を用いて、自身のやる気や感謝の気持ちをしっかり伝えることが大切です。
実は、決意表明のスピーチにおいては、話の“内容”よりも“話し方”が相手の印象に大きく影響します。人は他人の話をすべて正確に記憶しているわけではありません。どんなに立派な言葉を並べても、声が小さく自信なさげであれば、熱意は伝わりません。


スピーチの準備にあたっては、原稿を作成しておくと安心です。以下のポイントを意識すると、聞きやすく、伝わりやすい内容になります。
スピーチの長さは1分~1分半程度が一般的です。300~400文字程度を目安に原稿を作成するとよいでしょう。それ以上長いと、聞き手が集中しづらくなってしまいます。
文章が長くなりすぎると、読み手も聞き手も疲れてしまいます。30~50文字を目安に区切ることで、テンポよく、聞き取りやすい話し方になります。
「不安ですが」「自信がありませんが」といった表現は控え、ポジティブな言葉を選びましょう。たとえ緊張していても、「一生懸命頑張ります」「早く成長できるよう努力します」といった前向きな言葉を選ぶことで、好印象につながります。

スピーチには、大まかに以下の構成を意識すると自然な流れになります。
最初に、自分の所属と名前を簡潔に伝えましょう。
「本日より〇〇部に配属されました、〇〇と申します。」
入社できたことへの喜びや感謝の気持ちを素直に伝えると好印象です。
「この業界に以前から関心があり、御社に入社できたことを大変うれしく思っております。」
個人的な情報を軽く盛り込むことで、聞き手に親近感を与えることができます。サークル活動、趣味、資格などを織り交ぜても構いません。
「大学では経営学を学び、ゼミではマーケティングについて研究しておりました。また、学生時代はテニスサークルに所属しておりました。」
仕事への姿勢や目標を述べましょう。
「一日も早く仕事を覚え、周囲の方々のお役に立てるよう努力してまいります。」
最後に、指導をお願いし、丁寧に締めくくりましょう。
「未熟な点も多々あるかと思いますが、ご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。」
本日より営業部に配属となりました、○○と申します。
大学では心理学を専攻し、人とのコミュニケーションに関心を持ってきました。学生時代はカフェでのアルバイトを通じて、接客のやりがいや難しさを学びました。
入社できたことに感謝し、社会人として一日でも早く戦力となれるよう努力してまいります。
ご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

新入社員の決意表明は、単に原稿を読み上げる場ではありません。大切なのは、自分の気持ちを、誠実に、前向きに伝えることです。話す内容や構成も大切ですが、それ以上に「どんな姿勢で話すか」が印象を左右します。
ハキハキとした声、明るい笑顔、そして自分らしい言葉で語ることで、聞き手に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるかもしれません。社会人としての第一声を、大切に育てていきましょう。