【新人教育担当者向け】傾聴力とは?新入社員から信頼感を高める聴く力

新人との信頼関係を築く「傾聴力」とは

新人との信頼関係を築く「傾聴力」とは

相手の心に寄り添う“聴く力”の磨き方

新年度を迎え、新たに職場に加わった新入社員たちとの関わりが始まる季節。多くの先輩社員や上司にとって、彼らの教育やサポートは大きなテーマとなります。その際、知識やスキルを一方的に伝えること以上に重要なのが、「傾聴力(けいちょうりょく)」です。

本記事では、傾聴力の基本と実践法を、職場での信頼関係構築を軸に掘り下げていきます。

傾聴とは「相手の心に寄り添って聴くこと」

傾聴とは「相手の心に寄り添って聴くこと」

傾聴とは、単に相手の話を聞くのではなく、「相手の立場に立ち、その感情に共感しながら聴くこと」です。自分の固定観念や先入観を一度わきに置き、相手の語る言葉や、その背後にある思いや価値観に耳を傾けることが大切です。

特に新入社員のように、まだ自分の意見を自由に言いづらい立場の人にとっては、「きちんと聴いてもらえている」という実感が、安心感と信頼につながります。話を真剣に聴いてもらえた経験は、その後の人間関係やモチベーションに大きな影響を与えるのです。

なぜ傾聴が信頼関係を築くのか

なぜ傾聴が信頼関係を築くのか

新入社員教育というと、上司が業務の進め方やルールを一方的に説明する場面をイメージされがちです。しかし、本来コミュニケーションとは双方向のものであり、一方通行になってしまうと相手との距離は縮まりません。

新入社員は、覚えることが多く日々の業務に追われているため、なかなか自分から意見や悩みを発信しづらいものです。だからこそ、先輩や上司が「あなたの声を聴きたい」という姿勢を見せ、自ら話す機会を与えることが必要です。

そして、その話を傾聴することで、新人は「この人なら話せる」「自分の考えを受け止めてもらえた」と感じ、心を開いていきます。こうした積み重ねこそが、深い信頼関係の土台となります。

傾聴力が不足している人の特徴とは?

傾聴力は、誰にでも備わっている能力ではありません。以下に該当する場合、自分の傾聴スタイルを見直す必要があるかもしれません。

  • 新人の立場に立って話を聴くのが苦手
  • 話を聴く時間よりも、自分が話している時間の方が多い
  • 相手が話し終える前に、自分の話をかぶせてしまうことが多い
  • 相手の話を聴きながら、次に自分が話すことばかり考えている

どれか一つでも当てはまる方は、傾聴力を意識的に高めていくことで、職場の人間関係や信頼度に大きな変化をもたらすことができます。

傾聴力を高めるための6つのポイント

それでは、実際にどのようにして傾聴力を育てていけばよいのでしょうか。すぐに実践できる具体的な方法を紹介します。

1. 聴く姿勢を見せる

別の作業をしていたとしても、話しかけられたら手を止め、体を相手の方に向けましょう。目を見てうなずくだけでも、「あなたの話に関心を持っている」というメッセージを伝えることができます。

2. 先入観を排除し、受け入れる

「この人はまだ経験が浅いから…」と決めつけず、まずは話の中身を素直に受け取ることが大切です。安心できる場をつくることで、新人はどんなことでも相談しやすくなります。

3. 話が途中でも、最後まで聴く

間違っていたとしても、途中で遮らずに最後まで聴きましょう。話を聴いてもらえたという経験自体が、相手の自信や信頼感につながります。

4. 反応をしっかり返す

「なるほど」「そうなんですね」など、相づちやうなずきを効果的に使うことで、関心を持って聴いていることが伝わります。浅いうなずき(リズム)と深いうなずき(共感)を使い分けるのもポイントです。

5. 表情で感情を合わせる

話している内容に応じて、表情も寄り添いましょう。新人が笑顔で話していれば一緒に微笑み、悩んでいるときは真剣な表情で向き合うことが、共感を深めます。

6. オウム返しで共感を示す

相手の言葉をそのまま、あるいは少し言い換えて返すことで、「きちんと理解していますよ」というメッセージになります。


新人「お客様から“任せてよかった”とお褒めの言葉をいただきました」
上司「 “任せてよかった”とお褒めの言葉をいただいたんですね。お客様から信頼を得られている証拠だと思います。この調子で仕事を進めてください」

新人に興味を持つことがすべてのスタート

新人に興味を持つことがすべてのスタート

傾聴スキル以上に大切なのは、新人に関心を持つこと。「この人はどんな背景を持っているのだろう」「今、何を感じているのかな」といった素朴な興味こそが、自然な共感と傾聴の姿勢を育てます。

人は「自分に関心を持ってくれている」と感じる相手に心を開きます。新人との関係を築く第一歩として、まずは興味を持つことから始めてみましょう。

おわりに

おわりに

「頼られる上司」になるために

傾聴は、単なる聞き役ではありません。相手の立場に立ち、その心の声を受け止め、共感し、信頼を築いていく行為です。

新入社員の育成においても、まず「聴くこと」ができる上司は、頼りがいがあり、尊敬される存在となります。
ぜひ今日から、意識して“聴く力”を育ててみませんか?

あなたの一言が、新人の未来を明るく照らすかもしれません。